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2011年1月13日(木)

巨大兵器との戦いを体験! 『KILLZONE 3:プレビューコード』レポート

文:電撃オンライン

 2月24日にSCEより発売されるPS3用FPS『KILLZONE 3』。本作のキャンペーンモードからチャプター8がプレイ可能なサンプルROM“プレビューコード”が電撃PS編集部に到着した。ここでは、シリーズ初となる巨大兵器・モウラーとの戦いを中心に描かれるプレビューコードのプレイレポートをお届けする。なお、サンプルROMは開発中の英語版で、実際の製品とは異なる場合があるのでご了承願いたい。

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 地球をはじめとする惑星同盟ISAと、ヴィサリ老の統治する独裁国家ヘルガストの星間戦争を描く『KILLZONE』シリーズ。両者の係争地であった惑星ヴェクタの戦いで勝利したISAがヘルガストの本拠地・惑星ヘルガーンへ侵攻、多大な犠牲をはらいつつもヴィサリ老はじめ首脳部の打倒を成し遂げる……というのが前作までのストーリーです。「なんか、ISAとかヘルガストとか今更覚えるのが面倒なんですけどー」という人は、昨年ベスト版が発売された前作をプレイするか、「頑張ってボスを倒したんだけど、仲間がほとんど死んじゃった挙句に敵地のど真ん中に取り残されました。さぁどーしよう」ということで理解しておいてください。

 登場人物は、前作から引き続いての主人公・“セブ”ことトーマス・セブチェンコ軍曹と、彼の所属するアルファ部隊の生き残りリコ・ヴェラスケス一等軍曹、そして前作で彼らを指揮したネビル大尉の3人。さらにプレビューコードには、“ジャマー”という名の女性キャラも登場しますが、彼女の詳細については続報を待て、ということで。

『KILLZONE 3』 『KILLZONE 3』
▲プレイヤーが操作するセブチェンコ軍曹。前作では両サイドの頭髪を刈り上げていましたが、そこもすっかり髪が伸びていてソフトモヒカンな感じになっています。性格はあいかわらずクールな印象。▲セブとともに侵攻作戦を生き抜いたリコ。前作の坊主頭からすっかり見た目が変わり、孤立無援の中を戦ってきた様子がうかがわれます。ただし、ブチ切れながら暴れまわるところは前作と同様。
『KILLZONE 3』 『KILLZONE 3』
▲今や、ヘルガーンに残るISA部隊を率いる立場となったネビル大尉。前作はわりとイケイケでアルファ部隊に指示を出していましたが、今回は生き残りをかけた戦いだけあって慎重な判断が目立つようです。▲“ジャマー”と名乗る新キャラクター。フードに隠された素顔は……なかなかの美人さんです。

 まずは、イントルーダー(ISA軍の揚陸艇)に乗ったセブたちがネビル大尉と通信するところからゲームは始まります。とりあえずは敵陣を突破してネビル大尉の部隊と合流するのが目的のようです。英語版の操作設定は、前作の日本語版と異なり、2種類のキー配置(前作日本語版は6種類)とそこからさらに細かい設定を行うようになっていますが、日本語版とほとんど同じキー配置でプレイできました。

 操作上で前作と大きく異なるのは、しゃがみ/カバー(物陰に隠れる)操作を、ホールド(押している間のみ有効)とトグル(ボタンを押すごとに姿勢を切り替え)から選択できること。前作はこの操作がホールドのみで、操作設定を“スタンダード6”にしていた私の場合、L2ボタンを押しっぱなしにしてカバーポジションを維持しつつ、右スティックで身を乗り出して狙いをつけ、さらにL1ボタンを押してエイム(銃床を肩につけて射撃精度を上げる)状態にして……と、とにかく物陰から敵を撃つ操作がやりづらく、けっこうなストレスだったわけです(前作はマルチプレイのみ、しゃがみ動作の切り替え設定が可能)。

 今回は、操作をトグルに設定しておけば(というか初期状態がトグルでした)、ボタンを1回押すだけで物陰に隠れた状態を維持できます。そこから射撃するには前作と同様に右スティックを使うか、エイムボタンを押せば物陰から身を乗り出して狙いをつけることが可能です。また、隠れたまま射撃ボタンを押せば、身を乗り出して射撃できます。

