『ルートダブル』キャラ紹介その2――Aルートのヒロイン・橘風見のキャラデザラフや私服、9年前の姿を公開！

■中澤工さんのコメント

　渡瀬が“鋼鉄の男”なら、風見は“鉄壁の女”でしょうか。極限状態下でもヘコたれない強い意志、冷静な判断に裏打ちされた知識とスキル、公平で論理的な思考能力、ミスを繰り返させないために躊躇（ちゅうちょ）なく叱りつける真摯さ。強さと厳しさを兼ね備えたヒーロー（ヒロイン）、有能で忠実な部下、それから、1つの理想の上司像をイメージして設定をまとめました。

　なんで、こんな（上司なのか部下なのかわからない）キャラになったのかというと、全部渡瀬のせいなのです。彼女はAルートにおいて、渡瀬に代わってチームのリーダー役を担います。しかも自分以外は、記憶喪失の隊長・新米隊員・一般人、と生存能力の低いメンツばかり。これでは苦労が絶えません。常に全体のことを考え、1人でも多くの要救助者を救い出すためにはどうしたらいいのか……レスキュー隊の果たすべき使命のため、部下のため、要救助者のために、自分の不安や弱さをひた隠し、いつも以上に自分を奮い立たせているのです。いつまでも脱出できなくて皆が焦り、徐々に人間関係に不穏な空気が漂い始めても、風見だけはうろたえず、皆が進むべき道を指し示し続けます。

　ちなみに、2012年1月現在、まだ女性のレスキュー隊員は日本には実在しないそうです（普通の消防隊員には、女性隊員もいます）。別に性別に制限があるわけではなく、レスキュー隊は消防隊員の中から選抜で選ばれるので、圧倒的に人数の多い男性隊員の方が体力的な面からいって有利なのだそうです。そういう意味においても、いかに風見が優秀な隊員であるかがわかってもらえると思います。

　そんな彼女ですが、物語が進むにつれて心身ともに疲弊していきます。鉄の心で頑張る彼女ですが、今回の現場（＝“げんじょう”と読む。消防の業界用語）は、想像を絶するほどに過酷さを極めているのです。

　こうなった時、心が折れそうな風見をフォローできるかどうかは、ひとえに渡瀬の成長にかかっています。つまりは、プレイヤー――あなたの行動次第です。あなたが正しい方向に渡瀬を導けた時、風見は怖い上司から頼れる部下へと様変わりするでしょう。そして、真に風見の信頼を得られれば、鉄の壁の向こう側の、本当の彼女を見ることができるかもしれません。

　ぜひとも、風見を支えられるような“強い渡瀬”へと成長させてください。

■月島総記さんのコメント

　いつも冷静沈着なのに、渡瀬が何か失敗すれば、遠慮なく叱り飛ばす。襟首つかんで壁に押し付け、「そんなザマでは生き残れませんよ！」と脅す。クールなのかそうでもないのか。忠実な部下なのか鬼軍曹なのか。そんな二面性を持つ渡瀬の右腕、それが橘風見です。

　非常に有能で、容姿は端麗。非の打ちどころのない彼女ですが、性格はちょっとキツめです。しかし無理もありません。未曽有の災害への出場中に、上司が記憶喪失になったのですから。渡瀬も大変ですが、風見は風見で大変です。「私がしっかりしなければ……！」と、内心ヒシヒシと思っていることでしょう。

　しかしそんな彼女の態度は、渡瀬が成長するにつれ、徐々に軟化していきます。いつも険しい表情をしている彼女も、笑顔を見せるようになっていきます。実にわかりやすいツンデレヒロインですね。もっとも彼女がデレる前に渡瀬が死にかねないのが、このゲームの厳しいところですが。

　ユーザーの皆さん、彼女の笑顔を見るまで生き延びてください。
　ご健闘をお祈りしております。