News

2011年2月15日(火)

HUE、新規タイトル『Free Jack』はじめ2011年の展開を発表

文:電撃オンライン

 ハンビットユビキタスエンターテインメント(HUE)は2月15日、2011年の既存タイトルおよび新規タイトルサービス展開に関する発表を行った。

『ハンビットユビキタスエンターテインメント』
▲HUE代表取締役CEO 金裕羅氏。

 まずは既存タイトルの『グラナド・エスパダ ルネッサンス』について。『GE プラス』から『GE ルネッサンス』へのタイトルリニューアル、そしてレベル制限を設けた新ワールド“セレスタイト”の開設は、休眠プレイヤーの復帰と新規プレイヤーの参入に効果が見られたとのこと。また、リニューアル後の頻繁なゲーム内イベントなどで、休眠・新規プレイヤーと古参プレイヤーの溝を埋めることで、韓国・日本ともにプレイヤー数は上がっている。「キム・ハッキュ氏の『GEルネッサンス』にかける情熱も大きい」とする金氏だが、日本サービス5周年を迎える本タイトルの具体的なアップデート予定や施策については語られなかった。

 次に『HELLGATE(ヘルゲート)』だが、金氏によれば『HELLGATE』が現状抱えている問題点は認識しているとのこと。元々は北米メーカーが開発したタイトルをT3Entertainmentが買い取る形となったため、開発にどうしても限界があるようだ。ただ、現在もグローバル展開の準備は進めており、2月中にはコンテンツおよびシステム面でのバランス調整が行われる。特にトレジャーハンティングをプレイの魅力として打ち出しているだけに、アイテムドロップ率が見直される。

■注目の新規タイトルは“フリーランニング・アクション”『Free Jack』

『ハンビットユビキタスエンターテインメント』

 今年は複数の新規タイトルを準備しているHUEだが、近々大きな動きが予定されている注目タイトルは、“フリーランニング・アクション”というキャッチコピーが目を引く『Free Jack(フリージャック)』だ。開発はBigSpoonEntertainmentで、北米で正式サービスが始まっており、台湾でクローズドベータを実施済みである。

 本タイトルは架空の都市New Jack Cityを舞台に、ライバルを蹴落としながら街中を疾走しゴールを目指す、つまりはレースゲームである。既存のレースゲームと異なるのは、スタートからゴールまでのルートは複数あること。障害物を飛び越え、ビルの壁を登り、自分なりの最短ルートを激しいアクションでクリアするのが魅力だ。街中はMMOのように他プレイヤーとコミュニケーション可能だが、レース自体は部屋を作るMOタイプで、個人戦とチーム戦があるようだ。

 やり込み要素として運営主催のトーナメント形式の大会や対戦を開催していくとのこと。また、アイテム戦や防衛戦といった、単純なレースゲーム以外の要素も用意されている。金CEOいわく「マニアックはないが、カジュアルで爽快感のあるアクションゲーム」。ビジネスモデルは基本プレイ無料のアイテム課金となる予定だ。

『ハンビットユビキタスエンターテインメント』 『ハンビットユビキタスエンターテインメント』 『ハンビットユビキタスエンターテインメント』
『ハンビットユビキタスエンターテインメント』 『ハンビットユビキタスエンターテインメント』

 

『ハンビットユビキタスエンターテインメント』
『Grand Mer』

 その他、4つの新規タイトルについて概要が金CEOより語られた。1つ目はオンライン釣りゲームの『Grand Mer(グランメール)』だ。韓国では2月8日にオープンベータテストを開始。本タイトルでは日本円で約6500円の専用釣竿型コントローラをオンライン販売しているが、ほぼ完売と評判はよいようだ。将来的にはスマートフォンへの対応を予定。老若男女、誰でもスマートフォンをコントローラ代わりに、手軽にプレイできるようになるらしい。iPhoneへの対応は間違いないそうだが、Androidなど他プラットフォーム向けの開発も視野にいれいてる。

『ハンビットユビキタスエンターテインメント』
『三国之天』

 2つ目は2月22日にオープンベータテストが予定されている、MMORPG『三国之天』。本タイトルは約200人のスタッフが5年近い開発期間をかけたタイトルで、この1年間で4回に渡るクローズドベータテスト実施し、手ごたえは十分あるとのこと。金CEOは「過去に『三国志』がテーマのMMORPGは数多く出たが、あまり反応はよくなかった。それは起承転結がある物語をオンラインゲームにすべて入れ込むのは難しいからである。本タイトルはあくまでゲームに『三国志』の要素を付け加え、さらに100人以上の英雄にプレイヤー自身がなれるのが魅力」と解説した。また、T3Entertainmentはこれまで2度『三国志』もののオンラインゲームを開発したが、クオリティに納得できず市場には出さないままお蔵入りとなったそうだ。本タイトルが3度目の正直となるか否か気になるところだが、残念ながら日本サービスについては未定である。

『ハンビットユビキタスエンターテインメント』
『Audition2』

 3つ目はオンラインダンスゲームの『Audition2』について。現在サービス中の『Audition(邦題『X-BEAT』)』は、7年前に開発されたタイトルで使っているエンジンが古い。『Audition2』はキャラの細部まで表現可能、3パターンの外見から選んでキャラメイクできる他、ソーシャルネットワーク機能を持たせているなど、改良されているようだ。また、ダンスゲームの肝となる音楽については、国内の大手レコード会社に働きかけている最中という話であった。

 最後は『Mythos』である。すでに韓国で正式サービス中であり、ロシアとドイツでクローズドベータテストを実施。日本でのサービス向けに調製中とのこと。「ディアブロが好きな人ならハマるはず」という金氏のコメントなので、洋ゲーテイストが強いと思われる。

『ハンビットユビキタスエンターテインメント』

 以上が2011年のT3EntertainmentおよびHanbitSoftが打ち出す、新規タイトルである。すべてが日本でサービスされるわけではないが、まずは直近で動きがある『Free Jack』注目しておこう。

■オフラインイベント“ハンビットステーション”は2011年も実施を予定

 2010年には現在サービス中の全タイトルに関する、総合オフラインイベント“ハンビットステーション”を実施したHUE。金CEOは「オフラインイベントはHUEの文化にしていきたい。また今年もハンビットステーションという形でぜひ実施したいです」と述べた。これにはオンラインゲームが持つネガティブなイメージの払拭と同時に、イベントを通じて現場のスタッフが努力している姿をプレイヤーに伝えることで、HUEの企業イメージを作るのも目的だと言う。

 また、「我々は大手メーカーがやらないこと、怖がって手を出さないジャンルに挑戦しなければ、何百というタイトルがあるオンラインゲーム市場で成功できない。誰が見ても成功間違いないタイトルだけではなく、ごく普通のMMORPG作品でもユニークなコンセプトやプロモーションを展開して、特徴を打ち出していく。2010年にサービスを開始したタイトルの中には期待通りに行かなかった作品もあるが、オンラインゲームは数ヶ月単位で勝負するものではなく継続が重要。2011年も様々なジャンルに攻撃的に展開していきたい」と強い姿勢を見せた。

『ハンビットユビキタスエンターテインメント』 『ハンビットユビキタスエンターテインメント』