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2011年8月5日(金)

10月27日発売予定 『ラグナロク~光と闇の皇女~』開発陣にインタビュー

文:電撃オンライン

 ガンホー・オンライン・エンターテイメント(以下、ガンホー)から10月27日に発売される、PSP用S・RPG『ラグナロク~光と闇の皇女(以下、ラグヒカ)』。本作の開発を手掛ける、ガンホー、ゲーム事業部モバイル・コンシューマ本部プロデュース部コンシューマ課課長代理の横山正純氏、同主任畠山寛生氏の2人にインタビューを行った。

■3つの勢力がそれぞれの正義のために戦う、完全オリジナルのストーリー

 『ラグヒカ』は、PC用MMORPG『ラグナロクオンライン(以下、RO)』をベースにしたタイトルだが、シナリオは完全オリジナルとなっており、PC版『RO』プレイヤーにおなじみの“ルーンミッドガッツ王国”は登場しない。

 ゲームの舞台は“グランツリッター半島”。覇権をめぐって争い続けるブランシャルド皇国と連合国家アウラ、そしてトレーネ義勇団という3つの勢力が存在し、プレイヤーはいずれか1つに所属してシナリオを進行。勢力ごとにシナリオに絡むメインキャラが数名おり、各キャラが戦いに身を投じる理由やその思いが描かれる。

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▲トレーネ義勇団▲ブランシャルド皇国▲連合国家アウラ
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▲勢力ごとにシナリオとかかわる主要キャラが複数登場。左からフィオナ(トレーネ義勇団)、シンシア(ブランシャルド皇国)、ベルクト(連合国家アウラ)、アデレイド(ブランシャルド皇国)。

 選べる職業は全14種。ロードナイト、パラディン、ハイプリースト、アサシンクロスといったPC版『RO』の上位2次職にあたる職業を中心に、DS版『ラグナロクオンラインDS』にオリジナルで登場したダークナイトとシャーマン、さらに普段は倉庫や転送係りとして働いてくれるカプラとジョンダが選べる。ただし、ダークナイト、シャーマン、カプラ、ジョンダは初回プレイでは選択不可。2周目以降のプレイで選べる。なお、プレイヤーはどのクラスを選んでも年齢は必ず17歳の設定だ。

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 全体マップには、現在進行可能なシナリオがあるとアイコンが表示される。カーソル選択でマップに入るとシナリオがスタート。第3話まではチュートリアルを兼ねたプロローグとなっており、2つの国家による戦乱が起きる以前の物語が見られる。ここで各勢力の主要キャラクターと出会い、会話を交わすことができる。シナリオ第4話からはプレイの自由度が高まり、3勢力のうちどの立場から物語にかかわるのかを決められる。

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 また、第4話以降でギルドの作成も可能になる。PC版『RO』のギルドはプレイヤー同士の集合体だが、本タイトルでは戦闘時に参加するNPCの雇用=ギルド結成という形に。戦闘に参加できるのは最大8人だが、雇用は最大30人だ。

 ギルドメンバーはプレイヤー同様に全14種の職業と性別、さらにレベルを選べる。すでにシナリオ後半になって新しいメンバーを迎えたいが、レベル1から育てるのはちょっと……という場合、最初から高レベルで雇用可能だ。ただし、レベル1から育成すればレベルアップ時のステータスボーナスを任意に割り振れるため、VIT型の前衛やINT型の魔法職といった特化型キャラクターを作れる。しかし高レベルで雇用すると、その職業とレベルに合った平均的なステータス値のキャラクターになるため、戦略的に不利になる可能性も出てくる。

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■PSP版オリジナルの特殊スキルで連携プレイも可能に

 シミュレーションRPG最大の魅力である戦闘システム。本作では、まずシナリオと関連したイベントバトル、または経験値目当てに何度も挑戦できるフリーバトル、どちらかをマップから選択。次に出撃選択画面でプレイヤーを含む最大8人の出撃ユニットとユニットの初期配置を決めていく。シナリオバトルの場合は強制参加のユニットもいるので、マップの特徴も考慮してメンバー構成をあれこれ考えるのは楽しい。

 攻撃順は各ユニットのSPD(スピード)値に依存しており、いかに先制攻撃を仕掛けて戦いを有利に運ぶかは、当然ユニットの育成方針とも関係してくる。また、『ラグヒカ』の戦闘の難易度を上げているのは、味方にも範囲攻撃が当たってしまう点だ。PC版『RO』のように範囲魔法をバンバン撃ってせん滅力アップ! というわけにはいかない。移動範囲とスキルの射程距離を考えながらユニットを移動させないと、たちまち手詰まりになってしまう。またキャラクターの“向き”の概念もあり、サイドや背後から攻撃を受けると被ダメージの値が高くなる。敵AIも、攻撃する際はサイドや背後に回り込む動きを見せる。

 シミュレーションRPGを苦手としているプレイヤーは、この時点で難しそうに思うかもしれないが、ライトユーザー向けの救済策も用意されている。フリーバトルでレベルを上げないと序盤は少しつらいかもしれないが、特定のユニットを集中して育てて強くすれば、少人数のパーティメンバーでもゴリ押しのパワープレイでシナリオクリアは可能とのことだ。

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▲戦闘マップに入ると勝利/敗北条件が提示される。単純な敵ユニットの撃破だけでなく、勝利条件は複数用意されている。

 PC版『RO』にはない、『ラグヒカ』オリジナルの戦闘システムも用意されている。1つは“バーストストライク”。これは該当キャラの周囲にいる他キャラを巻き込み、仲間との連携攻撃が行える。もう1つは1ターンで複数のスキルが発動可能になる“オーバードライブ”システム。オーバードライブゲージは与/被ダメージごとにたまり、これを消費して発動。単に何度も攻撃スキルを使えるというだけでなく、使用スキルの組み合わせによって特殊なボーナススキルが発生する。

 このオーバードライブシステムは、そもそもはチャンピオンの“阿修羅覇凰拳”のために開発されたとのこと。PC版『RO』ではこのスキル、爆裂波動状態で気弾が5つの時のみ使用可能と、前提条件が多く準備にちょっと時間がかかる仕様だ。『ラグヒカ』でもこの仕様が引き継がれており、通常では発動できない。そこで、このオーバードライブを使えば前提スキルを1ターンですべてこなし、阿修羅覇凰拳が出せるというわけだ。使いどころをきちんと考えれば、チャンピオンの火力を最大限に生かせそうだ。

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▲バーストストライクは有効範囲内に味方メンバーがいれば発動できる。▲最大4つのスキルを1ターンで使えるオーバードライブ。
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 次ページでは、3Dだからこそ表現できた『ラグヒカ』ならではの魅力や、開発陣のこだわりポイントを伺ったインタビューをお伝えする。

→開発スタッフ横山氏、畠山氏へのインタビューは次ページへ

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