2012年2月11日(土)
――次は、九岡先生自身のことを聞いていきたいと思います。小説を書くようになったキッカケはなんですか?
子どものころから創作活動をしたいという気持ちはあったんですよ。ただ、それがマンガなのかゲームなのか小説なのかわからずに悩んでいた時期があって……。大学に進んで文芸サークルに入ったのが決め手ですね。文章をいじくり回しているのが性に合っていたんでしょうね。やはり、人に読んでもらって意見を聞かせてもらうことで、作品の完成度は上がっていきますし、環境には相当恵まれていたと思います。
――この作品もサークルの仲間に読んでもらったんですか?
ええ。いろいろと意見をもらって完成度を上げていきました。
――アイデアを考える時に何かしていることはありますか?
私は、同じところにとどまっているとなかなかアイデアが出ないタイプですので、自転車でぶらぶらと出かけたりしますね。ゲームで遊んだりネットをしたりはしますが、基本的に家の中でジッとしているのが苦手なんです。移動中ってあまり1つのことを集中して考えたりしませんし、景色も変わるので考えが回っていくんですよ。行き詰まった時には外に出ます。
――今注目している作品はありますか?
秋山瑞人先生の『DRAGON BUSTER(ドラゴンバスター)』ですね。発売されてから間もないですが、もう何度も読み返しました。小説以外ですと、ラーメンズのコントが好きですね。コントだけではなくいろいろとやっていますが、ラーメンズが見せてくれるものって、イマジネーションがどんどんとふくらむんですよ。
――高校生くらいのころってどんな作品を見たり読んだりしていたんですか?
ハヤカワ文庫の海外SF作品ばかり読んでいました。今にして思うと、カッコつけの部分があったと思うんですけど(笑)。そういう要素を抜きにしてもワクワクしながら読んでいたと思います。
――特に好きな作品はなんですか?
ウィリアム・ギブスンの『ニューロマンサー』ですね。サイバーパンクの先駆けで、日本で言うと『攻殻機動隊』のような作品です。この作品はイチオシですね。話の流れがわかりづらいところはありますが、文章そのものがとにかくカッコよくて、読者にイメージさせる力がものすごいですね。
――ゲームもよく遊んでいると聞きました。
はい。今は『The Elder Scrolls V:Skyrim(ザ エルダースクロールズ V:スカイリム)(以下、スカイリム)』を遊んでいます。でも、うっかり起動するとすぐに2~3時間くらい吹っ飛んでしまうのが困りどころですね。休みを1日使うくらいです。
――確かに『スカイリム』は底なし沼ですよね。
同じベセスダが作った『Fallout 3(フォールアウト 3)』や『Fallout New:Vegas(フォールアウト ニューベガス)』も大好きです。『エスケヱプ・スピヰド』の荒廃した世界観は、『Fallout』シリーズの影響も少なからずあります。
――今はどのくらい遊んでいますか?
今は鍛冶を鍛えているところです。先にPCを買って、つい最近ようやく始めたんですよ。今はとにかく楽しいですね。
――PCで遊んでいるということは、MOD(※有志が制作する追加要素)を入れて遊んだりもするんですか?
はい。でも最初の1~2周は“バニラ(※無改造を指す言葉)”で遊びます。他には『Minecraft(マインクラフト)』や『ストリートファイター4』、『アーマード・コア』シリーズが好きですね。『アーマード・コア V』がもうすぐ発売されるので(※インタビュー時はソフトの発売前)楽しみですね。
――発売されたらたっぷりと遊んでください。それでは最後に、読者へのメッセージをお願いします。
“カッコいい漢(おとこ)”分を補給したいという人はぜひ! ライトノベルが好きな人はカワイイ女の子が好きという人も多いでしょうが、同じくらいカッコいい主人公が好きだという人も多いと思うんです。そういう要素が好きな人は読んでみてください。すでに読んでくださった人は、第2巻以降でカワイイ女の子分も増えますのでそちらにもご期待ください。もちろん第1巻でもヒロインの叶葉はカワイく動き回っています。元気にちょろちょろ動く小動物的な女の子ですので、愛でる目線で見ていただければと!
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