2011年12月26日(月)
“SQUARE ENIX MARKET”の配信作品レビュー企画、第3回はスマートフォン向けに制作されたRPG『ケイオスリングス』です。今までiOSでしか遊べなかった本作が、満を持してAndroidで配信されたということで、早速プレイしてみました。
▲こちらがタイトル画面。ロゴに描かれた2人は、本作のテーマ“アダムとイヴ”ということでしょうか? |
ゲームを始めると、まずは主人公ペアを選択します。候補はエッシャー&ミューシャ、シャモ&イルカの2組。ただ、タイトル画面の“Scenarios”からシナリオ進行度を見ると8キャラいます。残りはあとで追加されるようですが、4シナリオってどれだけ多いの!? いやいや、もちろんうれしいんですけどね! 金髪白人の女性キャラが好きな私は、エッシャー&ミューシャでプレイしてみました。
▲なんと主人公は4組8名! 左からエッシャー&ミューシャ、イルカ&シャモ、アユタ&マナ、オーガ&ヴァーティーです。 |
ムービーが流れたあとに本編がスタート。すると早速、闘技場らしき場所に主人公たちが勢ぞろいしていました(選ばなかったペアも含む)。まさか他の主人公もストーリーに絡んでくるのか!? どんどん期待が膨らみますね。とりあえず試しに話しかけてみると、全員がなんらかの力でここへ連れてこられたことと、理由などは一切わからないことを語ってくれました。しかも“ボイスあり”で。そのうえ人気声優ばかりときたものだから底が知れません。この時点で一般的なアプリのイメージとはかけ離れているのではないでしょうか?
▲ムービーシーンも通常会話もフルボイス! ちなみにキャラクターボイスは、諏訪部順一さん、井上麻里奈さん、下野紘さん、大原さやかさんといったそうそうたるメンバーが担当しています。 |
ひと通り話し終えると、何もないところから“代弁者”と名乗る異形の者が出現。優勝者に不老不死の力を与えるというトーナメント“アルカ・アレーナ”の開催が宣言され、有無を言わせない圧倒的な力によって、主人公たちはそこでの殺し合いを強制されてしまいます。そんなこんなで、主人公たち(エッシャー以外)は不本意ながらも“アルカ・アレーナ”に参加するため、参加資格である“キー”を捜す冒険へ旅立つことに。ちなみにエッシャーはというと“不老不死”というエサに釣られてやる気満々でした(笑)。殺し屋のくせにいかにも怪しげな話を信じるなんて……意外とピュアなのかも?
▲代弁者ということは誰かの代わりにしゃべっているということ? だとしたら黒幕とは一体……? | ▲最初は5組だったけど、1組は見せしめとして……。いいキャラしていたのに(泣)。 |
本作では、アルカ・アレーナ会場の扉からさまざまな世界に飛べるようになっており、目的地への移動の手間などはありません。この辺りのお手軽なシステムは、ケータイアプリ向けといった感じですね。目的地のフィールドまたはダンジョンに到着すると、あとは戦闘をしながら“キー”を探して進んでいきます。それでは早速1つ目の“凍てつく天、灼熱の大地”へGO!
っていきなり極寒の大地ですか! 名前から予想していたとはいえ、しょっぱなからこれだと最後はどんな世界に行ってしまうのでしょう? スタッフの気合がひしひしと感じられます。というか、吹雪の演出がすごいです。すごいけどちょっと重いです。あ、でもオプションで消せるみたいなので、もし重かったた設定を変えてみましょう。
▲扉を使えば異世界までひとっ飛び! 自由に難易度を選ぶこともでき、高難易度ほど多くの経験値を得られたり、能力を習得する確率が上がるとか。試しにLV11~LV20を選んでみたらすぐに全滅しましたが! |
▲吹雪が終わったと思ったらお次は熱気。どこまでも演出に凝っています。 |
なんて驚きながら進んでいくと、敵にエンカウントしました。でも最初の敵なんて普通に殴れば……ん? ソロとダブル? どうやらそれぞれが別の行動をするか、2人まとめて行動するかを選べるようです。試しにダブルで行動してみると、2人一緒に攻撃しました。その代わりに敵の単体攻撃を両方が受けてしまうのですっごく痛い! 危うく最初の敵で全滅するところでした……。ダブルは有利な能力を共有できる反面、攻撃も一緒に受けてしまうという諸刃の剣で、使いどころが重要なようですね。敵の攻撃パターンがわかった時などに使うと便利かと思います。
▲ソロかペアを決めてから、攻撃などのコマンドを選択します。 | ▲エッシャーのジーン(スキル)“トロンプ・ルイユ”。「騙し絵ってどんな技だよ!」って突っ込みかけましたが、効果を見たらなんとなく納得です。 |
それと戦闘を繰り返しているうちに思ったのですが、本作は属性システムがおもしろい! 火・水・風の3種類の属性があって、敵・味方の属性をアイテムやジーン(スキル)で変えられるのです。つまり基本的にどんな敵の弱点も付けるわけですね。ただし敵も属性を上書きしてきたりするので、敵の使ってくるジーンはしっかり覚えましょう。
▲オーソドックスなRPGに慣れてしまうと火と風、風と水の相性には若干違和感がありますね。水属性に対して火属性で攻撃という風に、相性の悪い属性で攻撃するとダメージが半減するので注意しましょう。 |
フィールドやダンジョンを進んでいくと“パズルルーム”にたどり着きました。この部屋ではパズルをクリアすることで先へ進める仕組みになっていて、プレイヤーの知能が試されるのだとか。遊び方としては、緑のオブジェクトを取った分だけ、床と床を入れ替えることができ、うまく入れ替えながら向かい側のゴールを目指します。ただし入れ替えられるのは、自分の立っている黒い床と盛り上がっている床、または自分が乗っていない黒い床同士の組み合わせでなければいけません。謎解きが好きな人にはたまらないと思う反面、苦手な人には大変かもしれませんが頑張りましょう。ちなみに私は後者なので、途中からテキトーに入れ替えながらリセットしまくってクリアしました(笑)。
▲“Left 1”の時に、自分が黒い床に乗って盛り上がった床をタッチすると……。 | ▲床が入れ替わって“Left 0”になります。なお“Left 0”だと入れ替えはできません。 |
最後に、これまで挙げたもの以外のおもしろかった点を挙げたいと思います。まず個人的に一番だったのが移動のシステムでしょうか。画面内のどこかに触れるとカーソルが表示され、そのまま指をスライドさせた方向にキャラクターが動くんです。どこにでも出てくるのがおもしろいのと、片手で遊べる仕組みになっているのですごく助かりました。また、ジーンプレートを始めとした特殊な装備類の多さも、個人的に気に入っています。これによりスキルや能力を入れ替えて、攻撃・サポート役を交代できるのは便利ですね。
▲このカーソルが画面内のどこにでも出せるため、利き手だけあればプレイ可能。すごい! | ▲フィールド&ダンジョン内が複雑ですぐに迷っちゃう……そんな人のためにマップも親切設計です! |
実はまだストーリーやシステムなどでよくわかっていないところもあったりしますが、言い換えればそれほど奥が深い作品です(そもそも1周目ではストーリーの確信に迫れません)。Androidで本格的なRPGをプレイしたい人は、ぜひ遊んでみてください!
▲メニューボタン(画面右上の小さいボタン)の押しにくさが、唯一システム面で残念なところです。 | ▲最初のボスでこの存在感……終盤にものすごいのが出てきそうで恐ろしいっ! |
【ダウンロードはこちらから!(auのAndroid端末限定)】
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