2012年6月27日(水)
シリーズのキモでもある調合は、これまでの作品から様変わりしています。以前にポイントとなっていたのは、調合する素材。これまでは素材の“質”ですべてが決まっていたのですが、今作では調合する“過程”が重要になっています。同じものを使ったとしても、素材を入れる順番ででき上がる物の質が変化するのです。
▲素材を選んで入れるのはこれまで通り。ただしちょっと変化しています。 |
「えー、いちいち考えるのが面倒!」
という人、いませんか? はい、黒船Mk-IIもその1人です。しばらくはいろいろと試していいものができれば楽しいのですが、前に何度も作ったものや、中和剤のようによく使うものは、考えずにポイポイ放り込んでグツグツ煮て、ポワンとできてほしいんです!
そんな人もご安心を。ガストさんは、ちゃんと用意してくれました。“お任せ調合”システムを。入れる素材を選んだ後は、すべてアーシャちゃんが勝手に調合までやってくれます。ガストさん、グッジョッブ!
▲素材を選ぶだけのお手軽調合。質にこだわらない人にはもってこい!? |
作った素材はいつものように、街の人に渡したり、探索の際に体力を回復したり、攻撃に使ったりできます。特にでかける時は、少し多く持っていくくらいでいいかも。
▲吹き出しのついている人からは、依頼を受けることができます。依頼をこなせば、お金が結構入るのがうれしい。 |
▲攻撃アイテムや回復アイテムは探索に必須。バケットは固くて口の中がモサモサしそうですね。ああ、フランスパンが食べたくなった……。 |
いきなり『アトリエ』シリーズらしくない単語から始まりましたが、最近のシリーズでバトルでポイントとなっていたのは、アシストシステムだと勝手に思っています。本作でもアシストシステムは健在ですが、もっと大事なものができました。それが位置です!
▲パーティがバラバラになっているのがわかるかと。 |
これまでも、攻撃する際の範囲攻撃で、敵の位置が関係してくることがありました。本作では、それがパーティメンバーにも用意されているのです。例えばアシストは近くにいないと使えません。具体的にマップには中央、右、左のようなエリアがあるのですが、その同じ場所にいないと使えません。
▲コマンドの移動を選ぶと、場所を変えることができます。 |
「なら、全員同じ場所にいればいい!」
そう思った人、いませんか? 違う場所にメンバーを配置することで、敵にバックアタックができるのです。バックアタックになると、攻撃が必ずクリティカルになり、大ダメージを与えられます。また、他のエリアにいるメンバーを攻撃しようとして敵が振り返ったら、今度は別のメンバーがバックアタックできるのです。なに、この永久機関!
▲攻撃がクリティカルになる“バックアタック”。攻撃力が高いキャラであれば、効果抜群! |
まぁ、敵が攻撃をしてきた時に“かばう”をできなくなるというリスクがあるのですが、攻撃こそ最大の防御という人は、ぜひ使いこなしてみてください。ちなみにアシストでは、その場で味方の攻撃に参加する“追撃”と、味方の攻撃に続いて後ろに回りこんでから追撃する“バックアタック”があります。バックアタックをすると位置が変化するので、使う時は注意してください。
▲味方への攻撃を代わりに受ける“かばう”も健在。さらに、範囲攻撃を1人で受ける“散開”もあります。味方がやられそうな時は迷わず使いましょう。 |
▲探索中に、□ボタンで杖を振ったモーションが敵に当たると、先制攻撃となります。さらに、味方3人が同じエリアにいるため、アシストし放題! ぜひとも狙いたいところです。 |
世界観は変わりましたが、シリーズを作ってきた開発の経験値がなくなるわけではありません。ヘルプはしっかりしていて、何か新しい要素が登場するたびに、説明してくれます。
また、調合で足りないアイテムを、その場で調合できたり、アイテムが細かくカテゴリー分けされていたりと、遊びやすかったところは継承しています。採取する時も、連続してトトトトとアイテムを集めるので気持ちいいです。
▲キャラクターによっては、採取する際に多く素材を入手することも。行く場所に応じてキャラを変えるのもアリかと。 |
▲地味に便利なショートカット。行きたい場所を選べば、ひとっ飛び! |
あとは、世界観がリセットされたことで、キャラクターを知らないからちょっと……と敬遠していた人も、入りやすくなっていると思います。
そしてもう1つ、毎回言っているような気もしますが、ますます3Dモデルがイラストに近くなっているような印象を受けます。今回のキャラクターデザインを担当した左さんは、個人的にとても好きなイラストレーターさんで、楽しみでもありドキドキもしていました。が、今作の3Dモデルでは、左さんの繊細で淡い雰囲気のイラストタッチが見事に表現されていると思います。
『アトリエ』らしい遊び応えや楽しさもありつつ、新たな方向性をうまく取り込んだ『アーシャのアトリエ』。きっとソフトが発売されたら、プライベートのアカウントでまた遊ぶと思います。ニオを何度でも捜しにいき、また出会い、そしてみんなとの生活を楽しむために!(オープニングを何度も見返してしまう黒船Mk-II)
(C)GUST CO.,LTD. 2012
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