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2012年6月14日(木)

目指したのはお馬鹿かわいいジュリエット! Xbox 360版『ロリポップチェーンソー』のジュリエットを演じる喜多村英梨さんにインタビュー

文:電撃オンライン

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『ロリポップチェーンソー プレミアム エディション』は、CERO Z(18歳以上のみ対象)のソフトです。
※18歳未満の方は購入できません。
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『ロリポップチェーンソー』
▲喜多村英梨さん

 角川ゲームスから、本日6月14日に発売されたPS3/Xbox 360用ソフト『ロリポップチェーンソー』。ダブルキャストで演じられる主人公・ジュリエットのキャラクターボイスを担当する1人、喜多村英梨さんのインタビューが行われた。

 『ロリポップチェーンソー』は、ゾンビハンターの家系にしてチアリーディングを愛する女子高生・ジュリエットが、チェーンソーを片手にゾンビに立ち向かっていくアクションゲーム。開発はグラスホッパー・マニファクチュアが担当している。バイオレンス表現を抑えたCERO D(17歳以上対象)の通常版と、通常版に海外版と同じ表現のバージョンを追加したCERO Z(18歳以上のみ対象)のプレミアム エディションが発売される。

 インタビューでは、『ロリポップチェーンソー』のアフレコの感想や、ゲームの見所について伺った。また、PS3版のジュリエットを演じる、日笠陽子さんにもインタビューを行っているので、あわせてチェックしてほしい。

――ジュリエットの第一印象はどうでしたか?

 私は洋ゲーもやるのですが、「あ、“ザ・洋ゲー”のアイドルヒロインだな」と。サン・ロメロのチアリーダー部の衣装を着た状態の資料を先にいただいた時に、アメリカンスクールのティーンエイジャーそのものだと思い、見た目もすごくキャッチーだと感じました。

――日本の会社が作ったんですが、海外のテイストは入っていると。

 ガッツリ入り込んでるなと思いました。

──第一印象と実際に演じてからの印象は変わりましたか?

 最初に台本をいただいた時の印象は、設定的にはゾンビハンターだったり、ニックという彼氏がいるというちょっとおマセなところがあったりしつつも、どこにでもいる女子高生という感じでした。私自身は、実は洋画の吹き替えはやったことがないのですが、アメリカンジョーク交じりの台詞が多くて、洋画の吹き替えのような台詞回しだと思いました。

──日本語で草稿した脚本を英語に直して、それをゾンビ映画で有名なジェームズ・ガン監督がリライトした上でもう一度日本語にしたので、英語っぽい言い回しになっています。

 そうですね、倒置法がおもしろいというか(笑)。

──女子高生らしい口調が特徴のジュリエットですが、演じる上で気をつけた点がありますか?

 今回、お話をいただいた時に、ヒロインがダブルキャストだと聞いたのですが、その時はまだ相手が日笠だって知らなくて。どなたかはわからないけれども、せっかくだったら2人のジュリエットを楽しんでいただくべく、喜多村バージョンでは、自分らしさというか、自分の持っているハチャメチャさを出そうと思いました。

 ハチャメチャの質も、役者さんによって全然違うと思うんですけど、私の場合は『ロリポップチェーンソー』全体の世界観である“全力でバカをする”みたいな、清々しい体育会系なバカを小悪魔かわいくやりたいなっていうのだけはすごく思ってていました。その上で、自分だったらこういうニュアンスでこの台詞を聴きたいなっていう、プレイヤーの視点に立って台本の台詞を読解する作業をしました。

──その中で「ここに注目してほしい」というポイントがあれば教えてください。

 第1ステージから、ニックの置かれた状況や、自分の生業を明かすシーンが、基本的にドタマげているんですけど、そこで言いよどんでいるジュリエットの「あ~、ん~」っていうアドリブ的なニュアンスは、役者さんによって台詞運びとかテンポとかが違うと漠然と思ったので、「ヘタレさをニュアンスで出せたらな」と思いながら演じていました。

 自分なりのお馬鹿かわいいジュリエットを演じたので、この喜多村バージョンのかわいさや魅力に、グッと引きこまれていただければいいなと思ってます。

──ゲームを通して、印象的なシーンやセリフはありますか?

