2011年1月14日（金）
【週刊 俺の妹P】麻奈実ルートは正統派の直球ド真ん中!? 『俺の妹』座談会後編
■桐乃の人生相談は理不尽じゃなきゃダメ！
――次は……「赤城ルートはあるの？」っていう質問も寄せられていますね。その後に「当然兄のほう！」と続いていますが（笑）。
二見：ある……と言ってしまっていいのか微妙ですが、登場しますよ。ただゲーム的な意味でグッドなエンドではないですが（笑）。おそらく選択肢を間違えていけば彼に会えるんじゃないかなぁと思います。
伏見：なぜかこのエンドが妙に凝っていまして。赤城ルートに行くたび、セリフが増えるんですよ。
二見：そうなんですよね。ちょっとヒントになってしまいますが、いろんなエンドを見たほうがゲームを楽しむ上ではいいことがあります。
――赤城ルートは一応ある、ということで。他には「ボツになったルートやネタはありますか？」という質問が来ています。
二見：たくさんあります。
伏見：書き直していただいたものも含め、たくさんありました。
二見：アキバを中心にしたものだったり、桐乃が書いた『妹空』が映画化されるのがメインになっているものだったりとか。今上げたのは一部ですが、たくさんありましたね。その段階で三木さんや伏見さんから言われたのが「桐乃の相談は理不尽なものじゃなきゃいけないんです。とことん理不尽にしましょうよ」というものでした。
三木：そうですね。そういう風に言わせてもらいました。
二見：それと、アニメ版で桐乃が書いた小説を映像化するという話をやっていたので、「せっかくゲームを作るのに、似たようなネタをやらなくてもいいよね」という話にもなりましたね。で、試行錯誤しながら出てきたのが桐乃が●●をなくしてしまい、それを取り戻してというネタですね。自分で言っていても「それはオマエ理不尽すぎるだろ！」と思いますが（笑）。
伏見：『とらP！』がなぜ、原作のifとしておもしろいのかという話を長々とさせていただいた後日……二見さんからそのアイデアを聞かされた時、私の意見に対してあまりにも直球を返してきたので、つい「こうきたか！」と口にしてしまいました（全員笑）。単純にネタとしてもおもしろいですし、原作では絶対にやらないストーリーになるでしょうから、OKしました。
二見：他のキャラクターも、それぞれのキャラクターを反映した人生相談になっていますよね。たとえば沙織なんかは実に“お嬢様っぽい”相談内容になっています。
三木：沙織の場合は、ちょっぴり彼女のアイデンティティにかかわるようなところ……「えっ!? それっていいの」という展開も進め方によっては出てきます。
二見：せっかくなので沙織に関して言うと、小説第6巻の沙織といえば……？ な部分も見られるかもしれませんので、そこも注目です。
■正統派の直球ド真ん中――それが麻奈実ルート！
三木：ここらで他のヒロインの話もしましょうか。
二見：じゃあ、なんだかんだでここまで唯一話に上がっていない麻奈実の話を（笑）。
三木：麻奈実ルートは、ズバリ“正統派の直球ド真ん中”ですね。これぞまさしくギャルゲーって感じです。
――ということは、まんまラブストーリーって解釈であっていますか？
三木：ラブストーリーです！ そして麻奈実の想いを知った他のヒロインたちがどう動くのか、その点も見どころですね。
二見：麻奈実ルートはとびっきり激甘にしようということで動いていたので。麻奈実と、別の意味で沙織は置いといて、他のヒロインはツンツンしているところがあるじゃないですか。むしろ、そればっかりというか（笑）。だからこそストレートな恋愛を楽しめるのは麻奈実だけでしょう、と。
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| ▲とびっきり激甘らしい麻奈実ルート。ゲーム化にこれを望んでいたファンも多いのでは？ |
――伏見先生は、麻奈実ルートに関してはさほど口出しされなかったんですか？
伏見：そうですね。麻奈実ルートに関しては、もう安心しながら見ていました（笑）。先ほども言ったように三木さんと電話でやり取りしながらですけれど。
二見：むしろ、アドバイスしていただいて助かったのはあやせと加奈子ですね。実は最初、加奈子ルート自体を入れる予定がありませんでしたので。あやせもここまでボリュームアップする予定もありませんでした。
