2011年2月1日（火）

【洋鯨亭 45回】積みゲ崩し：爆破が壮快なRCG『スプリットセカンド』をプレイ

■パワープレイで敵車とコースを爆破

　『スプリットセカンド』では、車の走行に関する基本操作はハンドル、アクセル、ブレーキといたってシンプルな内容になっています。ギアの切り替えもオートでシフトチェンジなどのテクニカルな操作はないんですけど、代わりに“パワープレイ”という聞きなれないものがあります。

　このパワープレイは本作のウリである爆発に直結するボタン操作で、使用すると様々な手段で敵の車に妨害工作を仕掛けることができるんです。パワープレイはドリフトをしたり、敵車の真後ろを走るドラフト（ドリフトにあらず）などをしている間に多く溜まるパワーゲージを消費して発動します。パワーゲージは3段階まで貯めることができて、ゲージの消費量により2種類のパワープレイが使用可能です。

　ゲージを1つ消費するレベル1のパワープレイは、コースの上空に待機するヘリからドラム缶を落として敵車を爆風に巻き込むなどの妨害工作。ゲージを2つ消費するレベル2のパワープレイは、コース脇の建物を爆破して敵車にガレキの雨を降らせるといった、さらに大規模でド派手な妨害工作を行います。


▲レベル1パワープレイの一例。コースの外、この写真で言うと進行方向の右側にある紅白の筒状建物を爆破します！		▲根元から折れた建物がコース内に倒れ込み、右側の一部を除いて道を塞いでしまいました。倒壊に巻き込まれた敵車は大破し、建物の残骸はレース終了まで残ります。なお、大破した車は一定時間経つとレースに復帰しますよ。


▲レベル2パワープレイの一例。この港のコースでは、通常なら停泊中の貨物船の横を走り抜けて行きます。しかしこの船を爆破すると……。		▲このように船体が傾き、道路に接した場所からそのまま船の甲板上を走って行けるようになります。元の道は塞がれてしまうので、ショートカットとも違うんですよ。

　これらのパワープレイは、ゲージが溜まっていても、敵車と離れすぎていたり、特定の爆破対象物が近くにないと使用することはできません。特にレベル2のパワープレイは、爆破対象となる建物が限られているため、当然ながらその場所に行くまでは使えないようになっています。したがって、レベル2よりも使える機会が多いレベル1を多用しながら、タイミング見計らってレベル2で敵車を一網打尽にするという使い方がメインになります。

　ここで注意が必要なのは、パワープレイの妨害は敵に避けられてしまうことがある、仕掛けた自分も巻き込まれてしまうことがある、さらに、後方にいる敵はプレイヤーに対しパワープレイを仕掛けてくるという点です（笑）。パワープレイは爆破による壮快感に加えてこの博打っぽさがよく、使うとレース展開の混沌度合いが増す点も個人的に気に入っています。

■爆破だけじゃないパワーゲージのこんな使い方

　パワーゲージの溜め方は前述の通りなんですが、勘のいい方はこの条件を読んで気が付いたことがあると思います。それは“1位を走る車はゲージの溜め方が制限される”ということです。1位の車は前を走る車がいないために、ドラフトではゲージを溜められないんですね。

・1位はドリフトと、高低差のあるところでのジャンプなどでゲージを溜められる。
・2位以下はドリフトとジャンプに加え、ドラフトでも溜められる。

　……というわけで、レース展開をよりダイナミックに変えられるように、1位を走る車がやや不利になる仕掛けなんです。しかもドラフトは自分よりも前を走る車が多いほど使える機会が多くなるわけですから、理屈のうえでは下位の車ほど溜めるチャンスがあるということになります。

　これを利用して敵車をすぐに追い抜かずに、あえてドラフト走行でゲージを溜めてから追い抜くというワザも使えます。レースで下位を走る車が有利に働くような仕掛けを施したRCGはこれまでにもありましたが、本作のパワーゲージも非常に考えられたおもしろいルールだなと思いました。


▲敵の後ろを走るドラフト。いわゆるスリップストリーム状態ですね。敵車とある程度近づいた状態でこの走行をしているとパワーゲージが溜まっていきます。

　しかし、正直なところパワーゲージをパワープレイに使うだけでは、なかなか順位をひっくり返すことはできません。そこで重要になるのが、パワーゲージの他の使いみちです。

　実はパワーゲージはレベル1でショートカットを作る道を切り開いたり、レベル2でオブジェクトを破壊してコースのレイアウトを一部作り変えるのに使用することができるんです。ショートカットは、コースにある倉庫の扉を開くなどの方法で作り出すんですが、タイミングが合えば敵もこの道を使ってきますし、逆に敵が作り出したショートカットをプレイヤーが利用することもできます。

　ショートカットが使える時間には制限があり、敵が作ったショートカットに飛び込もうと思ったら間に合わなかった（敵が間に合わない場合もある）ということもあって、これもまたレース展開を混沌とさせるのに一役買っているんですよ。


▲ゲージが溜まった状態でショートカットが使える場所に近づくと、画面に矢印アイコンが表示されます。青と白のアイコンはレベル1、赤と白のアイコンはレベル2のゲージが使えることを示しています。この倉庫前でレベル1のゲージを使うと……。		▲前方の扉が開いて、ショートカットができるようになりました。

→レースモードや車の性能もチェック！（3ページ目へ）

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