 ちなみに今回のレポートを書くにあたって前作を引っ張りだして途中までプレイして比べてみましたが、今回の銃器の集弾性能は全体的に良好。前作にあった照準移動の際のクセもほとんど感じられず、かなり遊びやすい印象を受けました。また、前作では持ち歩ける武器はメインとサブの2種類のみでしたが、今回は最大3種類の武器が持てるようになりました。ただし、どの武器でも3種類までならOKというわけではなく、

 武器1:アサルトライフルやショットガンなど
 武器2:ピストルやソードオブショットガンなど
 武器3:ライトマシンガンやロケットランチャーなど

 と持ち歩けるカテゴリーは決まっているようです。ちなみにこれらの武器は、△ボタンのほか、方向ボタンでダイレクトに持ち替えることができます。

 なお、今回は前作の銃で殴る近接攻撃に加え、敵に接近してアイコンが出た瞬間にボタンを押すと、相手を一撃で倒す特殊アクションを繰り出せるようになりました。

『KILLZONE 3』
▲写真はCo-oP(協力プレイ)時のもの。左のプレイヤーはStA52アサルトライフル、右はStA14ライフル(セミオートマチックライフル)を装備しています。両方とも前作は照準がアイアンサイト(銃そのものに用意された照準器)でしたが、今回はStA52にホロサイト、StA14は低倍率のスコープが装着されていてより狙いがつけやすくなっています。

 敵陣を突破し、無事ネビル大尉と合流を果たしたセブたち。しかし、ここでヘルガストの巨大兵器・モウラーが起動! ISA軍の行く手を阻みます。このモウラーがとにかくスゴイ。FPSの巨大な敵というと同じくSCEから発売されている『RESISTANCE2(レジスタンス2)』のリヴァイアサンを思い出すのですが、アレに引けをとらないド迫力っぷりです。外観は写真を見てもらうとして、これがまたよく動くこと! 4つの脚が大地を踏みしめるたびに舞い上がるガレキと土ぼこり、そして機体の左側に装備された大口径砲と、ただデカイだけではなく、細かい部分までしっかりと作られた姿に圧倒されます。

『KILLZONE 3』
▲巨大兵器・モウラー。プレイヤーたちから見て機体にモヤがかかるほどの距離なのにこのデカさ。そしてこの巨大がガッショガッショと動くわけですからもぅ大変なわけです。「写真ではいまいちワカラン」という人は、今まで見たことのある巨大な建物に脚が生えて歩く様を想像してみてください、としか。

 ここで、現地部隊の安全を第一に考えるネビル大尉は戦力の温存をはかるため、撤退を指示しますが、セブとリコはモウラーの存在がのちのちの禍根になるとして攻撃を主張。新兵器となるWASPのある武器庫へ向かいます。

 WASPは以前掲載した本誌記事でも少しだけ紹介した誘導弾を発射するロケットランチャーで、使用時にエイムをするか否かで“投射弾モード”と“広方向誘導弾モード”、2種類の発射モードを選択できます。投射弾モードはロックオンした一点目標に弾倉内の弾をすべて発射するモードで装甲車など強固な目標の破壊に向きます。広方向誘導弾モードは、目標に向けて1発ずつ発射するモードで狙いをつけた周囲の複数目標を攻撃可能です。ここでは、モウラーが大口径砲を撃った後に開放するパネルを投射弾モード、セブたちに向けて攻撃してくる無数の銃座に広方向誘導弾モードを使用します。

 なお、今回のキャンペーンモードは、弾薬をアイテムではなく、前作のマルチプレイと同様の弾薬箱の前で○ボタンを押すことでほぼ無限に補充できるようになっています。モウラーは機体の各所に設けられた銃座のほか、上部から迫撃砲弾を放ってセブたちを攻撃してきます。迫撃砲弾は着弾した周囲に爆風でダメージを与えるため、味方から警告があったら弾道を見つつ安全な場所へ避難しなければなりません。また、ダメージを与えるうちにジェットパックを背負った兵士を送り込んだり、APC(装甲兵員輸送車)で部隊を突入させたりなど、モウラー以外のヘルガスト軍の猛攻も続きます。

『KILLZONE 3』
▲WASPを構えてモウラーに挑む。実際のゲームでは写真のように真っ向からというわけにはいかず、ランチャーの置いてある武器庫などを盾にしつつ、スキを見て狙い撃つ感じです。

