2011年3月11日(金)
――遊んでいて、ボスや敵キャラが増えていると感じました。先ほど聞いた制作期間を考えると、大変だったのではないでしょうか?
酒井:最初からできるだけボスを増やしたいという話をしていました。ステージを増やしても、ゲームの本質は変わらないんです。ボスやモンスターを入れることで、ゲーム性が変化しますから。
寺田:ボスの制作スケジュールはギリギリだったんですが、妥協せずに全部入れました。
菅沼:オルガ・フロウも両方の形態を入れられましたからね。
――横浜のファン感謝祭でオルガ・フロウの動画が公開されましたが、あれを見たファンの反応には正直驚きました。
寺田:すごかったですよね! ……実は僕は企画段階で「第2形態だけでいいんじゃない?」と軽く言っていたんですよ。でも、皆に反対されて両方入れることになったんですが、あの会場の反応を見て「入れておいてよかった~!」って思いました。第2形態だけだったら、相当非難されていましたよ。
(一同笑)
寺田:きっと、あの会場にいた全員が『PSO』のオルガ・フロウを知っていたわけではないと思うんです。でもあれだけの声が上がったということは、今見ても純粋にカッコいいんだと思います。
▲2つの形態で戦うことになるオルガ・フロウ。第2形態の時には、マグを引き連れて登場する。 |
――当時からかなり時間が経っていますが、入れるにあたって苦労はありましたか?
寺田:第1形態の時に、どれだけ動き回るかをかなり調整していたようです。あと、大会のバージョンはかなり弱くしてあるんですが、製品版の第2形態はかなり強いので「強すぎて勝てない!」という人も出てくるかもしれません。
菅沼:第2形態は巨大なので、PSPの画面に収まらないんです。なので、足場が上がるという要素を加えました。開発中の段階では、引き連れているマグのガエルとギエルに乗れたんですよ。
酒井:最初は足場として乗れるようにしていたんです。でもモーションが変になるので、そのギミックを外して足場が上がるという形にしました。
菅沼:他にも、当時のままではなく、いろいろ遊びやすくしています。『PSO』の第1形態は遠距離武器しか届かなかったんですが、剣でも届くようになっています。ただ、これぞオルガ・フロウというものは残していて、当時遊んでいた人が「そうそう、これこれ!」って言えるようになっていると思いますね。
――最後に剣が落ちてくる時にジャストガードできることが公開されていましたが、あれはどういった経緯で加わったのでしょうか?
菅沼:昔の演出なんですが、今見てもカッコいいんですよ。ただ、そのまま再現しても驚かれないと思ったので、さらに上を行くために、対抗して入れました。ジャストガードはDS『ファンタシースターZERO(以下、PSZERO)』から登場し、最近できたものなので、以前の演出と最近のシステムが融合した形になりました。注目されるシーンなので、4人全員がジャストガードできたらかなりカッコいいですよ。
――レッドリング・リコやオルガ・フロウなど、『PSO』とのつながりを感じるものが登場しますが、これらはなぜ入れようと思ったのでしょうか?
酒井:『PSO』10周年の記念作品であるので、何かしら入れようとは思っていました。10年間の集大成としてのソフトでもあるので。ただ本筋に絡めると、『PSO』を知らないユーザーが置いていかれてしまう。それは避けたかったので、隠し味的なサイドストーリーに入れています。
サイドストーリーの結末には賛否両論あると思いましたが、悲劇的だった『PSO』に対して「こんなエンディングもあっていいのでは?」ということであえて入れてみました。ユーザーの反応は思ったとおり賛否両論ですが、『PSポータブル2 インフィニティ』はマルチエンディングのゲームですから、これも結末の1つとしてパラレルに考えてもらえればいいかなと考えています。
(C)SEGA
■“『ファンタシースターポータブル2 インフィニティ』全国ファン感謝祭2011”スケジュール(ゲストは敬称略)
2011年2月5日11:00~17:00 パシフィコ横浜(終了)
2011年2月11日11:00~17:00 大阪ATCホール(終了)
2011年2月19日11:00~17:00 ポートメッセなごや(終了)
2011年3月19日11:00~17:00 福岡ファッションビル ゲスト:酒井智史、能登有沙
2011年3月26日11:00~17:00 さっぽろ芸文館・ニトリ文化ホール ゲスト:酒井智史、能登有沙
2011年4月24日 AKIBA_SQUARE ゲスト:酒井智史、能登有沙