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2012年3月2日(金)

ソースが男の子の味であるように『ブレイブリーデフォルト』はスクウェアのRPGの匂いがする(そみん)

文:そみん

 電撃の編集者が生の声を書き連ねる、『ブレイブリーデフォルト』の特別コラムをお届け! ここに掲載した私(そみん)の記事とは別の角度から『ブレイブリーデフォルト』の魅力を熱く語る、 野村一真の特別コラム もお楽しみください!!

●『ブレイブリーデフォルト』とは?●

▲スクウェア・エニックスが放つ3DS用のRPGで、『FF』シリーズでおなじみのジョブシステムが採用されている。“成長と冒険の物語”を最新の技術で見せることをコンセプトとしており、風のクリスタルを司る巫女アニエスが、クリスタル解放の旅に出るという物語が展開する。

◆どうして『ブレイブリーデフォルト』が気になるのか?

 NTT出版の『ファイナルファンタジーIII 基礎知識編』と聞いてピンと来る人とは、うまい酒が飲めそうです。そんな子ども時代を過ごした、今年が年男となるもうすぐ36歳のゲーム好き・そみんです。

 かれこれ30年近くもゲームを遊んで生きていると、時代時代でゲームの論法がめまぐるしく変化してきたことを強く感じます。やれ16色よりも256色のほうがキレイだ、やれドット(2D)より3D(ポリゴン)だ、やれゲームは映画だ、いや自由度の高さだ……。「女房と畳は新しい方がいい」なんて言いますが、ことゲームに関しては温故知新と言いますか、時代は巡ると言いますか、結局のところ、どんなゲームが“よい”のかに正解なんてあるわけがなく、時代や世代によって移ろいゆくものじゃないかと思ったりしています。そう考える一方で、ソースと聞けば男の子っぽい味と言われて妙に納得してしまうように、名作と感じさせるゲームには何か普遍的な雰囲気があるんじゃないかと思い悩むこともあったりします。

 なんて前振りからの『ブレイブリーデフォルト』です。まだまだ公開されている情報は少なくて、正直なところ、まだ海のものとも山のものともわからない。なのに、ゲーム人生約30年の自分としては、なんとも気になるのです。いわば、直感的に気になるわけで……これっていったい、なんでだろ?

 そんな自分に対して自分自身で導き出した1つの答えが、かつて感じた“スクウェアの大作RPG”への期待感の再来。とりわけファミコン時代やスーパーファミコン時代、それこそ試験前日にもかかわらず、親に隠れて徹夜でゲームを遊んでいたような時代。スクウェアというブランドが、日本のRPG界を牽引していた時代の感覚です。スクウェア・エニックスではなく、かつて一世を風靡したスクウェアというブランドに感じていた匂いを、なんとなく『ブレイブリーデフォルト』のプロモーションムービーからも感じてしまったわけでございます。端的に言うと、見ていてなんだかワクワクしちゃうんですよね。主人公らしき少年が武器をバスバスと連続で振っているところとか、『ファイナルファンタジーII』の攻撃シーンみたいでめっちゃ楽しそうとか(笑)。

▲プロモーションムービーの[00:35]頃に流れる攻撃アクションは必見! 武器を何度も振るブンブン感が、個人的にはめちゃくちゃツボにはまりました!!

 こういう嗅覚は、基本的にはめちゃくちゃパーソナルなものなので、他人に対してどうこう伝えられるものではありません。でもね、学生時代に友人たちと発売前のゲームの話で盛り上がる時って、“なんとなくおもしろそう”って感覚を共有することから始まっていたことが多いんですよね。だからあえてここでは、自分が『ブレイブリーデフォルト』を気にしてしまう生の声を書き連ねてみました。

 それではそろそろ本題へ。次のページでは、先日配信された体験版『BRAVELY DEFAULT Demo Vol.1 -クリスタルの巫女篇-』のプレイインプレッションについてお届けいたします。


◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇

[CHECK]プロモーションムービーのこんなところにホレました♪

 漠然と“名作の匂いがする!”と言っても伝わりにくいですよね。そこで、私自身が『ブレイブリーデフォルト』にホレるきっかけとなった昨年のTGSで公開されたムービーや、最近公開された新着ムービーを見ながら注目点をご紹介しようと思います。

 正直なところ、細かいゲーム内容は紹介されていませんが、“絵”と“音”によって紡ぎ出される“雰囲気”に魅せられた感じです。それと、TGS篇の[00:35]頃に流れる戦闘シーンでの攻撃アクション。かつて『ファイナルファンタジーII』でヨーゼフの素手攻撃の熟練度を上げて16回ヒットするようにして、「ヨーゼフ流星拳つえー!」とか楽しんでいた自分にとって、攻撃のヒット回数と戦闘中のアクション回数がちゃんと連動して見える演出はうれしいんですよね。そういう細かい部分のゲームデザインの積み重ねが、ゲームをおもしろくしていくような気がします。


●ブレイブリーデフォルト ~TGS篇~ 遥かなるルクセンダルクの地へ―。●


●“ブレイブリーデフォルト ~TGS篇~ 遥かなるルクセンダルクの地へ―。”の注目点●

[00:01]物悲しいオルゴールのような音とともに、吉田明彦さんが描くアニエスのイラスト&アニエスからの呼びかけが表示。ちなみに、このムービーが公開された当時は、まだアニエスの名前やプロフィールは伏せられていました。

[00:23]音楽が止まり、“その声を聴いたあなたは、ひとつの決断をするだろう。”の文字。そして、光とともに次のシーンへ!

