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2012年6月7日(木)

“ゲーム屋さんがえらんだ良作!”5月は『コード・オブ・プリンセス』!

文:電撃オンライン

 全国のゲーム屋さんが毎月1本、実際に遊んでみて「これはおもしろい」というゲームを選ぶ「ゲーム屋さんが選んだ良作!」。5月の良作に選ばれたのは、数々のゲームのイラストを手がけた西村キヌ氏がストーリー原案&キャラクターデザインを担当した、3DSソフト『コード・オブ・プリンセス』でした。本作について、今回もライター・田下広夢氏が語ります。

ゲーム屋さん良作5月 ゲーム屋さん良作5月

●何が飛び出すかわからない
 闇鍋のような作品

 今回良作に選ばれたニンテンドー3DS用のアクションRPG『コード・オブ・プリンセス』は、良作ではあるものの、かなり人を選ぶ作品でもあります。そして、この作品を存分に楽しもうと思ったら、あんまり真剣になってはいけません。あんまり真剣にならずに、悪ノリするストーリーや、やや大味なアクション、そして村の婆さん爺さんまで参戦する多彩なプレイヤーキャラクターなど、何が飛び出すかわからない闇鍋状態を楽しめる方には、最近のゲームにはなかなかない味のあるゲームとしてオススメできます。

●昔懐かしい
 ベルトスクロールアクション

 ゲームはいわゆるベルトスクロールアクションで、前後の移動やジャンプのほかに、奥、手前にも移動しながら現れる敵を倒していくというのが基本となります。シンプルな操作と滑らかに動くドット絵、立体視で表現される手前と奥の表現など、昔懐かしいアクションゲームを現代の技術でもう一度作ってみたというような風合いで、ノスタルジックでありながら、新鮮味も感じます。
 キャラクターの動きは最近のゲームにしては全体にやや緩慢で、とくに最初に使える主人公のソランジュが大剣を持ったお姫様であり、可愛らしい顔に似合わず自分の背丈以上もあろうかという剣をブウンブウンと振り回すので、アクションが重く感じる人もいるかもしれません。しかし、うまく敵の隙を作り、小技から入って、最後に必殺技でズバズバズバッとなぎ倒していくのは爽快なものがあります。なお、レベルアップボーナスでスピードを上げれば緩慢さが少しづつ解消されてきます。
 また特徴的なのは、炎や電撃などの特殊効果が、誰か1人やられると、次々近くのキャラクターに伝染していくというシステムです。これによって、戦場はあっという間に大混乱。場合によっては自分の攻撃に自分が巻き込まれるようなことさえ起こります。
 それゆえに、引火防止や感電防止の追加効果のある装備品を身につけたり、戦況を見極めて、叩くところは叩き、引くところは引いたり。最初は適当にガチャガチャ操作していたのが、的確な立ち回りができてくると、アクションゲームとしてのおもしろさがグッとでてきます。

ゲーム屋さん良作5月 ゲーム屋さん良作5月

●1人でニヤリ
 みんなでワイワイ

 1人用のシナリオモードをプレイすると、短いミッションをこなしつつ、悪の手先によって陥落したお城のお姫様が、伝説の剣を手に仲間を集めながら逃避行。そして最後にはその手で平和を取り戻すという、わりと王道なお話が進んでいきます。
 しかし、スタンダードなのはあらすじだけ。悪役の幹部がずっと語尾にイカをつけてしゃべっていたり、酒場の女主人の名前がイルーダだったり、登場人物の技にペガサス龍角散なんていうのがあったりと、真面目にストーリーが進行しているような場面でも、じつはずっとネタまみれだったりします。ここら辺も好みが別れるところではありますが、上記の元ネタがすぐに頭に浮かんで、クスッとするような人なら、きっとニヤニヤしながら楽しくプレイできるでしょう。
 また、もし周りに一緒に遊べる仲間がいれば、おもしろさはぐっとアップ。インターネットやローカル通信で遊べる4人対戦では、ストーリー上の主要キャラクターだけでなく、敵のザコキャラや村の婆さん爺さんまでプレイヤーキャラクタとして登場してさらにカオスに。
 友人と集まって遊べば、トロールやゾンビに紛れて爺さん婆さんが駆けまわるメチャクチャ具合が場を盛り上げます。1人でニヤリ、みんなでワイワイ遊べる『コード・オブ・プリンセス』、癖はありますが、好きな人はすごく好きになれる作品ではないでしょうか。

実際の販売店での“良作ゲーム”コーナー例

販売店での展開の一例。各お店の写真は4月の良作『ガールズRPG シンデレライフ』の店頭展開のもの。

ゲーム屋さん良作5月 ゲーム屋さん良作5月
▲【埼玉県/ゼスト 草加店】まるでステージかのようなコーナー展開。 ▲【愛知県/お宝創庫半田店】ネオジェンヌの雰囲気を出すために、造花を飾っています。
ゲーム屋さん良作5月 ゲーム屋さん良作5月
▲【埼玉県/ドキドキ冒険島武蔵浦和店】お店からネオジェンヌ達がお出迎えをしているようなイメージで制作したそうです。 ▲【神奈川県/TVパニック鶴見駅前店】シンデレライフらしい華やかさが出てます。

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