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2012年2月27日(月)

【電撃乙女部】内田明理さん&小松原里枝子さんにインタビュー! 『ときめきメモリアル Girl’s Side Premium ~3rd Story~』連載第3回

文:電撃オンライン

 今回のインタビューでは、プロデューサー・内田明理さんと、キャラクターデザイン・小松原里枝子さんに、開発の経緯や作品の魅力などをたっぷり語っていただきました。(※記事中は敬称略)

●ファンの声に応えて、PSP版の制作が開始される

――PSPでの開発を決めた経緯を教えてください。

内田:PSPで出してほしいという要望が、以前からかなりあったんです。最近は女性でもPSPを持っている方がだいぶ増えてきたので、その声に応えようということで開発が始まりました。PSPはDSよりも解像度が高く、音質もいいのでそれを生かしたシステムを取り入れようと思ったんです。そこで2Dを3Dに見せる“Live2D”システムを採用しました。

――Live2Dで動くキャラクターを最初に見た時の感想は?

内田:アニメーションのように動くので、感動しましたね。

小松原:同じ開発チーム女子スタッフと「これならまた買っちゃいます!」と盛り上がったことを覚えています。

内田:開発当初は、Live2Dシステムを採用して大丈夫なのかという意見もあったんです。キャラクターがリアルに動くというシステムは、使い方によっては違和感を与えてしまいます。そのため、開発が進むまではちゃんとしたものができるのかドキドキしていました。

小松原:Live2Dで男性キャラクターを動かすという前例があまりないので、男の子らしい仕草モーションや演出を作り出すのは大変でした。

内田:この辺りの演出は他のタイトルでも培ったノウハウですね。

――特に見てほしい表情や動きはありますか?

小松原:これまでのように多彩な表情に加えて、今回からは目線のお芝居が入っています。目のアクションをかなり増やしました。例えば恥ずかしくなって横を向いたのに、視線だけはチラッとプレイヤーに向けるような動きをつけました。この動きは、すごく惹きこまれると思います。すねさせちゃった時なんて、思わず「ゴメンね」って謝りたくなりますよ(笑)。

内田:画面上でずっと動いていて、各キャラクターの息づかいを感じられます。そのためスキップしてセリフを送ったり、選択を悩んで待たせたりしたらダメなんじゃないかなと思ってしまいました。

小松原:操作せずに画面を見つめていると、キャラクターは待機モーション状態になります。まっすぐプレイヤーを見たり、横を向いていたり、いろいろなアクションが用意されていますよ。

【電撃乙女部】
▲会話やシュチュエーションに合わせて、男の子たちが照れたり、笑ったり、いろいろな表情を見せてくれる。

●男の子たちの心を翻ろうする“アプローチモード”&“きまぐれプレイ”

――新たに“アプローチモード”が追加されましたが、これはどのようなシステムですか?

小松原:アプローチモードは、DS版の“スキンシップ”にあたるシステムです。PSPのアナログパットを動かして近づいたり、距離を取ったりして、ボタンを押してやってみたいアプローチを選ぶことになります。

内田:男の子たちのセリフもDS版のセリフに加え、新規のものも大量に増えています。またアプローチに成功するとおなじみのハートが飛ぶだけじゃなく、白い羽根が出る天使プレイか、黒い羽根が出る小悪魔プレイかという自分のプレイスタイルがわかります。

――天使か小悪魔かは、新要素“きまぐれプレイ”に関係すると聞きました。この要素を採用されたのは、なぜでしょうか?

内田:お客様の反応を見ていると、主人公になりきってプレイされている方がたくさんいます。その中には「Aくんと仲がいいけど、Bくんとデートしちゃおう。この時、Aくんはすごく嫉妬しているはず!」という悪女気分を楽しんでいる方も多いんです(笑)。普段はできないそんな大胆な行動ができるのも、恋愛SLGの醍醐味。そこを盛り上げるシナリオを作りたいなと思ったんです。

小松原:デート中の三択で好感度を上げるためには、正解を引かなければなりません。基本的に正解になるものは女の子らしく振舞うような内容が多いのですが、ハズレとわかっていても選んでみたくなるおもしろいものがたまにあるんです。今作ではそんな気になるバクダン的な選択肢を選んでも、ただハズレになるだけではない遊び要素が“きまぐれプレイ”なんです。

――本作の見どころはどこですか?