[00:29]ここからは、実際のゲーム画面が次々とラッシュで展開することに。まずはフィールドを移動する画面が登場。その後、屋内やダンジョンなどの移動シーンも見られます。[00:33]頃には、溶岩に満ちた火山のような場所を探索するシーンを見られます。

[00:35]戦闘シーンらしき画面。灰色の髪の少年が、剣を何度も振っています。めちゃくちゃ早いけど、たぶん6回斬ってます。こういう風に、ヒット回数をちゃんとアクションつきで演出してくれるのは、ちょっとノスタルジックな感じで大好きです!

[00:37]ボス敵らしい岩石の巨人のようなモンスターが出現! 巨体を振り回したあとに両手をガツンと振り下ろすアクションが、ダイナミックに描かれてます。

[00:39]夜の海上で小船に乗って、巨大な船へと向かうキャラクターたち。この船は、沈みそうな国のグランシップですね。

[00:45]“今、光の戦士となって遥かなるルクセンダルクの地へ--”という言葉のあとにロゴが表示され、女性の声のナレーションとともにムービーが終了。最後は、“RPGの新たなる系譜。”というキャッチが表示されます。ちなみに、このラスト付近の音楽は、いい意味でゲーム音楽っぽい感じで、ワクワク感をそそられます!

●ブレイブリーデフォルト ~胎動篇~ クリスタルの巫女。滅びゆく世界で…●


●“ブレイブリーデフォルト ~胎動篇~ クリスタルの巫女。滅びゆく世界で…”の注目点●

[00:01]大作RPGらしい荘厳な音楽とともに、憂いを帯びた表情のアニエスが登場。少し間をおいてから、“SQUARE ENIX Presents”の文字が登場。こういうタメの演出っていいですよね!

[00:23]暗転していた画面が切り替わり、イメージイラストが登場。ルクセンダルクの大穴が表示され、アニエスのモノローグが入ります。

[00:39]アニエスの言葉が続くなか、次のイメージイラストが表示。まだ公開されていない場所のようですが、雪が降っているような演出が加えられ、空には飛行船らしきものが浮かんでいる模様。もしかして、空挺騎士団を率いるエタルニア公国かも?

[00:56]「人々に輝きをもたらすクリスタルすらも、闇に支配されてしまったのです」というセリフのあとに、クリスタルのイメージイラストが登場。ちょっと緑っぽいので、風のクリスタルのような気がします。

[01:13]自分たちの世界が滅びへと進んでいるというアニエスのセリフに続いて、光り輝く演出とともに本作のロゴが登場。ちなみに、背景は白なのがポイント。そのあとは、線画に色がついてイメージイラストになり、そのイメージイラストが切り出されてゲーム画面になる演出が始まります。

[01:20]カルディスラのイメージイラストが拡大されていくと、実はそれはゲーム画面! 「え? マジで!?」と、思わず二度見しちゃいました。

[01:26]夜の海に浮かぶグランシップのイメージイラスト。ちなみに、このあたりからのアニエスのモノローグは、まだ公式サイトにも掲載されていない意味深な言葉が増えてきます。

[01:32]一見するとグランシップの船上のイメージイラストに見えますが、まだ公開されていない場所のようにも見えます。どこかの市場ですかね?

[01:35]個人的に、このあたりの場面で使命の重さに声を震わせるアニエスの演技がツボ。このムービーのクライマックスって感じで、初出のイメージイラストもバンバン挿入されます。

[01:40]ゲーム画面を中心とした演出が続きます。戦闘シーンでは、アニエスと灰色の髪の少年が一緒に戦っている場面が見られます。

[01:50]ルクセンダルクの大穴の近くに立つアニエスの後ろには、灰色の髪の少年の姿が。徐々にアニエスたちに近づいていくという、この場面のカメラ演出は気持ちがたかぶります! ちなみに、ここでのアニエスのセリフもめちゃくちゃ熱いです!!

[01:55]再び本作のロゴが登場。一度目の背景は白でしたが、こちらの背景は黒となり、かなり違う印象を受けます。

[02:00]祈りを捧げるようなアニエスの姿が登場して、彼女の言葉とともにムービーが終わります。「希望の光、光の戦士……!」というセリフとともに!


→体験版をプレイした率直な感想は?(2ページ目へ)

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MAIN CHARACTER DESIGN:Akihiko Yoshida.

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