伏見：企画が始まった当初、その2人にそこまで力が入っていなかったので、あやせと加奈子のシナリオを書き下ろすのが、一番効率よくクオリティアップにつながるのかな、という考えもありました。
二見：こちらとしては、ありがたや～、ありがたや～という感じでした（笑）。伏見先生がかかわっていなかったら、ひょっとしたらこの2人のシナリオはなかったと思います。
伏見：他、特に口を出させていただいたのは、“桐乃の口調”ですね。ゲームに限らず、メディアミックスにあたって、毎回私が気にしているのもそこです。ツンツンした言動の裏に捻くれた本心が隠れているというのは、『俺の妹』の重要な部分で、たとえば、「うざっ」「キモ」「チッ」のニュアンスの違いとか……。
二見：そこは一番最初の打ち合わせかその次くらいで言われましたね。
伏見：そうですね。かなり細かく言わせてもらいました。桐乃のこうしたセリフって、実はその時その時の心境によってだいぶ言い方が違うんですよ。一例を挙げると、桐乃との会話シーンで、好感度が高い時と低い時とでその後の展開が違うんですが、セリフはまったく同じだったりします。ただ、よ～く聞いていただくと、同じ台詞でも“言い方”が違うので、そのちょっとした違いにも注目してもらいたいですね。
二見：僕もアフレコに立ち会いましたが、そこは竹達さんに存分に悩んでいただきながら演じてもらいました（笑）。
――そうしたちょっとしたところも注目するとおもしろい発見があるかもしれませんね。では、次の質問にいきましょう。
■男の欲望フル解放！ それが『“俺の”妹めいかぁEX』!!
――先ほども沙織の衣装が話題になった『妹めいかぁ』ですが「これはどういう経緯で生まれたのか知りたい」との声が届いています。
二見：これは最初の打ち合わせで聞いたことがキッカケですね。伏見先生に「原作の設定を変えてしまってもいいですか？」って聞いたんです。
伏見：聞かれましたね。で「原作小説と違う設定ですと明記してもらえればなんでもOK」と答えました。
二見：『妹めいかぁ』については、そういう経緯もあって、ヒロインたちが義妹になってしまうという、本当にありえないシチュエーションになっていますね。桐乃まで義妹になっていますし。
三木：ストーリー要素は薄くなっていて、本当に“キャラクターを愛でるためのモノ”となっていますね。
二見：ええ、こちらは男の欲望丸出しと言いますか……。これだけで勘のするどい人はわかっちゃうかもしれませんが、ぜひ楽しみにしていてください。
小原：設定などは原作小説はもちろんゲーム本編とも違うもので、本当にはっちゃけた内容に仕上がっています（笑）。
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| ▲そんな『妹めいかぁ』は、限定版『“俺の”妹と恋しよっ♪ボックス』に収録される。こちらには、他にもイラスト描き下ろしの特製BOX、伏見つかさ先生書き下ろしショートストーリー＆ゲーム設定資料集、特別編集アニメDVD、ゲーム描き下ろしイラストを使用したスティックポスター5種なども同梱。 |
――それでは最後に、ゲームを待っているユーザーの皆さんにメッセージをお願いします。
小原：原作者でありゲーマーでもある伏見先生の“こだわり”がたっぷりつまった作品になっています。原作ファンの皆さんも、アニメで『俺の妹』を知ったという皆さんも、楽しく遊んでください！
三木：「これって本編に使えませんか？」と思わず伏見先生に聞いてしまうほど美味しいアイデアをたっぷりゲームにつめこんであります。そうした意味では、出し惜しみはありませんので、楽しみにしていてください。
二見：原作小説を第7巻まで読んだ方がやっていただくと、さらに今回のゲームが楽しめると思いますよ。おもしろいものを作った確信はあるので、もうしばらくお待ちください！
伏見：ゲームをやって「ああ、本当にこいつら運命変わっちゃったんだなぁ……」と、原作者としてはいろいろな思いが頭をよぎりました。もうひとつの『俺の妹』を、存分に楽しんでください。
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【次回予告】次回（1月21日予定）はついに発売直前！ ということで、本作がより待ち遠しくなるような最新情報をたっぷりお届けします！ 次回もお楽しみに～。
(C)伏見つかさ／アスキー・メディアワークス／OIP
(C)2011 NBGI
※記事中のゲーム画像は開発中のものです。