 元々の英語の台詞を日本語にするところでの、出来上がってるムービーの画面に日本語の台詞を上手にあてはめるっていうのが、尺やニュアンスの面で、けっこう難しい作業でした。

 中でも「ブッた・斬って・やるわ!」ってドアップでジュリエットが決め台詞っぽく言うシーンがありまして。画面がバン!バン!バン!って3連チャンで来るところは、ゲーマーの人の「これからやったるでぇ」みたいな気持ちを掻き立ててあげたいなと思ったんですが、「タンタ・タンタ・タンッ!」というリズムになかなか日本語がハマらなくて、とても苦戦した思い出深いシーンです。そこのシーンには注目して欲しいです。あと、日笠がどういう風な言い回しで演じたのかも個人的には大注目ですね。

──演じていた内容をお聞かせいただきましたが、ゲームに対する印象はどうですか?

 私も爽快アクションと言うか「ガチャ押しでもやれちゃうよ!」っていうようなゲームが好きでよくやりますし、洋ゲーもけっこう好きなんですよ。ワサワサと出てくる敵を一撃で一掃するみたいなところが『ロリポップチェーンソー』にもあるなと思っています。

 さっきもちょっとプレイしたんですけど、アクションでもレインボーなビジュアルエフェクトと、ジュリエットの身体能力を生かしたかわいらしいビジュアルになっていました。そんなに構えてやらなくても楽しめるような。

 なので、女子でも「あんまりアクション物は得意じゃないよ」っていう人でも、映像美とかキャラクター性とか、本編とは関係ない何食わぬニックとジュリエットの会話とかが、すごくリラックスしてできると思います。いいユルさとカッコいい演出が、すごくバランスがよくて、楽しかったです。

――本作の見所の1つは喜多村さんと日笠さんにダブルキャストで演じていただいたという所ですが、日笠さんの演じたジュリエットへの印象はいかがですか?

 『ロリポップチェーンソー』の記者発表のイベントが行われた時に、スクリーン上のプロモーション映像の中で、日笠演じるジュリエットと喜多村演じるジュリエットがパッパッっと出ました。異なる場所からの抜粋だったので、同じセリフを聞き合えたっていうことではなかったんですけど、本当に新鮮でしたね。

 自分が台本から読み取っていたジュリエットや、『ロリポップチェーンソー』の世界観とは受け取り方がきっと違うんだろうなと感じました。

 私のジュリエットは“お馬鹿かわいい”イメージにしたんですけど、日笠氏の方は、声の質感もありますが、もうちょっとしっかりしたジュリエットの印象が強くて、どちらかというとお姉さんヒーロー的でした。ニックがヘタレ成分の強いキャラなので、そこのコントラストがはっきりしたニック&ジュリエットで、全然アリというか、これも正しいジュリエットだなと思いましたし、やっぱり惹かれました。さっきゲームをプレイした時に、冒頭のシーンを聴き比べたんですけど、ジュリエットの雰囲気がやっぱり違うので、そこはすごくいい刺激になりました。他のシーンも聴いてみたいなとその時も思いました。

 つい最近、金髪美人に日笠が声をあてている『スクリーム4:ネクスト・ジェネレーション』の吹き替え版を観たばっかりだったんで、「日笠の金髪は安定のクオリティだな」とも思いました(笑)。

――ゲームの中で好きなキャラクターはいましたか?

 私は、ロック・パンキッシュみたいなビビッドな世界観とかキャラクターとかのデザインが大好きなので、どれもけっこうツボを刺激するキャラなんです。その中でも、ROLLYさんが演られたジョーズィーが、ステージの雰囲気もおもしろいのでやってて楽しかったです。

――音楽も楽しい感じですね。

 中の人ありきというのも1つのおもしろさかなと思っています。今回、ゲームのキャストを知らないまま収録したので、実際フタを開けてみると「私のお父さん(中田)譲治さんだ!」とか、大先輩方もいらっしゃったり、ROLLYさんとかアーティストの方も演じられていたりとおもしろいですね。今回、アーティストの方の、お芝居とか声の雰囲気とかにすごく惹かれました。

――そうですね、ご自身の声でハモっていただいているので。

 なんかスゴイなと思って。そういう収録をしたことないですし、あんまり見ないので、そこも1つの目玉なんじゃないかなと思いました。

――発売後に遊ぶとしたら、どちらのバージョンでプレイされますか?

