2011年3月18日(金)
■今作のアーティファクト配置は脳が活性化される気がします
本作では、敵を倒してレベルを上げる他に、魔装陣と呼ばれる陣形にアーティファクトというパワーアップアイテムを配置することでメインキャラクターを強化することができます。手持ちのアーティファクトで、いかに効率よくステータスを上げるかが攻略のカギとなります。
▲こちらが魔装陣の画面。バランスよくステータスを上げるものや魔法攻撃を集中的に上げるものなど、魔装陣の傾向はさまざまです。 |
▲キャラクターにはマナというパラメータがあり、アーティファクトを配置するにはこのマナを支払わなくてはなりません(必要なマナは配置するアーティファクトによって変化)。 |
『X2』では、この魔装陣とアーティファクトの種類が大幅に増加。特にアーティファクトについては、アーティファクト固有の性能とは別に“攻撃力がアップする”、“アイテムのドロップ率が上昇する”といったような特殊能力を追加する“称号”という要素が加わったことで、バリエーションが飛躍的に増えました。
中でも特徴的なのが“合体”。この称号を持ったアーティファクト同士が隣接していると、なんと効果が重複します。ちょっとわかりにくいので具体例を出すと、必要マナ11、ATK(攻撃力)+3のアーティファクト2個と必要マナ2、DEF(防御力)+1のアーティファクト1個を合体させた場合、消費マナ24、ATK+6、DEF+1のアーティファクトが3個あるとみなされるわけです。
▲合体を利用した場合(画像右)と利用しなかった場合(画像左)。合体のさせ方次第では、強いアーティファクトをただ並べた時より効果的なことも。 |
この称号のおかげで、とりあえず強いアーティファクトを並べておくか、合体させるか、はたまた前作にもあったワイド(必要なマナが2倍になる代わりに効果も2倍になるアーティファクト)を使うかなどなど、プレイヤーの選択肢が増え、配置にも深みが増すようになりました。というか黒船Mk-IIなんかは、より効率的な配置を見つけた瞬間に快感を覚えるようになりましたよ。
▲ちなみに、称号は、アーティファクトだけでなく装備アイテムにも付きます。装備アイテムの称号は別のアイテムに付加することも可能なので、こんなレア称号を手に入れることに特化した大人げない性能を持たせることも(画像右)。 |
■ランジョンがより重要かつスリリングに!
本作の特徴の1つでもある、階層を進むごとに敵モンスターがランダムに変化するダンジョンの“ランジョン”。アイテムのバリエーションが増えたことで、ただランジョンを探索しているだけでも十分楽しいのですが、今作では“ネオジョン”と“サンジョン”の2種類が用意されています。
まずネオジョンから説明しますと、ランジョン内で次の階層に進むには、フロア内に存在するゲートをくぐる必要があるのですが、このゲートに1~3のレベルが設定されるようになりました。
▲ゲートのレベルが高いほど効果もアップ。たとえばアイテムの入手率が上がりやすい“てんしのゲート”では、レベルが上がるほど上昇率が高まります。こういうプラス効果の強いゲートのレベルが上がるのはいいのですが……。 |
この影響で、ランジョン内の状況がドラマチックに変化するようになりました。具体例を挙げるなら、「敵も強くなったしそろそろ帰ろうかな」と思っていたら、レア称号の出やすさがいきなりMAXに! でも、次の階層で敵モンスターのレベルがいきなり800くらい上昇(こちらのレベルの上限は99なのに!)して全滅とかですかね。全滅すると入手したアイテムがすべて没収されるので、プレイされる皆さんはくれぐれも欲張りすぎないように。……まぁ、それができるんだったら苦労はしないわけなんですけどね。
▲全滅すると入手アイテムを没収される上、ランジョン内で獲得した経験値とお金が半分に……。 |
一方のサンジョンですが、こちらはネオジョンと同じ構造の“ノーマル”、敵がむやみに強い“カオス”、アイテムが入手しやすい“ヘブン”の3つのエリアで構成されています。さらに、モンスターのレベルの初期値が常に1から始まるネオジョンと異なり、サンジョンではこちらのステータスに応じてレベルの初期値が変化。難易度は当然高くなりますが、強化したキャラクターで入ると1階から強いモンスターと戦えるため、レベル上げや高ランクの装備入手には最適です。
▲高レベルの“カオス”や“渡り廊下”はもはや地獄。ちょっとした油断が大惨事に……。 |
■これぞ正当進化の続編! ダンジョンに潜りたい人、集まれー!
決して悪いゲームではなかったものの、細かいところで気になる点も多かった前作を、丁寧にブラッシュアップさせた本作。単純に要素が増えただけでなく、個々の特徴が際立たせた点で正当な進化形といえるでしょう。前作を楽しんだ人ははもちろんですが、前作とのストーリー的なつながりは薄いので、「エディット機能が付いているだけでご飯3杯はいける」、「ただ黙々とダンジョンに潜り続けたい」という人も、ぜひ一度プレイしてみてください。(黒船Mk-II)
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