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2011年10月14日(金)

【Play it! XBLA 第2回】キュートでファンシーでメランコリー『ilomilo』

文:電撃Xbox

 秋です。ということで今回は、秋の夜長を楽しむのにピッタリな、まったりじっくり遊べる立体パズルゲーム『ilomilo』を紹介したいと思います。まるで絵本のようなビジュアルと世界観からほんわかとした印象を受ける本作ですが、ゲームとしてはなかなかに歯ごたえのあるパズルとなっています。

ilomilo

ほのぼのとした絵本のような物語と、その裏にあるもう1つの物語

 まずは物語の紹介から。これは要約して説明するより、オープニングのテキストを読んでもらったほうが、ゲームの雰囲気も含めてわかりやすいかと思いますので、そのまま抜粋します。

~『ilomilo』オープニングストーリー~
むかしむかし、赤い子と青い子が公園の両端にそれぞれ住んでいました。
赤い子の名前はilo…
…そして青い子の名前はmiloといいました。
毎朝ふたりは公園の真ん中に生えている木の下で待ち合わせをし、
アップルティーとメイプルリーフビスケットを仲良く食べていました。
そして明日また会う約束をして、夜にはそれぞれの家に帰るのでした。
会いに行くのは実は想像以上に大変なことでした。
なぜなら、公園の道や木の場所が毎日変わっているように思えたからです。
誰かのいたずらかもしれないし、もしかしたらiloとmiloの物覚えが、
あまりよくなかったのかもしれません。
いずれにせよ、これはふたりにとってすごく大変なことでした。

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 『ilomilo』は、とても仲のいいiloとmiloが再会するために、お互いに歩き回るという物語が4つのチャプターにわたって描かれています(上で抜粋したテキストはチャプター1の導入部)。その道のりは、自分たちが流した涙でできた川に流されてしまうなど、2人は真剣そのものだけれど、見ている側にとってはどこか笑いを誘うような展開が繰り広げられます。まさに“人生はクローズアップで見れば悲劇。ロングショットで見れば喜劇”といったところでしょうか。

 2人の見た目的なかわいさも相まって、とても癒されるお話なのですが、本作にはもう1つ“思い出”という形のバックストーリーが用意されています。これは、各パズル(ステージ)内に散らばっている“思い出のかけら”を集めていくことで補完されていくのですが、こちらの物語はどこかせつなく物憂いしいものとなっています。この2つの物語を読み、そのつながりを理解したとき、本当の『ilomilo』の世界が見えてくるのです。

 ちなみに、チャプター4の最後のパズルをクリアすることで物語の幕は閉じますが、その後の2人の様子を描いた追加DLC“Autumn Tale(秋の物語)”も配信されています(240マイクロソフトポイント)。これもまたいい雰囲気のお話となっていますので、あのエピローグのあとが気になった人は、ぜひとも遊んでみてください。

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データ

▼『ilomilo』
■メーカー:日本マイクロソフト
■対応機種:Xbox 360(ダウンロード専用)
■ジャンル:PZG
■配信日:2011年1月5日
■価格:800マイクロソフトポイント

関連サイト

電撃Xbox

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