 武器庫から見える範囲のパネルをすべて破壊すると、モウラーはいったん機能を停止しますが、勝利を喜ぶまもなく再起動! どうやら反対側にあるパネルも破壊しないと完全に息の根を止めることはできないようです。攻撃ポイントを確保するため、セブたちはヘルガストの陣取るエレベーターの奪取に向かいます。しかし、エレベーターの周辺には3つの銃身を回転させて撃つミニガンの銃座が2つあり、なかなか簡単には攻められません。ここは、障害物を利用して死角を突くか、障害物となっている手すりのカバーを銃撃で破壊することで、物陰に隠れる敵を攻撃できるようになります。

 ちなみにこの銃座、○ボタンでプレイヤーが使用できるのは前作と同様ですが、これに加えて△ボタンで武器を外して持ち歩くことも可能です。ただし、ミニガンは圧倒的な攻撃力を誇るものの移動が遅くなり、銃座にあった盾はもちろん使えないので攻撃時はかなり無防備に。1人プレイでは使いどころが難しいかもしれません。

『KILLZONE 3』 『KILLZONE 3』
▲エレベーター奪取時のハイライトシーン。重装甲のヘルガスト兵が拳に内蔵されたナイフでセブに襲いかかる。写真はデモシーンですが、ゲーム中でも敵として出現することはあるのでしょうか……。▲イントルーダー上からミニガンで敵兵を掃射するネビル大尉。このシーンもデモですが、プレビューコードでは、銃座にすえられたものを外すなどの方法で、実際にゲーム上武器として使用できました。

 エレベーター上でイントルーダーを確保したリコたちと合流したセブは、空中からモウラーに接近して攻撃することに。ここでは、自動操縦で飛行するイントルーダー上からミニガンで銃座やパネルを片っ端から破壊していきます。中にはロケット弾を放ってくるものもあり、銃座そのものに加え敵弾を撃ち落していかないと大ダメージを受けます。

 しかし、このシーンは巨大な敵に接近して、目につくものを片っ端から破壊する爽快さが見どころで、大口径砲を本体から切り離し、司令部のある窓を銃撃で破壊するなどモウラーの壊れっぷりもダイナミック。これまでの厳しい戦いが報われる一瞬でもあります。司令部を破壊するとプレビューコードは終了。軌道エレベータに乗ったセブたちはヘルガーンを離れて宇宙へ向かうようで、この先の展開も気になるところです。

『KILLZONE 3』 『KILLZONE 3』
▲イントルーダー上でミニガンを使うセブたち。これまでと異なり、隠れる場所がないので見つけたものを片っ端から破壊しないとこちらが危ない!▲写真右下で白く光っているのが大口径砲。パネルをすべて破壊してもいまだ攻撃力を維持しているこの兵器の弱点とは!?

 プレビューコードでは、2人Co-oPモードも用意されていて、コントローラを2つ用意すれば画面分割でキャンペーンモードを協力してプレイできました。このモードは、戦闘不能になった仲間を他のプレイヤーが蘇生できる点が特徴。また、二手に分かれて敵の攻撃を分散させたり、逆に攻撃を1点に集中して強力な敵を倒したりと、協力プレイならではの楽しみ方ができます。

『KILLZONE 3』
▲写真は画面分割でのCo-oPプレイの模様。編集部でプレイしたところ、画面分割で1人あたりの視野が狭くなる以外は問題なく遊べました。協力プレイならではの要素は味方の蘇生のみですが、他人に依存する部分が少ない分、見知らぬ人同士のアドリブ的なプレイに向いているかな、という印象を受けました。

 今回、プレビューコードを遊んだ感想は、「とにかく遊びやすくなっている!」このひと言に尽きます。最近、ベスト版が出たばかりの前作に対してアレですが、『2』って独特の操作感や敵の賢いAIなどなど、結構難易度の高いゲームだったと思うんです。でも今回は、前作をプレイして「『KILLZONE』? あのやけに当たらない銃で固い敵を苦労して倒すゲームでしょ?」という人も、たぶん大丈夫。というか、私が大丈夫でした。さらに『3』は、Co-oP可能なキャンペーンに、前作で好評だった“WARZONE”に加え、新たに2つのルールを追加したマルチプレイモードがあるわけで、FPS好きとしてはもう期待せずにはいられないです。

(C)Sony Computer Entertainment Europe. Published by Sony Computer Entertainment Inc. Developed by Guerrilla.

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