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2010年12月30日(木)

NHN Japan、『TERA』の日本語版クライアントを初公開

文:電撃オンライン

 NHN JapanはPC用MMORPG『TERA(The Exiled Realm of Arborea)』の日本語版を、メディア向けに公開する“『TERA』MEDIA DAY”を実施した。

 『TERA』はBluehole Studioが開発、韓国では来月よりオープンベータテストが開始される新規タイトル。華麗なグラフィックスと高いアクション性を兼ね備えた“次世代MMORPG”として高い注目を集めている。今年のE3やG-Starといった海外のゲームショウには過去何度か出展されていたが、日本での公式な発表と、日本語版クライアントでの試遊は今回が初めて。あくまでこの日のために準備された“『TERA』MEDIA DAY”専用バージョンであったが、キャラクターメイキングと序盤の軽い戦闘までと、パーティで挑戦するインスタンスミッション2種類を体験できた。

 『TERA』総合プロデューサーの潮田太一氏は本タイトルの魅力を、“フリーターゲット”による既存のMMOでは味わえない打撃感や、戦術性の高さ。幻想的でプレイヤーの探究心をくすぐる世界、ボス戦などのパーティプレイやギルド間で起きる対戦と協力、あるいは今後実装予定の政治システムなどを挙げた。

 気になるスケジュールについてだが、現時点でローカライズや開発が残っているため、詳しい日程は最終調整中とのこと。2月後半には公式サイトで募集している“『TERA』リーダー”に選ばれたプレイヤー向けのクローズドベータテストを実施し、その後に一般的なベータテストを再度行う予定である。また、ビジネスモデルについても未定とのこと。

■流刑された世界アルボアに住む7つの種族

 “The Exiled Realm of Arborea”=流刑された世界アルボアという意味の『TERA』。その世界観は、神々の身勝手な戦争によりアルボアの地に取り残されてしまった7つの種族=プレイヤーが、英雄としてこの世界に平和を取り戻すべく戦う、というものだ。

 7つの種族とはヒューマン、キャスタニック、アーマン、エリーン、ポポリ、バラカ、ハイエルフ。スクリーンショットではポポリとエリーンが“ポポリ連合”として同種族扱いになっているが、最新版クライアントでは別種族としてカウントされる。

 選べるクラスはウォーリアー、ランサー、スレイヤー、バーサーカー、アーチャー、ソーサラー、プリースト、エレメンタリストの8種類。種族によるクラス制限などは特に無い。種族とクラスを選択後、キャラクターの容姿のカスタマイズが可能だ。

 カスタマイズできるパーツは顔、顔の詳細、顔形、髪型、ボイスの4カテゴリ。顔の詳細は目の大きさや目の距離、眉毛の高さなどを細かく調整できる。「いちいち悩むのがめんどくさい!」という人は、ランダムに設定してくれるプリセットを選ぶとよいだろう。装備着用は違う衣装を着たときのサンプルが見られるだけで、キャラクター作成には反映されない。エリーンとポポリだけは、顔パターンによってエリーンは獣耳&尻尾の種類、ポポリは見た目の動物の種類そのものが変化する。個人的にお気に入りのエリーンでキャラクター作成を試してみたのだが、顔パターンにあまりカワイイ物がなくて、少々残念……。顔テクスチャだけでも日本向けにいくつか追加すべきと強く主張したい。

 なお身長やバストといった体型は調整できない。海外の情報サイトでは今後のPvPやGvG実装を想定した「種族ごとに当たり判定が違うのか否か?」という話題が出ていたが、潮田氏いわく身長や体格による当たり判定の違いは、ほぼ無いとの話であった。

●ヒューマン

『TERA』 『TERA』
『TERA』 『TERA』 『TERA』 『TERA』

●キャスタニック

『TERA』 『TERA』
『TERA』 『TERA』 『TERA』 『TERA』

●アーマン

『TERA』 『TERA』
『TERA』 『TERA』 『TERA』 『TERA』

●エリーン

『TERA』
『TERA』 『TERA』 『TERA』

●ポポリ

『TERA』
『TERA』 『TERA』 『TERA』

●バラカ

『TERA』
『TERA』 『TERA』 『TERA』

●ハイエルフ

『TERA』 『TERA』
『TERA』 『TERA』 『TERA』 『TERA』

■一部スキルにターゲット機能を持たせたフリーターゲットシステム

 MOではなくMMORPGでありながら、完全ノンターゲッティングシステムが評判だった『TERA』。今年の韓国G-Star2010での最新クライアント体験プレイを元に筆者は、「ターゲット機能が追加されノンターゲッティングシステムではなくなった」と書いたが、これは誤りであった。潮田氏はあえてフリーターゲッティングと呼ぶことについて、「ノンターゲッティングなのは大前提。一部スキルでクリックするものがあるため、名称を変えた」と述べた。

 具体的にはアーチャーやプリーストなどの一部遠距離スキルにターゲット機能があり、一度に最大5体をターゲット固定して攻撃や回復などが可能になる。ターゲット中の敵は緑色に光って識別しやすくなる。

 基本的な操作方法はWASDで移動、マウスで視点の回転、マウスホイールでズームイン/アウトができ、アイテムの取得やNPCに話かける際にはFキーを使う。画面中央に見える十字の照準をターゲットに合わせると距離が表示され、遠距離攻撃の場合はターゲットした1体に、近距離攻撃の場合は武器の有効射程範囲内にいる複数の敵に攻撃がヒットする。敵の攻撃はタイミングを読めば回避できる。突進などの攻撃をしかけてくるモンスターは事前のアクション、目線の方向などをしっかり確認すれば予測可能だ。

 モンスター攻撃時に照準を合わせるのは当然だが、プリーストなどの支援クラスの場合でも、HPを回復したい仲間に照準をきちんと合わせる必要がある。レベルが上がると広範囲に有効な回復スキルが使えるので、いわゆるボス戦や乱戦でも問題ないと潮田氏は述べるが、支援クラスの操作にはある程度のプレイヤースキルが求められそうだ。また、攻撃の当たり判定は敵のみで、今後PvPやGvGが実装されても味方を巻き込む恐れは無い。

 アクション性についてはあくまで筆者個人の体感だが、当たり判定が予想していたよりは広く、ターゲッティングはさほど難しくは無い。プレイ中に何度か3D酔いを感じることはあったが、これは個人差や慣れも大きいので、気にするほどではないだろう。また、将来的にはパッド操作に対応すべく開発元へ要請中とのことである。

 次ページでは『TERA』の世界観や戦闘シーンがよくわかる、スクリーンショットをお届けする。

Published by NHN Japan Corp.
Copyright (C) Bluehole Studio, Inc. All rights reserved.

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データ

▼『TERA The Exiled Realm of Arborea』
■メーカー:NHN Japan
■開発元:Bluehole Studio
■対応機種:PC
■ジャンル:RPG(オンライン専用)
■正式サービス開始日:未定
■プレイ料金:未定

関連サイト