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2012年5月2日(水)

古きよき日本のゲームの魅力が詰まった『洞窟物語3D』――開発者・二井田ジャック氏インタビュー

文:電撃オンライン

 日本一ソフトウェアから7月26日に発売される3DS用ACT『洞窟物語3D』の、開発スタッフインタビューをお届けする。

『洞窟物語3D』

 2004年にPC用のフリーゲームとして登場した『洞窟物語』。開発者・天谷大輔氏の個人製作ソフトでありながら、そのクオリティの高さが話題を呼び、ついにはWiiウェアやDSiウェアでリリースされることになった“知る人ぞ知る名アクションゲーム”だ。

 そんな『洞窟物語』が、パッケージの3DS用ソフト『洞窟物語3D』としてついに発売となる。今回、移植作業を行ったNIS Americaのプロデューサー・二井田ジャック氏にインタビューを敢行。同作の開発に至った経緯や注目ポイントについて、たっぷりと語っていただいた。

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『洞窟物語3D』
▲NIS Americaプロデューサー・二井田ジャック氏

――まずは、『洞窟物語3D』のプロジェクトが始まったキッカケを教えてください。

 『洞窟物語』は、これまでもWiiウェア版とDSiウェア版という形で移植作品が発売されてきました。その開発を手掛けたのが、アメリカのNicalis社だったんですが、そのプロデューサーのTyrone Rodriguezさんと4~5年ぐらい前から仲よくさせていただいていて。「いつか一緒に仕事をしようよ!」と話していたんです。

 そんな彼と昨年2月、ロサンゼルスで開催された大型イベント“アニメエキスポ”でバッタリ再会しました。そこで「最近どうしているんだい?」って声をかけたら、「『洞窟物語』の移植をやっているんだよ」と言われて、「えっ!?」って(笑)。もともと僕自身も『洞窟物語』をプレイしていましたし、ファンの1人だったんです。彼と一緒に仕事をしたいという気持ちも強かったですし、それならば何か仕事ができないかなとパッケージ版の開発を提案させてもらったら、こういう展開になってしまったと(笑)。

 僕らにとって素晴らしいゲームという認識のあった『洞窟物語』ですが、どうしてもコアゲーマーに向けた作品という部分も否めず、それならばライトユーザーをターゲットにしたパッケージ版も出してみたいなという気持ちを強く持っていました。

――3DSをプラットフォームに選んだのもそういう思いがあったからでしょうか?

 その時点ではDS、PSPといった他の選択肢もあったんですが、『洞窟物語』というテーマ性を考えると当時発表されたばかりの3DSが最適だと考えました。ポリゴンも新たにリメイクする方向で動いていましたし、そうなった時に洞窟の奥行き感を立体的に表現できるというのは何より魅力的だったんです。もちろん、僕らにとってもこの決断は冒険でした。

――それだけ、ゲームとしてのおもしろさの本質を追求されているということでしょうか。

 僕自身が「この作品をおもしろい」と感じているからこそ、こだわりたかったんです。「他に売れそうなプラットフォームあるのに、ゲーム性のために冒険をするなんて経営者としてはどうなんだ」と言われたら、なんの弁解もできませんが(笑)。でも、それぐらい原点となった『洞窟物語』が魅力的だというのが僕にとって大きかったんです。昔ながらのゲームではあるものの、操作性は素晴らしいし、やりこみ度も高い。最近のゲームには見られなくなった“古きよき日本のゲームの魅力”を内包している作品だと思っております。

――難易度の高さもまた“昔のゲームっぽい部分”ですよね。

 それこそ、スタートして2~3秒で死ぬこともありますからね(笑)。頑張ってキャラクターを成長させても、デストラップにかかれば一発で死ぬというのも、やはり昔ながら(笑)。でも、そういうシビアな環境のおかげで、“リトライを重ねることで自分の腕がどんどんうまくなっていくことを実感できるタイトル”でもあるんです。これこそが、昔の日本のゲームの持っていた最大の魅力ですよね。

 難しいからこそ、コアなファンの「制覇してやる!」という気持ちも刺激しますし、一切最大HPを増やさないような縛りプレイも流行っているみたいです。欧米のファンにとっても、これぐらいの難易度が理想だったのかもしれません。

『洞窟物語3D』 『洞窟物語3D』

→次のページでは、リメイクで変化した部分について伺いました。(2ページ目へ)

(C)2012 Nippon Ichi Software, Inc.
(C)2012 NIS America, Inc.
(C)2012 Nicalis, Inc./Daisuke Amaya.

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データ

▼『洞窟物語3D』
■メーカー:日本一ソフトウェア
■対応機種:3DS
■ジャンル:ACT
■発売日:2012年7月26日
■価格:5,040円(税込)

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