2011年6月10日(金)
SCEから11月2日に発売されるPS3用ソフト『アンチャーテッド -砂漠に眠るアトランティス-』について、E3 2011の会場でインタビューを行った。
本作は、プレイヤーが財宝ハンターのネイト・ドレイクとなり、大いなる秘宝とその謎を探る冒険A・AVG『アンチャーテッド』のシリーズ第3弾。インタビューでは、本作の開発スタジオ・ノーティドッグの共同社長Evan Wells氏に、本作の注目ポイントなどさまざまな点について伺った。
記事では、前作から大幅にパワーアップしたマルチプレイについてや、本作の技術面にも触れているので、ファンはチェックしてほしい。
▲インタビューに答えていただいた、ノーティドッグのEvan Wells氏。 |
――まずはシングルプレイでの注目ポイントを教えてください。
本作でキーとなっているのは、ネイトとサリーの絆(きずな)です。サリーはネイトにとって師匠であり、父親に近いような、そんな2人の関係が描かれます。そもそもトレジャーハンターになった背景や、2人のコンビに主眼を置いた物語になっています。またシングルプレイでは、物語の最後まで3Dに対応しています。
――新しいアクションなどは追加されていますか?
1つは格闘です。前作のように単純な数パターンではなく、オブジェクトなど周りの状況に応じてそれぞれ違うアクションが出ます。また、自分よりも大柄な敵に対して、もう少し複雑なアクションが出るような改良を加えています。
もちろん、基本的な格闘も前作より磨きがかかっていて、よりアニメーションもスムーズになりましたし、周りのものをつかんで殴ったりすることが比較的簡単にできるようになっています。
――シングルプレイは船が傾いたりなどのアクシデントが発生しますが、マルチプレイでもステージがダイナミックに変化していくのですか?
はい。マルチプレイのステージも当然、ダイナミックに変化します。たとえば城のステージでは、城が燃えて天井が崩れたりしますし、浸水した豪華客船の場合は水位が変化したり、水かさが増えれば泳いで逃げたりできます。
その他、飛び立とうとしている飛行機を車で追いかけて乗り込み、その中でバトルをするなど、おもしろいステージがたくさんあります。
――マルチプレイのルールの種類はどのくらいあるのでしょうか?
たくさんありますよ(笑)。おもしろいものだと“バディシステム”といって、ゲーム中に握手ボタンを使って他のプレイヤーと友だちになると、同じ場所からスポーンできたりとか、友だちの1人がお金を稼いだら、その半分がバディにも入ります。
その他、5人対5人で戦うモードもありますし、自分たちのXPをかけて、勝った人が総取りできるようなモードもあります。
――2作目では雪の表現が、本作では水の表現がすごいとデモをみてわかりました。本作の砂漠の表現に関しても、もちろん期待してよろしいでしょうか?
『アンチャーテッド』の技術面では、1作目の時にまずは森の表現に挑戦しました。2作目ではおっしゃるように雪で、そして本作では砂の質感などの表現に注力しています。
――砂を使ったシチュエーションを、ちょっとだけ教えていただけますか?
砂嵐が発生して視界が悪くなったり、ステージの構成では、砂があることで入り口が見えなくなっているようなことがあります。
――今回、砂の表現以外で挑戦されたことはありますか?
技術的なハードルが大きかったのが、ダイナミックに変わるステージです。デモ映像にもある客船自体が実際のモデルなんです。あのモデルが物理計算された大海の上で実際に揺れていて、さらにその揺れ中でのオブジェクトが移動し、そして転覆する。すべてのアニメーションが物理計算されて動いているので、それが今回一番の技術面での挑戦です。
――PS Vita版には、どの程度ノーティドッグはかかわっているのでしょう?
PS Vita版には『アンチャーテッド』のストーリーをずっと書いてくれているスクリプターやモーションキャプチャー、キャスティングもそのままかかわっています。ノーティドッグにあるすべてのリソースをPS Vita版を開発しているベンドスタジオに預けて、私たちは協力と監修を行っています。
――最後に、日本のファンにメッセージをお願いいたします。
今回のE3の発表で、日本の皆さんがどんなリアクションをするのか、とても楽しみにしています。