2012年4月16日（月）

『コード・オブ・プリンセス』発売直前インタビュー！西村キヌさんによる原題は“ドキッ！女だらけのRPG!! ポロリもあるよ♪”だった!?

文：電撃Nintendo

■ガラリと変わったソランジュの性能など、キャラクターの裏話を掲載！

──ここからは、キャラクターについてお話をうかがいます。まずは主人公のソランジュの印象をお願いします。

近藤　先行してフィギュア企画が動いていましたからね。そういう意味では中心となったキャラクターです。

はん　ソランジュは、開発初期はものすごく動きが遅いキャラクターだったんですよ。でかい剣を持っていることもあり、もっさりした動きで重い一撃を使う感じだったんですけど、遊びやすい形に変わっていきました。

中島　ソランジュは主人公だから最初に選ぶ人も多いと考えて、万人向けに近いバランスがとれたキャラクターとして調整をお願いしました。

右京　自分が一番好きなキャラクターはアリーです。とてもスピーディでテクニカルに遊べるので、使っていてすごくおもしろい。

はん　シナリオ的にも、アリーがいないと話が進まないって言われていました。唯一の常識人であるアリーがいないと、話が脇にそれまくって、まったく物語が動かない（笑）。

近藤　まさに進行役。唯一まともな人だから（笑）。

──ゾゾ子やアレグロは、少しトリッキーな感じがします。

はん　ゾゾ子は最初、“アクションゲームの枠の中で、シューティングゲームとして遊べるキャラクター”が出発点だったんです。さすがに無茶苦茶すぎました（笑）。

右京　最初は魔法での遠距離攻撃しか使えないタイプにしてみたんですけど、そうしたら、動かずに魔法を撃つだけになってしまいまして。打撃系のアクションを足したり、近接戦でのコンボを足したりして、調整をしていきました。

はん　アレグロはアレグロで、範囲攻撃が強過ぎる問題児になっていた時期がありました。とにかく卑怯なキャラクターになっちゃって大変でした（笑）。

●4人のメインキャラクター


【ソランジュ（CV：井上麻里奈）】本作の主人公であるプリンセス。深窓の姫君として育てられたため、世間の常識から少しずれている。		【アリー（CV：白石涼子）】元は盗賊団の首領だったが、副官に盗賊団を乗っ取られてしまった女盗賊。意外と人情味に厚い。		【ゾゾ子（CV：大谷育江）】本名はレディ・ゾゾ。ゾンビの体を持つネクロマンサーで、マイペースな性格。基本的には陰気で無口。		【アレグロ（CV：小林ゆう）】回復役を探すソランジュに、自分は賢者になれると言いはり、無理やり仲間入りをする遊び人のエルフ。

●ソランジュに同行するサブキャラクター


【シスターヘル（CV：伊藤静）】本名はヘルガ・ヘルミーナだが、裏表の激しい言動や過激な戦いぶりから地獄修道女（シスターヘル）と呼ばれる。		【Mr.T（CV：稲田徹）】未確認動物の動きを模した“幻獣拳・UMA48”の使い手である男性。本名は怒羅拳・T・牙で、“ドラッケン・ティー・ガ”と読む。		【月影・シューティングスター之介（CV：真殿光昭）】ギャラクシー一刀流の使い手である盲目の剣士。イケメンだが、女性がからむと暴走してしまうことも……。		【マルネコ（CV：松野太紀）】商魂たくましい関西弁のネコ。まるネコ屋という店を経営しており、ソランジュたちにさまざまな装備品を売ってくれる。

●ソランジュと敵対するディスットロン軍


【十本木爆（CV：中井和哉）】冥王との契約でクラーケンの力を得た忍者。墨を用いた闇属性の攻撃を使い、敵の視界を奪う。		【ライオンゲート（CV：福山潤）】ディスットロン軍最強と言われる暗黒剣士。剣技だけでなく、魔法や体術にも優れる。		【ココア・アルケミー（CV：伊藤かな恵）】ディスティニーに仕える大魔法使い。幼い外見だが、禁断の暗黒魔法の使い手。		【ディスティニー（CV：斉藤佑圭）】世界中の国々を攻め落とし続けるディスットロン王国の総帥を務めている謎の女性。

■お気に入りキャラ＆コンボについて激論！　ロックオンを利用する超絶コンボに注目!!

