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2011年1月18日(火)

【洋鯨亭 43回】積みゲ崩し:今からでも楽しめるステルスゲームの名作を紹介!

文:電撃オンライン

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■カスタマイズできる銃器と豊富なグレネード

 さて、戦い方以外についても紹介しますと、こういった“特殊部隊員らしさ”は、サムが使用する武器にも表れているんですよ。特にグレネードはなぜかかなり充実していて、多彩さでいえば銃器以上ともいえます。そのため、グレネードは状況に応じた使い分けを考えるのが楽しい武器になっているんですね。

 ここでは、収録されているグレネードの例を2つほど挙げてみましょう。まずリモコン式の“リモートマイン”は、ボタン1つで爆破のタイミングをコントロールすることができるグレネードです。これを使うと、投てき後に敵集団の上空で爆発させたり、敵の後ろまでいったん投げたあとに爆発させて、敵がそちらを振り向いているところを後ろから不意打ちする、といった戦い方ができます。

 また、“スティッキーカメラ”はカメラ付きの粘着グレネードで、投げた後に壁などに張り付き周囲の状況が映像で確認できる他、内蔵のアラームを鳴らして周囲に敵を集めた後に爆発させるといった凶悪な使い方ができます。

【洋鯨亭 43回】積みゲ崩し:今からでも楽しめるステルスゲームの名作を紹介!
▲スティッキーカメラを投げた後は、カメラから送られてくる映像を観て周囲を確認することができます。音を鳴らすと、なんとも場にそぐわない行進曲のようなファンファーレが。いきなりこんな音が聞こえたら、そりゃ敵も気になって探しますよね。

 このように大勢の敵を相手にしたり屋内の入り組んだ場所で戦うことが多い本作では、グレネードをどう使うかも重要になるんですね。

一方、基本的な武器である銃器はどうかというと、こちらは奇をてらったものや極端に強力なものはない代わりに、ある程度カスタマイズできるようになっています。カスタマイズでは装弾数をアップさせたり、スコープなどにより命中率を上げることができるのですが、自由に改造できるわけではなくて、実行するにはポイントが必要になります。

 そしてこのポイントは、メニューにある“P.E.C.チャレンジ”という項目で指定された条件を満たすと加算されるようになっている、という点がミソなんですよ。

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▲ポイントを使用してカスタマイズできる項目は各銃につき3カ所。最初のカスタマイズは、装弾数アップがオススメです。慣れてきたら、射程を長くしてなるべく敵との距離を取りつつ戦うといったことも可能ですね。

 P.E.Cチャレンジには“グレネード1発で3人の敵を同時に倒す”や“誰にも気付かれずにこの場を離脱する”というような条件が豊富に用意されており、これらをクリアすると加算されていく仕組みになっています。こう聞くと、Xbox 360の実績システムを思い出す人もいるかもしれませんけど、実績は実績として別に用意されていますのでお間違えなく。

このチャレンジ内容はクリア条件がなかなか厳しいものもあって、1回のプレイで全部を獲得するのはかなり難しいでしょう。そうなるとポイントもあまり入手できなくなるわけですから、すべての銃器をカスタマイズするのも難しくなると思います。しかし、ゲームの難易度が武器カスタマイズに頼らなくてもクリアできるようになっているため問題はないでしょう。ちょっとした手助けになる、くらいに考えておけばいいかと思います。

 この点は、初回のプレイではあまりこだわらなくてもいいでしょう。むしろ2周目以降にこれらの獲得を狙っていくのがいいんじゃないでしょうか。

 武器以外の装備品としては、『スプリンターセル』シリーズの象徴でサムのトレードマークともいえるナイトビジョン(サーマルビジョン)ゴーグルがあるわけですけど、これは本作でも登場します。『コンヴィクション』のゴーグルは暗闇にいる敵はもちろん、カベの向こうにいる敵の場所もわかるようになっています。これにより、ゴーグルをレーダー代わりに使うことができるんですよ。移動前にゴーグルで周囲の敵を探って、安全を確認してから先に進むことができるというわけです。

 ただ、非常に便利なこのゴーグルが使用可能になるのは中盤以降。それまでは目視で対処しなければなりません。しかしそこはご安心を。本作では、ドアの下にある隙間からミラーを使って向こう側を確認することができますので、交戦前に見えない場所にいる敵の位置を探ることはできます。

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▲携帯機器や車のドアミラーを割って入手した物を使えば、扉を開ける前に向こうに敵がいないか確認できます。いきなり敵の足が映った時などは、ビクっとするんですよね(笑)。▲これはゴーグル装着中の映像。視界は悪くなりますが、白いシルエットで敵の場所や置いてある武器の場所が確認できます。その他にも、セキュリティとして建物内に張りめぐらされた赤外線センサーを可視化する際にも使用します。

■短めのプレイ時間に濃い内容を詰め込んだ良作

 本作のキャンペーンモードのミッション数は全部で11と、それほど多くはありません。それでも、敵を少しずつ排除しながらジリジリと先に進んでいくステルスアクションならではの緊張感はたっぷり味わえますし、協力プレイモードには5つほどオリジナルミッションがありますから、そちらで異なる展開を楽しむこともできますしね。

 それに、先ほど書いたP.E.Cチャレンジが本作の実績のような存在にあたるため、やり込みプレイをする人は、自然とこのポイントを稼ぐことを目指すようになるでしょう。そういう意味では、難易度を変えたり目標を変えて何度もプレイするにはこのぐらいのミッション数の方がちょうどいいのかもしれません。

 いずれにしろ、操作方法が簡単かつわかりやすく、マップすら必要ない親切な作りになっていて、本作はステルスアクションの入門作としてもいいかと思います。障害物に隠れつつ次の障害物に移動する場合なども、移動可能な場所がビジュアルメッセージで表示されていればボタン1発で行えますし。

 あと、内容とは全然関係ないのですが、エンディング後のスタッフロールが軽く10分を越えていて驚きました。あまりにも長くて、最初はループしているのかと思ったぐらいです(笑)。一応、ただ文字が流れていくだけではなくて、途中にひとネタ挟みますから、少なくともそこまではリセットせずに見たほうがいいと思います。でも、これほど長いのはやっぱり珍しいんじゃないでしょうかね。

 といったところで、今回の記事を読んで本作に興味が沸いた方はぜひ挑戦してみてください。ゲームライターなんてものをしていると、ついつい仕事でのゲームプレイが多くなってしまい、プライベートで購入したゲームを遊ぶ時間がなくなってしまうことがあるのですが……今後も発売中の注目タイトルや隠れた名作をご紹介できたらと思っていますので、よろしくお願いいたします。

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