2011年5月2日(月)
アエリアがPC用MMORPG『グランドファンタジア』の正式サービスを開始したのは、2009年5月14日のこと。そう、間もなく本タイトルは正式サービス2周年を迎えるのだ。このタイミングで開発元である、台湾X-LEGEND ENTERTAINMENT社のスタッフが急きょ来日。同社CEO張峰旗氏、COO張益豪氏、『グランドファンタジア』プロダクトマネージャー顔至敏氏の3人に、この2年間が同タイトルにとってどんな年だったのか。そしてこれからの開発の方向性について、お話をうかがってみた。
▲プロダクトマネージャー 顔至敏氏 | ▲CEO 張峰旗氏 | ▲COO 張益豪氏 |
――本日はよろしくお願いいたします。まずは今回の来日目的を教えていただけますか?
顔至敏:『グランドファンタジア』は間もなくサービスから2周年を迎え、ついに3年目へと突入します。その記念プロモーションの打ち合わせと、これからもまだまだ『グランドファンタジア』は頑張ります! という強い意気込みを、開発自らプレイヤーに伝えるために来ました。
――振り返ってみて、実際どうでしたか。『グランドファンタジア』にとって、そしてX-LEGENにとっても実りある2年間になりましたか?
顔至敏:もちろんです。最初の1年間はレベルアップやマップの拡張といった、プレイヤーがキャラクターの成長や変化をダイレクトに感じるためのアップデートが中心になりました。しかし、2年目に入ってからはカジノシステム、エンドレスダンジョン、バトルラビリンスなど、遊び方のバリエーションを増やす拡張を実装できました。
――現在は日本と韓国以外、何カ国で運営されているんですか。
張益豪:台湾、日本、韓国、香港、中国、ドイツ、北米、ブラジル、マレーシア、シンガポール、インドネシア、タイなど14カ国でサービス中です。
――日本と、その他の国における成長率はいかがでしょう。
張益豪:アジアとヨーロッパで『グランドファンタジア』の成長の違いを見ると、アジアのプレイヤーはクローズドベータテスト、オープンベータテストで盛り上がり、その後やや下がり気味になるのが一般的です。しかし、日本のプレイヤーはベータテスト後も長く継続してくれる方が多く、今もなおゲーム内はチャットも賑わい活気があります。課金率が高く、プレイスタイルの質がよいのも日本の特徴です。ヨーロッパは今まさにオンラインゲーム成長期真っ只中なので、右肩上がりで好調と言えます。
――国ごとに人気のあるクラスに違いがあったりしますか?
顔至敏:台湾ではメイジ、日本はアーチャーとメイジの人気が特に高いです。他の国でもだいたい似たような感じになります。
――日本の運営はかなり順調なようですね。では、日本のプレイヤーに『グランドファンタジア』のどこが、高く評価されているのか? 運営としての考えを聞かせてください。
顔至敏:世界観とストーリー性にあると思っています。それに加えて、BOTへの素早い対応による、快適なプレイ環境が『グランドファンタジア』の人気を支えているのでしょう。
三上:BOTやRMT業者は運営側で24時間監視し、シャットアウトしてきたことはお客様から高い評価をいただいています。
――では逆に、『グランドファンタジア』が抱える問題点について、開発が認識していることをいくつか具体的に教えてください。
顔至敏:ダンジョンに関するご意見が多く寄せられています。単調で退屈してしまうというご意見や、もっと魅力的な報酬を手に入るようにしてほしいというご意見をいただいています。現在この問題を最重要課題として改善に取り組んでいます。
もう1つ、バトルフィールドでの職業バランスに関しても不満は大きいと感じています。去年の12月からこれまで4回バランス調製を実施していますが、これで終わりではなく、今後もお客様からのご意見を参考に随時調整を検討してまいります。ただ、この点については全プレイヤーが100%納得する、ということはありえないこともわかっています。プレイヤーから見て問題だと思う部分も、実はレベル帯ごとに違ったりしますから。可能な限り多くのプレイヤーが満足できる着地点を見つけたいです。また、キャラクターのアバターや顔パターンも選択肢が少ないということで、追加アバターを検討していますよ。
――クラス間バランスへの不満は、日本独特の意見なんでしょうか?
顔至敏:いえ、これについては世界共通の不満です。
――少しゲームの具体的な話に移ります。私のキャラクターはレベル30代後半と、まだまだ未熟ですが、1点気になるのが本作品の象徴である“ミグル”の存在です。守護ミグルには4つの成長段階や様々な能力が付与されていますが、一度育てきってしまうと、それ以上の楽しみがありません。もう少しミグルに拡張性を持たせてほしいのですが……?
顔至敏:プレイヤーからも「ミグルにできることが少ない」という意見は届いています。そこで、今年はミグルも武器を持ちプレイヤーと一緒に戦えるアップデートを、いよいよ実装します。
――今まで以上にミグルがパートナーらしい存在になりますね。しかし、第1段階のミグルって手も足も無いんですが、どこに武器を持つんでしょう……。また、ミグル専用の装備品スロットがどうなるのか、武器はNPC販売になるのか生産限定なのか、色々気になりますね。
顔至敏:武器が持てるようになるのは、体ができる第2段階以降ですよ(笑)。ミグルのタイプ別に戦闘スタイルを変えるか、それとも武器の持ち替えで変わるのか。武器は生産か有料アイテムになるかといった細かい部分はまだ未定で、現在検討中です。台湾でも夏頃実装予定になります。
――すべて順調に進んだとして、日本ではいつ頃体験可能ですか。
顔至敏:スケジュール通りだとして、日本で実装は9月頃になるでしょう。
――思ったよりも早く、戦うミグルに会えそうですね。
三上:基本的に台湾で実施されたアップデートは、早くて2週間後、遅くとも1ヶ月以内には日本でも実装されますから。
――逆に、日本での導入時に独自のバランス調整は行ってないんですか?
三上:クライアントの差分は台湾と日本でほぼありません。もちろん、日本で実装する際には、コンテンツ毎に独自に調整をお願いしています。例えば、システムイベントでは報酬の内容を日本独自仕様に変更したり、モンスターが発生する時間を変更したりと様々な調整を実施しています。その他、コンテンツ実装後にお客様のご意見を参考に設定を変更することもあります。
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