──スタッフの間で人気があるキャラクターは誰ですか？

中島　僕はソランジュが好きです。使いやすくて遊びやすいので。

近藤　自分もソランジュを使いまくっています。ソランジュ以外では、アリーで敵をロックオンして爆弾を投げまくる戦い方が好きですね。

右京　実は敵をロックオンすると、与えるダメージが増える効果に加えて、普通はつながらない攻撃がつながることがあるんですよ。

近藤　アリーの場合、ロックオンすることで爆弾をコンボに組み込めるようになるから気持ちいいんです。

右京　ちなみに、コンボの間にロックオン攻撃やバーストを組み込むことで、普通はつながらない攻撃をつなげられることもあります。ロックオン攻撃は全般的に攻撃の発生が速いことが多く、キャンセル用としても使いやすいので、意識して試すとコンボの幅が広がります。

──ロックオンにはそんな効果があるんですね！　それでは次に、右京さんやはんさんのお気に入りキャラクターは？

右京　使っていて好きなのはアリーなんですけど、“実はこいつ、化けるんじゃないか？”と思っているのが月影です。とんでもない腕前のユーザーが現れて、“まさか、この技にこんな使い方があったとは！”と驚くことになるような気がしています。


▲右京さんがポテンシャルを感じるという月影。ボタンを押す長さで技が変わり、当て身のようなカウンター技も使える特殊なキャラクターだ。

はん　自分はよくソランジュを使うんですけど、最近はアレグロを使いこなしたいと思って遊んでいます。どのパラメータを重点的に成長させるかによって、まったく違う戦い方をできる部分があるので。それから、個人的にはMr.TことT・牙のアニキが好きです。わかりやすい格闘系のキャラクターで、動きやコンボが気持ちいいと言うか、格闘ゲームっぽい感じがして。

──ちなみに、ボツになったキャラクターはいたのでしょうか？

はん　ザコ敵にはボツはいますね。キャラクターをつかんで運んだり、投げて攻撃したりする、つかみ系のキャラクターは入れたかったですね。でも、そうすると専用の制御システムを増やさないといけなくなるし、そのアクションを生かした遊び方を作り込むことも必要になるので、残念ながらオミットしました。

右京　たくさんのアイデアの中から、よりおもしろくなるように絞り込んでいった形です。

──最後に本作に期待するユーザーへのメッセージをお願いします。

中島　コアなゲーム好きにとって、アガツマ・エンタテインメントという会社は地味に感じられるかもしれませんが、作品を作っているスタッフや作品の仕上がりは、とてもコアなものとなっています。今後も近藤さんたちと、遊び応えがあるゲームを作っていきたいと思います。

はん　とにかくキャラクターが個性的なので、いろいろなキャラクターで遊んでほしいです。対戦プレイも協力プレイもあるので、スルメのように長くじっくり遊んでもらえるとうれしいですね。

右京　西村キヌさんがデザインした魅力的なキャラクターや特殊なシナリオなど、楽しめる部分はたくさんあると思います。インターネット通信にも対応しているので、みんなでわいわいと遊んでほしいですね。

近藤　キャラクターや世界観、シナリオといった部分はもちろん、アクションゲームとしてもRPGとしても楽しめる作りになっています。動画を見ただけでは伝わらない、実際に遊んでみないと伝わりにくい部分が多いゲームなんです。実際に遊んでみるとたくさんの魅力が見えてきます。すごく楽しくてクセになる“西村キヌワールド”と、やり込むほどに手応えを感じられる“秀逸なアクションゲーム”としての魅力を楽しめますので、ぜひ手にとって遊んでみてください。


▲さまざまな秘話を明かしてくれた開発スタッフ。ちなみに、今はまだ言えないが、ユーザーを驚かせる仕掛けをたくさん用意しているらしい。