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2011年12月10日(土)

【Spot the 電撃文庫】『シアンの憂鬱な銃』でデビューを飾った佐原菜月先生のインタビューをお届け! 執筆する時に悩んだところとは……?

文:電撃オンライン

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■ 小説を書くようになったキッカケ、そして書きたいものは? ■

――小説を書くようになったキッカケを教えてください。

 小5の時に“1年間で100枚の作文を書く”というクラス目標がありました。作文だけじゃなく詩でも川柳でもなんでもいいというので、じゃあ枚数を稼ぐために物語にしようと書いていたところ、その1つがクラス通信に掲載されて。以来、漠然と将来小説家になりたいと思ってしまったという単純な動機です。

――小説を書く時に、特にこだわっているところは?

 登場人物たちのセリフです。会話はテンポが命だと思っているので、それを文章でもちゃんと表現したいと意識して書いています。

――執筆中のおもしろエピソードなどありましたら教えてください。

 平日の夜は近所の24時間営業のマクドナルドで書いていたのですが、頻繁(ひんぱん)にマックに行く様子を同じマンションに住む同期に知られ、“究極のマック好き”というレッテルを張られてしまいました。まさか小説を書いているとも言えず、甘んじてその称号を背負っているのですが、実際はドリンクだけで数時間粘っているので新商品すら食べておりません。店からもはた迷惑な客としてマークされている可能性大ですね。次は何か食べます……。

――アイデアを出す、または集中力を高めるためにやっていることは?

 図書館で書くことでしょうか。静かだけど人が多く、周りの人たちも勉強や仕事をしているので、その雰囲気に飲まれて集中できます(1人きりだとすぐに気を散らすため……)。ネタに詰まったら思い切ってプチ旅行に出かけたりします。あと、ラムネ菓子をめっちゃ食べてました。ブドウ糖摂取。

――初の商業作品が刊行された感想を教えてください。

 いろいろな場面で、今まで自分が読者を意識できていない部分が多かったことに気づきました。今さらかい! と言われるかもですが、これを書きたい、あれを入れたいの自己満足ではなく、より多くの人におもしろいと共感してもらえる作品にしたいなぁと思いました。

――現在注目している作家や作品は?

 小野不由美さんの『ゴーストハント』シリーズです。昔は怖くて1人では読めなかったのですが、今はストーリーのおもしろさにどっぷりハマってます。……いや、やっぱ今でも怖いな。あわせて『十二国記』の再開も切望しております。

――高校生くらいのころに影響を受けた人物や作品は?

 小説だと読書の幅が広がったのがこのころなので、語りだすとキリがありません。あえて挙げるなら森博嗣さんの『スカイ・クロラ』、恩田陸さんの『光の帝国』でしょうか。独特の哲学観・世界観を持った物語に衝撃を受けた記憶があります。漫画だと真島ヒロさんの『RAVE』。ギャグ漫画かと思いきや後半に入ると泣ける泣ける。ギャグとシリアスの融合にすっかりハマってました。何巻は泣くから授業中に読んだらやばいで! とか友だちと連携していましたね。

――今後、どういった作品を発表していきたいですか?

 チャンスがあれば、今まで挑戦したことのないファンタジーを書いてみたいです。あと、周囲に専門職の人が多いので、何かの職人の話とかも書いてみたいなぁと思います。よくも悪くも人間くさい人たちを上手く表現して描けるようになるのが目標です。

――今熱中しているものは?

 地元の友人から送られてきた某漫画雑誌2年分を読破すること。思いもしなかったほどの量なのでビックリしています。

――ゲームで熱中しているものがあれば教えてください

 『ファイナルファンタジー(以下、FF)』が昔から大好きです。今さらながらニンテンドーDS版『FF IV』をやっており、先日“暗黒騎士”からの卒業を果たしました。が、気づけば始めてから1年が経過……。先にPSPの『FF 零式』に手を出してしまう気がしてならないので、はたしてエンディングが見られるのは何年後になることやら……。

――それでは最後に、電撃オンラインの読者へメッセージをお願いいたします。

 刑事が好き、碧眼神父が好き、犬が好き、女子高生が好き、強面のオッサンが好き……この物語には個性豊かな面々がそろっております。きっと1人くらいは皆様のお気に入りが見つかるかと思いますので、ぜひ一度読んでいただければ幸いです!

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表紙イラスト/西E田

データ

▼『シアンの憂鬱な銃』
■発行:アスキー・メディアワークス
■発売日:2011年11月10日
■価格:641円(税込)
 
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