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2011年6月14日(火)

香水に詳しい名越監督にビックリ!? 『龍が如く』コラボ香水を開発スタッフが語る

文:電撃オンライン

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――具体的にどんな香りになっているのでしょう?

『ドラマティック パルファム ブラックドラゴン』

奥村:マスキュリンといえばマスキュリンなんですが、ふわっとした優しい感じになっています。『シューター』という3層にわかれたB52というカクテルがあるんですが、それが男の強さや色気、戦っていくというテーマにマッチすると考えました。そのカクテルをイメージした香りを入れているのが特徴です。甘さはそこから出ています。

――ボトルにも男の強さが現れていますね。

奥村:ボトルの首に金色を、裏面に龍のタトゥーをデザインしています。そして、夜のセクシーさを出すために溶液を淡いパープルにしました。

――パッケージでこだわったのはどこですか?

奥村:タトゥーがボトルに描かれているような商品は、あまりないのでこだわっています。あとは、マットと光沢で龍をキレイに出すのは大変でした。ボックスラインと首のゴールドをあわせていて、夜を連想させるようにしています。

――箱もかなり凝っていて、コストがかかりそうなデザインですよね。

奥村:金は高級に見えますし、黒も少しシンプルですが高級感があります。香水はイメージは大事なので、ボトルや箱を含めて、高級感を出すことにこだわっています。もちろん、予算の中で……ですが(笑)。

――この『ブラックドラゴン』を発売するにあたり、セガさんとはどんなやりとりをされましたか?

桜井:最初の打ち合わせ以降、名越監督のお忙しいスケジュールの中で、作った香水のサンプルをビンに入れて、かいでいただき、その結果を報告していただくというやり取りを何度かしました。

――普通の商品を作る過程と、ゲームとのコラボ商品を作る過程とでは異なるのでしょうか?

奥村:特に違いはありませんでした。香りを決めて、パッケージを作り、商品として売り出すという流れで、やっていることは同じですね。今回は制作期間が短かったですが(笑)。

――できあがった商品を見て、どう感じましたか?

奥村:「ついにきたか!」という感じです(笑)。やはり商品開発は、苦難を乗り越えて出てくるもの。やっと生まれてきてくれたこの子が、巣立っていく喜びを毎回感じます。

――告知用のポップも豊富だと思ったのですが、香水業界では当たり前のことなのでしょうか?

『ドラマティック パルファム ブラックドラゴン』

奥村:見た目だけだとどんな商品なのかわからないので、わりと普通ですね。今回であれば『龍が如く』とのコラボというのをわかりやすくして、どんなシーンで出てくるのかを説明しています。いくら商品がよくても、手に取られないと買われない。それは、開発者としてはすごくさみしい状況なので、店頭を華やかに盛るための販促物には力を入れています。

――キャッチコピーの“狂気の色気 夜のケジメ”というのが印象的ですが、決めるのに苦労などはありましたか?

奥村:ひと目見て『龍が如く』とのコラボ香水だとわかることが大事な部分です。そこには苦労しました。

桜井:『龍が如く』シリーズのセリフはどれもすばらしく、格言集の中にラインナップされていたんです。セガ様にもお願いして、彼らが言っているようなセリフで、キャラクターPOPを作らせてほしいとお願いして、実現させていただきました。それは弊社としても、要望が強かったところです。

――一部の店舗ではすでに発売されていますが、反響はどうですか?

奥村:先行販売している店舗では好評で、再オーダーをいただいています。ただゲームの発売が延びてしまったので、もう一度大きくPRしていこうと思っています。

――ゲームと香水、異業種のコラボを振り返っていかがですか?

桜井:これまでに映画とのコラボはあるのですが、ゲームとのコラボという新しい経験をさせていただきました。ゲームの中に登場するだけでなく、実際の店頭で売られて普段から使える。バーチャルとリアルの世界がセットしてマッチした取り組みで、効果的であったと思っています。

――『ブラックドラゴン』を作るにあたり、印象的だったことを教えてください。

『ドラマティック パルファム ブラックドラゴン』

桜井:やはり名越監督との出会いですかね。

奥村:それは外せませんね!