小松原:きまぐれプレイは、全部が見どころです。

内田:ぜひ、各キャラクターを困らせてほしいですね。それに対する反応は、予想どおりのキャラもいますし、予想以上の人もいます(笑)。

小松原:天使プレイ、小悪魔プレイのどちらかを極めていくと、主人公の一部のセリフもそれぞれのタイプに変化していきます。当然男の子の態度も変わってきて、とても新鮮でキモチイイ体験ができます(笑)。いままで心の中や独り言でつぶやいていた、ちょっとな言いづらいセリフが文字になって見られるかもしれませんよ。

――きまぐれプレイを楽しむコツや、アドバイスを教えてください。

小松原:天使、小悪魔のポイントは基本的にデート中のアプローチの時と、ゲーム中に発生する選択肢に含まれています。それぞれのタイプっぽい行動をとったとき、白か紫の羽根エフェクトが舞ったらそれがそうです。簡単に言うと、イイコしていると白い羽根、イジメルと紫の羽根が出やすいですね。

内田:ただ今までと同じようにプレイすると、攻略になってしまいきまぐれプレイが楽しめなくなってしまいます。とりあえず、今までの“攻略する”というプレイスタイルは一度捨てていただいて、本当にきまぐれになってください。そうすると、どちらかのタイプになるはずです。

小松原:エンディングにも仕掛けを用意しました。ベースは変わりませんが、天使タイプか小悪魔タイプかによって違いを楽しめると思います。この“きまぐれプレイ”は、一度クリアしてももう1回プレイしたくなる出来に仕上がりました。天使タイプでプレイしていたのに、途中で小悪魔タイプに大変身するなんてこともできるので、ぜひ何度もプレイしていただきたいです。

●男の子たちの毎日の暮らしをのぞける“ボーイズライフ”

――本作から、男の子たちのお部屋が見られる“ボーイズライフ”が増えました。どのように楽しんでほしいですか?

小松原:ゲーム中に登場する男の子たちの部屋をできるだけ再現しました。置いてあるものの細かいディティールなども見どころです。

内田:ただ桜井兄弟の部屋などは、正確に再現すると廃墟みたいになってしまうので、ファンシーにアレンジしています(笑)。あと、行動パターンもかなりの種類を入れましたね。時間に合わせて、男の子たちがいろんなことをしてくれます。

小松原:ボイスの音声はありませんが、セリフは150種類以上あります。セリフと行動パターンの組み合わせもたくさんありますので1日中見ていても飽きません。男の子たちには、それぞれ専用モーションがあるんです。琉夏くんならヒーローに変身するポーズがあって、1人変身して満足していたりとか(笑)。なかなかシュールでカワイイです。

――男の子たちにプレゼントを贈ると部屋に飾ってもらえるそうですが、それは直前のセーブデータが反映されるのでしょうか?

小松原:はい。プレゼントをあげた後にセーブをして、男の子たちの部屋を見に行くと、そのプレゼントが飾られています。

内田:気に入った物だと、コメントをくれたり、満足げに見ていたりしますよ。逆に気に入らないと素通りします(笑)。

小松原:その男の子のお部屋には不似合いなプレゼントをあげることもできますので、いろんな楽しみ方をしてみてはいかがでしょうか。

【電撃乙女部】
▲チビキャラたちの暮らしをのぞけるモード。実際に触れることはできないが、キュートな動きを見ているだけで癒される。

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(C)Konami Digital Entertainment

データ

▼『ときめきメモリアル Girl’s Side Premium ~3rd Story~』ダウンロード版
■メーカー:KONAMI
■対応機種:PSP
■ジャンル:SLG
■発売日:2012年3月15日
■価格:4,800円(税込)

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