2012年2月14日(火)
――島に関してはどうでしょう? 箱庭的に育てていく要素があるのかな、と。
平岡:そこなんですが、今回は“島を育てる”という要素はオミットしているんですよ。なぜかというと、普通に島を育てると普通に“島ゲー”になってしまうんですよ。そうなると島を育てるほうをかなりメインに作らないとお客様が納得しないという状況になってしまうので、このゲームではそこは脱却しようと。
芳賀:『PB』はあくまでもファントムを育てるゲームというところに特化しています。ただ、島はなんだかんだで自分がいつもいる場所になるので、飾り付けをできるように作ってあるんですね。今はまだ島の外観はあまり変わらないのですが、これから先、パーツごとにいろいろ換えられるようになっていきます。
平岡:それによって何が違うのかというと、ゲーム内で守護ファントムというのがいまして。守護ファントムの待機中の能力値などが変動するようになっています。なので、飾りつけと能力値のどっちを取るかなどを考えていただきながら楽しんでいただければいいかと思います。
――そうするとバレンタインデーなど、季節ごとのイベントで期間限定の飾りつけが出てきたりもするんでしょうか?
平岡:読まれていますよ?(笑)
芳賀:そういったことも視野には入れつつ、キャラクターがいつもいる場所になりますので、ぜひお気に入りのデザインなどを見つけて楽しんでいただければと思ってます(笑)。
――フレンドの人数で変わってくることはありますか?
平岡:特徴的なものとしては“島トモ”というのがあるんですけど、もともと『PB』のシステムで依頼がボトルメールで来て、相手とのやり取りもボトルメールでやるというのがありますので、それを生かして友だち関係を作れたらというのがありました。ボトルメールをランダムで送ることで全然知らない人に届きますという。そして「島トモになりませんか?」という招待ができるようになっているんですけど、島トモの島を掃除してあげたり、ファントムを借りて一緒に依頼に出掛けたりすることができます。
芳賀:また、島には合成をしてくれるNPCや、回復をしてくれるNPCがいるんですけど、それぞれ好きなように強くできるんですね。例えば「自分の島の合成師はファントムの合成に長けているんだけど、友だちの島の合成師はアイテムの合成が得意」とか。回数制限はあるんですけど、アイテム合成に関しては友だちの島でやってみるといいですね。そうすると「自分の島でやるよりメリットがあるよ」といった感じでフレンドがいることの意味を持たせています。
――なるほど、最初に選べる合成師の得意分野が違っているのはそういうことなんですね!
平岡:そこも何も気にしなければそのままゲームできるんですけど、気づいてもらえるとより友だちとの接し方であったり、遊び方などが広がっていくのかな、と思っています。
芳賀:正直なところ、こういった仕組みを入れなくてもオンラインゲームをやっている方は友だち同士になっていただけるんですよね。デバックテストの時も、ゲーム外のチャットを利用して交友を深める人が結構いたようですし。
平岡:それで、「ライトなユーザーほどそんなに積極的に他人と接触できない」と。慣れてらっしゃる方は“オンラインゲームは他の方と一緒にやるものだ”ということがわかってらっしゃいますけど、そうじゃない方をいかにしてほんのちょっとだけ相手と接触をさせていくかということを重視しています。なので「ちょっとあいさつして島の掃除をするだけでメリットを共有できますよ」というところから始めることにしたんです。お互いにいろいろ手伝い合っていれば、なんとなく愛着が沸いていくじゃないですか? そういったものをさらに広げられるようなシステムを中に入れています。
――セルレウムが違う人同士でも島トモになれますか?
平岡:残念ながら、それはできません。ボトルメールも他の国には届きません。ワールドチャットはデバックテストのお客様の反応を見て導入したのですが、メールの部分と島トモの部分は、現状では手を入れずにいきたいと思っています。
――そうなるとお友だちと一緒に始める時には、事前に打ち合わせが必要かもですね(笑)。プレイ途中で亡命じゃないですけど、国を変えることもできないんですよね?
平岡:今のところはできない形になっていますね。
――知らない人と接するのが苦手というか、奥手な方もいらっしゃるじゃないですか? そういう方にも一応、軽い程度でメリットが生まれるといった感じのシステムは考えられているのでしょうか?
平岡:“アライアンス”というシステムを用意しています。従来のタイトルの“ギルド”などのシステムに似ている感じですが、もっとライトな感じにしています。チュートリアルなんかで「ギルドを作りなさい、入りなさい」といった物があるゲームも多いと思うんですけど、オンラインゲームの初心者の方とかはちょっと抵抗があると思うんですよね。
――そうですね、ちょっと尻込みをしてしまう方もいらっしゃるかも……。
芳賀:また、ギルドなんかでトップの人が抜けてしまったりゲームをやめてしまったりすると、「後の人はどうするの?」ということにもなるので。ただ、みんなでつるむのはやっぱりいい感じじゃないですか。
平岡:だからもっと軽い感じで「いつでも入れて、誰とでも話せて、いつでも抜けられて、また入れて」といったアライアンスシステムを搭載しました。自分たちの共通の見解で「このミッションをクリアしたいなら、このアライアンスに入っておくと楽だよ」とか、そういう遊び方ができると楽しめるシステムになっています。
――なるほど、あまり縛られない気軽な物になっているんですね。
▲どのアライアンスに所属するかで、パラメータ値や属性耐久値のボーナスが異なるようだ。アライアンスは簡単に出入りできるので、依頼によって変えるのも手だぞ。 |
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