桜井:インパクトのある人だったことに加えて、本当に香水に詳しかった。打ち合わせの際には、開発担当者レベルでないとわからないような香料の話になり、僕はついていけませんでした(笑)。そこまで詳しい方だったからこそ、本格的な商品になったんですが……正直、知識の深さには驚きましたね。

奥村:香水を開発しているわけではないのに、あまりに詳しくて驚きました。それほど香りに長けている方が開発した香水となると、購入する方も安心されると思いますね。

――名越さんとは先ほど話に出た以外に、どんな話をしましたか?

奥村:かなりの数の香水を持っているとおっしゃっていました。4~50はあるとか。話の中でも「これはあの香りっぽい」というのが、どんどん出てきていました。

――香水は、使いきるのに長い時間がかかると思うのですが、何種類かあるものの中から、気分によってつけるものなのでしょうか?

桜井:人にもよりますし、男女でもだいぶ異なります。男性は香水を持っている数が少ない。弊社のアンケート調査では、男性で1番多かったのが2~3個で、次が1個。5~6個持っている人はかなり少なかったですね。気に入ったものを使い続けるという傾向があると思っています。逆に女性は、5~6個ある中から、気分やシチュエーションなどにあわせて使う人が多いようです。

奥村:女性用と比較すると、男性用のおしゃれな香水は市場にあまりないんですね。男性が種類をあまり持っていないというのは、市場にないというのも影響しているのかと思います。女性は、細分化されたファッションにあわせた香水の商品開発をしていくと、品物がどうしても多くなる。女の子はかわいい商品が好きなので、コレクションとして増えていくという背景があります。

――読者の方々に、どんな時につけたらいいというアドバイスがあれば教えてください。

奥村:それは、ゲーム同様にキャバクラに行く時です!

桜井:ワハハハハハハ。

『ドラマティック パルファム ブラックドラゴン』

奥村:神室町に匂い立つ最強の香りが詰まっているので、夜の街に繰り出す時、色気を出したい時につけてください。家でゲームしている時につける必要はないじゃないですか。ちょっと外に出かける時や気分を変えたい時に、使ってみてはどうでしょう。

桜井:男性って、アクションやヤクザの映画を見ると気分が高ぶるじゃないですか? ゲームをプレイした後で、外に遊びに行く時、香りで演出する際に活用するのがいいかと。

奥村:香水って、見た目では使っていることがわからないので、ちょっとした変化を加えたい時、イメチェンしたい時には効果的だと思いますね。

――今後やってみたいことはありますか?

桜井:キャバクラでイベントしたり、キャバ嬢にリサーチしてみたり、いろいろ広がりがあるコラボだと思うので。もし、またご一緒させていただけることがあれば、さらにリアルに展開できたらよりおもしろいと思います。

奥村:個人的には、この香水を使えば本当にもてるかということを、試してもらいたいです。実際にキャバクラにいって、香水の成果を試す。そんな風にして『龍が如く』の世界に浸ってみてはいかがでしょうか?

桜井:ぜひ、その時の効果をネットに書き込んでほしいですね!

――最後にこの記事を読んでいる方へ、メッセージをお願いします。

桜井:主人公たちになりきれるような香り。ゲームの世界観に現実でも浸ってもらえるアイテムだと思うので、ゲームと同様に楽しみながら使ってもらえれば幸いです。

奥村:ゲーム内では、『ブラックドラゴン』に加えて『ブラックエース』という『ドラマティック パルファム』シリーズの商品が登場します。キャバ嬢はどちらかの香水が好きなので、使い分けて攻略してほしいですね。実際の店頭でも、2つ並べていただいるところが多いです。香りの系統がかなり違うので、興味があったらこちらも試してみてください。

『ドラマティック パルファム ブラックドラゴン』
▲「ぜひ店頭でお手に取ってもらい、香りをかいでほしいです」と話していた2人。気に入った人は、身につけて街に繰り出してみては?

(C)SEGA

データ

▼『ドラマティック パルファム ブラックドラゴン』
■発売元/販売元:フィッツコーポレーション
■発売日:2011年3月14日
■価格:5,775円(税込)
■容量:50ml
 
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Amazon.co.jp

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