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2011年1月25日(火)

マスターアップ2カ月前に大変更!? 『ぎゃる☆がん』開発者が秘話をマジメに語る

文:電撃オンライン

●毎日が文化祭前日!? TGS後に手直しした真相とは?

――TGS2010の後に、ビジュアルが変更されましたが、これはなぜですか?

成田:正直、そこまで魅力的な表現ではなかったということです。あれだけ注目を浴びて、動画も話題になっていたのに「このまま世の中に出していいのか?」ということで、またもめました(笑)。マスターアップまでを考えると、残り1カ月~1カ月半という時期。「これから作り直したら、間に合わないのでは?」という意見もありましたが、社長の會津(會津卓也 代表取締役社長)が「最後まで、皆で突っ走ろう!」と決めて、その後でシェーダーを新しく書いたり、アップになる足もとやおしりのモデリングを作り直したりと、かなり再構築しました。

――だいぶ変わった印象を受けました。

成田:絵だけでなく、女の子のモーションにもメスを入れて、見直しました。

『ぎゃる☆がん』 『ぎゃる☆がん』
▲左がTGS2010の前の画像で、右がTGS2010の後の画像。デザインがかなり変わっているのがわかる。

――作り直すことが決まったのはいつだったんですか?

成田:TGS中です。初日の反応を見て、會津と相談して決めました!

中川:聞いた話ですが、普段のインティ・クリエイツさんは発売の数カ月前にはマスターができているので、体験会の段階ですでにいじれないことが多い。ただ、今回はたまたま発売まで日程があったたので、盛り上がったイベントの勢いで作り直してしまったと。

成田:私は幕張に詰めていたので、会社に来られなかったんです。イベントが終わって戻ってきたら、グラフィックが明らかに変わっていたので、「これってどういうこと!?」と驚きました。

伊東:やっぱりユーザーの反応がすごくあったので、リアルタイムにドンドン変更していきました。

『ぎゃる☆がん』 『ぎゃる☆がん』
▲ヒロインだけでなく、サブキャラクターも書き直している。反響が大きかったとはいえ、なかなかできることではない。

――管理している成田さんからすると「このタイミングで作り直すの?」という考えもあったと思うのですが。

成田:もちろんありました(苦笑)。

伊東:ノリという名の勢いですね。「たぶん……何とかなるだろう!」っていう。

中川:でも、そこからの2カ月間は本当にすごかったですね。

成田:毎日が文化祭の前日みたいな(笑)。ずっとテンションが上がりっぱなしで、全員がちょっとおかしかったです。

――中川さんが思う、インティ・クリエイツさんの長所と短所はどこでしょう?

中川:これまで、うちが付き合ったことがないくらいの超マジメな会社でした。最初は「冗談を言っても通じないのでは?」とおっかなびっくりでした。今でこそ、打ち解けましたが。作りこみがすごいというのはわかっていたので、売る方としてはしっかりしないとなと思っています。あと印象的だったのは、TGS2010ですね。ユーザーさんの反応を直に見て、あそこで一気にゲームが変わった。かなりの部分を作り直したというくらいに。その勢いは、会社一丸でないとできないと思いました。だって驚きましたもん。「あと2カ月くらいしかないのに、グラフィックを作り直し!?」って。

成田伊東:(苦笑)

中川:9月の末ですからねえ。でも我々は、それに関してはやれることがない。だから、しっかり作り上げてきた時はまた驚きましたね。

成田:中川さんが、しっかり告知してくれているのが見えていたからですよ。もちろん、スタッフ全員と話はできない立場ですが、その意思は伝わる。それに応えたくなったんだと思います。

中川:TGS2010は起爆剤になりました。

伊東:そうですね……ちょっと遅い起爆剤でしたけど(苦笑)。ただ、勢いがついたのは間違いないです。

――逆にインティ・クリエイツさんから見る中川さんの長所、短所は?

中川:アルケミストではなくて、“中川”の長所と短所ときましたか!

伊東:僕はネガティブ思考が強いので、ポジティブなところですね。あとは、一緒に仕事ができていなければ、今の絵柄にはなっていなかったと思うので、個人的に感謝しています。

成田:中川さんはとにかく切り返しが早いですね。1つがダメだったら、次はこれ、それでもダメならこっちという風に。そこにうちがついていけないと置いていかれてしまうので、そこの調整は苦労しました。TGSで結果を出してくれたことで、「このままのんびり作っていたら、せっかく作ってくれたお膳立てを生かせないまま、なんとなくゲームができて終わってしまう」と思い、テンションやペースに追いつきたいと思いました。

→6ページでは話題騒然となったTGS2010について、
そして今後の展望を語る!

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