 『プレミアム エディション』であれば、2つのデータを同時進行してみたいですね。アフレコの熱が冷めない内に、いろいろなことを思い出しながら遊んでみようかなと思います。難しいところもあるので、実験体の喜多村バージョンジュリエットで練習して、日笠バージョンのジュリエットで華麗にクリアしてやろうかなって(笑)。せっかくのダブルキャストなので、そういう楽しみ方もアリと思いました。

――ゲーム中には色々な武器やアクションを使ったゾンビの倒し方がありますが、お気に入りの物はありますか?

 ゾンビがワンサカ出てきてテンパると、ニックルーレットでスペシャルアタックを使いたくなります。「ワー! 早く早く!!」と焦ってるんで、目押しできてなくて、バーン!って出たニックシェイクです。

 ずーっとニックの首を振って、チャリンチャリンチャリンチャリンとお金を……。「ンだよこれ~!」って言いながらも、超お祭り野郎なビジュアルで走り回っていると楽しくなります。

――でもニックシェイクはロリポップ(回復アイテム)が大量に出てきて死なないっていう特徴がありますよ。

 なら、生存確率は上がるかも(笑)。

――ホラーものの映画やドラマはご覧になりますか?

 スプラッタ気味の作品を見て「イタタタタ」と思うんですけど、怖がりなクセに見たがりだったりするので、あんまり偏見とかはなくて、1つのエンタテインメントとして受け入れています。

――日笠さんは全然見ませんとおっしゃっていました。

 『スクリーム4:ネクスト・ジェネレーション』の時、私は日笠の真似をしながらケラケラ笑ってたんですけど、「お前、大変だったんだからな」って相当言われましたね。

――もし喜多村さんがゾンビハンターだったら、どんな風にゾンビと戦いますか?

 私は、ボスに付きますね。長いものに巻かれようと思って、早い所ゾンビになって、手下になります(笑)。でも、ニックとチェーンソーを持ってるんだったら、行けるところまで行きますけど。手下になったら「しめしめ」とボスのところに行き、寝首をかいてやる作戦ですよ。いかがでしょうか?(笑)

――ジュリエットら、スターリング3姉妹の中で誰に一番シンパシーを感じますか?

 ロザリンドが超好きですね! ジュリエットにはない天真爛漫さというか、破天荒さがありますよね。例えば私がアメリカンスクールに行ったとしたら、一番親友になれそう。伊瀬茉莉也ちゃんがきゃるんきゃるんした声を当ててくれていて、スゴい楽しそうです。

 自分にシンパシーを感じるようなちょっとお馬鹿なところもあって。ジュリエットの収録の時にはすでに声が入っていて、一人っ子なんで、妹にいても楽しそうだなと思いました。

――もし喜多村さんが“○○一族の末裔”という設定だったら、どのような設定が欲しいですか?

 ちっちゃい時から今でもずっと夢なんですけど、非日常的な世界観が好きなので、漫画でもアニメでもゲームでも、やっぱり魔法を使いたいですね。ジュリエットはチェーンソー使ってますけど、魔法的な物も持ってたりするので、こういう綺麗でかわいい感じでありながら強いのがいいですね。

 なんかそういう黒魔道士に憧れて憧れて……白魔道士でもいいんですけどね! 白魔道士だとずっと後方にいなきゃいけないんで(笑)。攻撃力の強い黒魔道士に憧れますね。

――ジュリエットは女子高生ですけど、喜田村さんが女子高生の時はジュリエットと比べてどんな感じでした?

 高校時代は、マジメではないんですけど、要領よく生きたいなってのを非常に強く思う学生でした。夏休みの宿題の8月31日分までの日記を、7月中に全部終わらせるぐらいの、ある意味ものぐさでもありました。

――意外と周りを見ていたのですか?

 意外と見てましたね。どこにも属さない孤高の狼ぶりながら、広く付き合う、みたいな。なので、もう全然ジュリエットとは程遠くて「申し訳ないです、中の人です」って感じです。

――日笠さんにメッセージを一言お願いします。

 お前のジュリエット、悪くなかったゼ♪(ニヤッ)

──最後に、発売を楽しみにしているファンに向けて、メッセージとドSバージョンのコメントを頂けますか?

 スカッとしつつも、ニヒルな笑いを誘う、とてもビビッドなゲームだと思います。玄人さんも素人さんも本当に楽しめる作品になりました。ぜひ、お楽しみに! あわよくば、キタエリ版ジュリエットからやってチョ!!

 プレミアム・エディションを買わないと、お前もニックと同じようにしてやるぞ(はぁと)

(C)KADOKAWA GAMES/GRASSHOPPER MANUFACTURE

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