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2011年1月7日(金)

【週刊 俺の妹P】伏見先生に二見Pも参加した『俺の妹』制作陣座談会をお届け!!

文:電撃オンライン

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■最初はシナリオを全部書くつもりだった!? そしてあやせの話も……

――以前、あるイベントで、ゲームではあやせが妊娠してしまうかも? というようなお話が出ていましたが、電撃オンラインの読者からも、そのあたりが気になるという声が多数届いています。

伏見メインヒロイン妊娠エンドは、最初の打ち合わせで出したアイデアの中にありました(笑)。まあ、プレイしてみてのお楽しみです! 実は「ゲームのシナリオを全部書かせてほしい」とお願いしたこともあったんです。当然ダメだと言われてしまい(笑)。それならということで、あやせルートと加奈子ルートのシナリオを書き下ろさせていただきました。

 そうだ、勘違いされている方が多いようなので補足しておきたいところが一点ありまして。雑誌記事などでヤンデレ風のあやせがひんぱんにピックアップされているのですが、あのシーンはあやせのおまけifシナリオに含まれているもので、私が書き下ろした本編シナリオとは別です。今回の記事に掲載されているものが、私が担当したあやせルートのワンシーンです。――おまけifシナリオというのは、ゲーム本編よりもさらに“もしも”の要素を色濃くした特別編です。どれも設定がぶっ飛んでいて楽しいですよ。こちらもご期待くださいませ。

『俺の妹がこんなに可愛いわけがない ポータブル』 『俺の妹がこんなに可愛いわけがない ポータブル』
▲衝撃的な展開が待っているというあやせルート。

二見シナリオの内容に関する話は、ここではもちろんナイショですが(笑)。基本的に、伏見先生に出していただいたアイデアは、ほとんどそのままの形で収録しています。あやせルートは、伏見先生に書いていただいた新鮮な組み合わせの掛け合いがたくさん盛り込まれているので、1人のユーザーとしてとても楽しめましたね。制作サイドは、原作をお借りして、その中でキャラクターたちの会話を組み上げていくのですが、その形では実現できない“原作ではない組み合わせのキャラクターたちの掛け合い”は、伏見先生ならではですね。先ほどちょうど、田村ゆかりさんのボイスが入った加奈子ルートをチェックしていたんですが、めちゃくちゃカワイイですね。

――あやせルートにはアッと驚くような展開が待っているとのことですが、加奈子ルートはどうなんでしょう?

伏見超おもしろいですよ。もしもつまらなかったら私のセンスがおかしいということなので、私を怒ってください(笑)。短いシナリオなので、全ヒロイン中一番ちょろいなこいつと(テストロムをプレイしていて)思いました。マジでちょろいので初回プレイにおすすめです。

二見内容に関しては言えないことだらけなので、そこはゲームをやっていただきたいところですが。

『俺の妹がこんなに可愛いわけがない ポータブル』
▲今のところ、言えないところが多いという加奈子。こちらもどんな展開になっているのか気になるところだ。

三木桐乃ルートや黒猫ルートの話もしていきましょうか? さすがにシナリオをすべて書いてはいませんが、すべての監修は行っているので。

伏見そうは言いつつ、結構書きました(笑)。

二見相当書いていただきました(笑)。

三木文庫相当で言うと、どれくらいの感じです?

伏見あやせルート、加奈子ルート、共通パート、桐乃ルート、黒猫ルート、全部合わせて文庫1.5冊ぶんくらいでしょうか。文庫とゲームでは修正などの段取りが全然違うので正確に言うと違うんでしょうが、感覚的にはそれくらい書きましたね。あやせルートと加奈子ルートのシナリオは私が書き下ろしましたが、共通パート、桐乃ルート、黒猫ルートについては、シナリオライターさんに書いていただいたものを、私が部分的に加筆修正したり、リテイク要望を出すなどしました。シーン丸ごと書かせていただいた部分もあります。冒頭の“桐乃とのツーショット会話”とか、“黒猫の妹たちが登場するシーン”などがそうです。

二見伏見先生だけでなく、三木さんや小原さんにも大変ご苦労をかけたので、こちらとしては申し訳ないな、という思いもありました。

伏見アニメ脚本への監修と同様、反映していただけるかどうかはともかく、見つけた不満点は全部言ってしまおうというスタンスでやっていました。原作サイドがダメ元で送りつけた無茶なリテイク要望にも、根気強く対応していただきましたので、感謝しております。

二見伏見先生だけでなく、三木さんや小原さんにも大変ご苦労をかけたので、こちらとしては申し訳ないな、という思いもありました。

小原伏見先生がこんなにがんばっているのに、こちらががんばらないわけにはいかないな、という思いでした。

伏見二見さんに「竹宮ゆゆ子先生には1週間でやってもらいました」とプレッシャーをかけられていたのですが、竹宮先生のインタビューを読んでみたら「だいたい3週間くらいはかかりましたね」と書かれていて、ダマされた! と思いました(笑)。

二見すみませんでした!!(笑)

伏見いえいえ、監修については“ニコ生”で「私が全部監修するから大丈夫です!!」と言ってしまったのが運の尽きでしたね。あの番組に出演していなかったら、ここまで深く関わることはなかったと思います。

三木おかげで、原作サイドと制作サイドが「ここまでやる?」っていうくらいがっぷり四つで組み合っていたので、それはきっとクオリティに反映されていると思います。……その分、作業面で火だるまになる時は一緒に火だるまになっていましたが(笑)。

二見原作サイドの方にここまで一緒にやっていただいたことって、これまで記憶にありませんね。先ほども言いましたが、原作をお借りする立場である以上どうしてもこちらからは破れないワクがあるんです。それを今回は全部やっていただけたなぁ、という思いがあります。

三木二見さんの前で言うのもアレですが、伏見先生のアイデアの中には「これ、原作で使いましょうよ!!」ってネタがいくつもありました。ですから、遊んでいただいた人には「ああ、原作小説っぽいなぁ」と思ってもらえる部分がたくさんあるんじゃないかと。

伏見シナリオを成立させるため、おもしろくするため、意図的に設定に手を加えた部分がありますので、少し補足させてください。

・基本的には原作小説がベース。
・人間関係や時系列は原作小説第6巻スタート時のもの。ただし、第6巻以降に描かれるいくつかのエピソードについてはすでに“経験したこと”になっている。
・桐乃が原作小説第3巻で書いた小説の名前が“妹都市”になっている(※原作小説第3巻とアニメ第8話、両方のエピソードを“経験したこと”になっている)。
・作中作『妹×妹』の内容が、原作とすこし変わっている。
・各シナリオを成立させるため、ゲームオリジナルのイベントが発生する。うちいくつかは原作の設定では本来発生するはずのないもの。

伏見最後に挙げた“原作では見ることのできない各ヒロイン固有のエピソード”――ネタバレになってしまうので、これ以上具体的には言えないのですが――は、私が当初からゲームに期待していた部分です。ぜひ、ゲームをプレイして、体験してみてください。




『俺の妹がこんなに可愛いわけがない ポータブル』

【次回予告】というわけで、座談会の模様をお届けしました。次回も座談会の模様を中心にお届けしていく予定です。今回出なかった麻奈実の話なども出るかも? そしてそして、ユーザーアンケートは相変わらず募集中! こちらもよろしくお願いいたします。

(C)伏見つかさ/アスキー・メディアワークス/OIP
(C)2011 NBGI
※記事中のゲーム画像は開発中のものです。

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