2010年12月17日(金)
浅倉 最初は「がんばるよ!! イェイ!!」みたいな(激しい)勢いでやっていたんですが、雪歩はナチュラルに行こうということになりまして。キャラクターによっては目いっぱいに「イェイ!!」ってやっている方もいるんですけど、雪歩は全編ナチュラル目に作りました。「イェイ」の部分も、気弱な人が一生懸命頑張って「イェイ」って言ってみました、というような仕上がりにしています。雪歩なりの一生懸命さが出ている『MEGARE!』になったかなと思います。『MEGARE!』は“めっちゃ頑張れ”という意味でして、“頑張っている雪歩感”は出ているのではないでしょうか。
下田 忙しい曲だった印象があったので、ドタバタしていないか心配だったんですけど、仕上がった曲を聴いてみるとマッチしていて、ひとまず安心しました。この曲は本当に素直な曲で、大人になるとグチを言いたくなっても当然ながら公の場では口にできませんが、それが全部歌詞に書かれているという! 彼女たちが若いから歌える歌だと実感しますね。
この曲を聴くと、『アイマス2』で彼女たちを応援しようという気持ちがすごく高まるフレーズになっていると思うんです。日ごろは笑顔を絶やさない彼女たちですけど、その裏ではどんなことを考えて、日々どんな姿勢で仕事に取り組んでいるかが生々しく描かれています(笑)。とにかくこの曲は、元気に歌えました。この曲はシリーズ共通曲ですから、キャラクターの個性が一番際立つ曲だと思っています。亜美・真美といえば誰にも負けないくらいの“まっすぐ突き進む元気さ”ですので、そこだけは絶やさないように歌っております。これを聴いて『アイマス2』をプレイしてください! ……はい、ゲームの宣伝をしてしまいました(笑)。
仁後 やよいは、あまり不平不満を言わない方なので、この歌詞で(ディレクションから)「遊んでほしい」と言われて、どうするか悩みました。普段なら言わないことを、歌なら出してもいいのかどうかを考えたり。あと、この曲は(歌う上では)歌いやすい音程の楽譜だったんですけど、私にとってはちょっと低めで、やよいのキャラクターではなくなってしまう範囲だったんです。そうしたニュアンスが難しいなって思いながら、少しずつ相談をさせていただいて、ちょっとずつ、じっくりと作りました。
普段、やよいはそんなことを言わないけれど、歌だったら言える、ゲームとかでは見られないようなニュアンスが(『MEGARE!』では)出ているんじゃないかと思います。それに、明るく元気いっぱいのところも出ていると思いますので、ぜひ聴いていただきたいですね。
浅倉 雪歩がピンク色のデジカメを持っているんですけど、このジャケットを見る前に、これと似たようなデザインの赤いデジカメを自分で購入していて。
下田 杏仁豆腐先生が、それを見ていたのでは(笑)。
浅倉 見ていたのかもしれない、と思うぐらいにそっくりで! ジャケットが発表された日に、いろいろな人からメールが来ていて「浅倉、最近デジカメ買ったらしいけど雪歩とそろえたんでしょ?」って言われて、初めてジャケットを見たという。それと、雪歩が着ているワンピースも似たようなものを持っていて、ジャケットの雪歩と私の持ち物が似ていてうれしいなと、シンパシーを感じました。
下田 (真美のジャケットは)かわいいのひと言ですね。今まで彼女たちは、亜美と真美で小さなお下げを反対に付けていて、わりと髪はショートに近かったんですけど、髪も伸びまして、サイドポニーテールという人気の高い髪型に変身しました。お洋服もめっちゃめちゃかわいくないですか!? 私、こういう中学生になりたかった!
浅倉 わかるわかる!
下田 私自身、彼女たちのファッションに対するあこがれが昔から強くて、今回の服はその中でもかなりヒットでした。ダブルピースしている真美を見ると「ソロで曲が出せたよー」って言っているような気がして。レコーディングが終わった後にジャケットを見たのですが「いいアルバムになったよ、イェイ!」という感じもしていて。ジャケットに負けない内容にもなったと思いますし、内容にも負けないジャケットにもなっています。
仁後 とうとう首に下げていた“べろちょろ”を着ることになりました(笑)。かわいいな、やよいらしい衣装だなと思います。私はスカートが好きなので、やよいはいつまでもこういう格好ができるからいいなー、とも思いますね。
あと、やよいはカエルが好きなんでしょうかね……。未だに謎なんですけど、似合っていてかわいいです。この衣装を誰かが作ってくれて、それで『スマイル体操』を歌ったらいいんじゃないかと思うくらい。真美とは歳が近いんだけど、(ジャケットでは)雰囲気が違っていて、昭和と平成みたいな(笑)。
浅倉 えーっ!(笑)
下田 何をおっしゃいますか!(笑)
仁後 よく、デパートの子ども服でありそうですよね。「お姉ちゃんにもらった!」とか、そういうところが、やよいらしくて素朴感がありますよね。真美とか亜美はハイカラなイメージがあって。
下田 渋谷系っていうか。
仁後 ケータイを打つのが速そうなイメージ(笑)。
浅倉 こうやってジャケットを並べてみると、雪歩は1人だけ系統が違う(笑)。
仁後 それがお姉さんっぽくて、かわいいかも。この中だと雪歩は一番お姉さんだからね。頼りなさそうだけど、やっぱりお姉さんなんだな、っていうところがかわいい。一緒にいてあげたくなる。
下田 雪歩かわいいよねー。リボンがいっぱい付いているから「私がプレゼントよ!」みたいな。
浅倉 あ、そっち(の方向)に行ったの、雪歩は!?
仁後 ずいぶん思い切ったことをしちゃって。
浅倉 今回は恋の歌が多いので「私をプレゼント!」……って私の一存じゃ言えないですけど!(笑)
下田 私の勝手な見解です(笑)。
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