2011年6月8日(水)
任天堂のプレスカンファレンスが、E3 2011の開場に先駆けて、米国で現地時間の6月7日に開催された。
今年のカンファレンスは、『ゼルダの伝説 時のオカリナ3D(以下、時のオカリナ3D)』と『ゼルダの伝説 スカイウォードソード(スカイウォードソード)』の映像をバックに、ステージ前にずらりと並んだオーケストラが『ゼルダの伝説』シリーズの楽曲を演奏して幕を開けた。演奏終盤、スクリーンに『ゼルダの伝説』25周年のロゴが現れ、ステージに宮本茂氏が登場した。
宮本氏は「『ゼルダの伝説』には音楽がとても大事」だと話し、アイテムゲット時の音や、謎が解けた時の音、妖精の泉のテーマなど、シリーズでおなじみの楽曲を、オーケストラに演奏してもらいながら紹介した。
続いて宮本氏は、『ゼルダの伝説』の今後の展開について説明。まずは、サービスがスタートしたニンテンドーeショップで、新作『スカイウォードソード』の映像がダウンロードできるようになっていること、来週末には『時のオカリナ3D』が発売されることに触れた。その後、9月にはDSiウェアで、4人で遊べる『ゼルダの伝説 4つの剣』を配信するという新情報を明かし、会場を沸かせた。
そしてホリデーシーズンには、今年の締めくくりとなる『スカイウォードソード』が発売となる。パッケージに同梱される、特製のWiiリモコンプラスも明らかになった。宮本氏は『スカイウォードソード』について、「毎日遊んでいるが、まるで自分が実際にゲームの中にいるようだ」と笑い混じりに話していた。
『ゼルダの伝説』関連のニュースはまだまだ続く。『ゼルダの伝説』のオーケストラコンサートが、今秋から来年にかけて世界中で開催されることが発表された。このコンサートにあわせて、2種のCDが用意される。まず『時のオカリナ3D』のサントラが、クラブニンテンドーの早期登録者にプレゼントされる。そして『スカイウォードソード』のフルオーケストラのCDが、『スカイウォードソード』のキャンペーンでプレゼントされるとのことだ。
最後に宮本氏は、25周年を支えてきたスタッフに謝辞を述べ、その代表として任天堂の手塚卓志氏、小泉歓晃氏、青沼英二氏をステージに招いた。その後「一番大事なのは、『ゼルダ』を遊んでくれる世界中のプレイヤーの皆さんです」とユーザーにメッセージを贈り、場を締めくくった。
続いて、任天堂の代表取締役社長・岩田聡氏が登壇。「ゲームをプレイする層に隔たりはなくなってきたが、まだすべてのユーザーに支持されるハードは達成できていない」と述べ、今回のカンファレンスで発表されるWii後継機の目標を示唆した。しかし、この新ハードの登場は来年。今年は、3DSのラインナップに注力すると説明した。
3DSの新たなタイトルとして、『マリオカート』『スターフォックス64 3D』『スーパーマリオ』『新・光神話 パルテナの鏡』のムービーが上映された。最後に、どこかで見たことのあるようなホラーハウスが映し出されると、会場にどよめきが起こる。ルイージが登場して『ルイージマンション2』がアナウンスされると、どよめきは大きな歓声に変わった。
ここからは、ニンテンドーオブアメリカのレジー・フィザメイ社長にバトンタッチ。氏は、3DSの主要タイトルとなる5作品を、トレーラーとともにつぎつぎ紹介した。
一見するとおなじみの『マリオカート』だが、新要素として、グライダーで滑空したり、水中を進んだりするシーンが映像内で見られた。また、タイヤの大きなバギーも新登場。自分のカートはボディとタイヤを組み合わせてカスタマイズできるようになっている。北米では今年のホリデーシーズンに発売されるとのことだ。
新情報として、本体を傾けることでアーウィン(自機)を操作できることが明らかに。またマルチプレイ時に、3DSの内側のカメラを使い、対戦しているプレイヤーの顔が敵機とともに画面内に映し出されるようになる。
『マリオ』シリーズの完全新作。映像内では、3Dフィールドを自由に動き回るマリオが確認できた。この他、ファイアマリオとタヌキマリオに変身するマリオや、『マリオ3』で砦を守っていたブンブンの姿もあった。北米での発売時期は2011年内。
映像が上映され、3対3による6人のマルチプレイに対応していることが明らかになった。ARマーカーを使って机に登場したピットとメデューサが戦いを繰り広げているシーンも用意されており、フィザメイ氏は、ARマーカーを使った戦闘システムもあると話していた。
不気味なマンションを探索する『ルイージマンション』の続編。トレーラーでは、ルイージがピラミッドの内部のような場所を進むシーンも見られた。フィザメイ氏によれば、今作では複数のマンションが登場するとのこと。
その後は『バイオハザード』シリーズや、『マリオ&ソニック AT ロンドンオリンピック』、そして『鉄拳3D』など、サードパーティの3DSタイトルが映像でまとめて紹介された。
続いて、昨夜実施された3DSの本体の更新にも触れられた。更新で利用できるようになったニンテンドーeショップでは、3DSソフトの映像や、体験版なども配信。バーチャルコンソールもあり、ゲームボーイタイトルや、名作ゲームを3Dに対応させた“3Dクラシックス”もダウンロードが可能。そして『3Dクラシックス エキサイトバイク』の無料配信を実施していることなどを紹介した。ちなみに『エキサイトバイク』は、今年で発売から27年になるとのこと。
あわせて、先週末に公開されたユーティリティソフト『ポケモン立体図鑑BW』の無料配信も紹介された。本作はARマーカーを使って写真を撮ることもできる。スクリーンには、ユーザーがギガイアスと並んで座り、くつろいでいる写真が映し出されていた。