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2012年6月26日(火)

プラットフォームを代表する3DダンジョンRPGを作っていく――角川ゲームス×エクスペリエンス“DRPG PROGRESS”発表会レポ

文:megane

 角川ゲームスは、東京・渋谷にて発表会“EXP COLLABORATION KICK OFF MEETING 2012”を開催し、エクスペリエンスとの共同による3DダンジョンRPG施策“DRPG PROGRESS”を発表した。

 DRPG PROGRESSにて、PSP用ソフト『円卓の生徒 The Eternal Legend』などが発表されたのは既報の通り。ここでは同日に開催された発表会の模様をお伝えする。

■伝統的な3DダンジョンRPGには熱心なファンがまだまだいる

 まず最初に、角川ゲームス代表取締役社長の安田善巳氏が登場し、“DRPG PROGRESS”のコンセプトなどについて語った。安田氏は、エクスペリエンスが得意とする伝統的なタイル式マップのターン制&パーティプレイの3DダンジョンRPGについて、「熱心なコアゲーマーがたくさんいて、まだまだ密度の高い市場が形成されているジャンル」と評した。その上で、この3DダンジョンRPGの基本システムを継承しつつ、エンターテイメントの要素を前衛的に取り組んでいき、新たな魅力や楽しさを引き出していくとした。

▲角川ゲームス代表取締役社長の安田善巳氏。

 続いて、エクスペリエンス代表取締役社長の千頭 元氏が登場し、角川ゲームスとの協業に向けた意気込みなどを語った。千頭氏は、今回の施策について「異なる強みを持つ2社が協業をすることで、さらに一段上を目指すことができる」とし、その施策における目標の1つとして、「他社のソフトで恐縮ですが」と断りを入れた上で、「『世界樹の迷宮』のような、プラットフォームを代表する3DダンジョンRPG作品を作っていきたい」と述べた。

▲エクスペリエンス代表取締役社長の千頭 元氏。

■ヒロインに3名の豪華声優を起用したPSP『円卓の生徒 The Eternal Legend』

 その目標を目指す第1弾のタイトルが、PSP用ソフトとして10月に発売する『円卓の生徒 The Eternal Legend』。本作は、2010年4月にPC版が、2011年2月にXbox 360版が『円卓の生徒』として発売されたタイトルの移植作で、3DダンジョンRPG初心者に向けた導入作という位置付けになっている。

▲『円卓の生徒 The Eternal Legend』のイメージビジュアル。

 千頭氏は「弊社の3DダンジョンRPGを携帯機でプレイしたいという要望に応えるため」として、まずは幅広い層に向けた作品である『円卓の生徒』をPSPに移植したという。その一般性をさらに広げるために、PSP版ではヒロインに沢城みゆきさん(エルサ役)、喜多村英梨さん(ルーミ役)、広橋涼さん(マァリン役)といった3名の声優を起用や、オープニング曲の追加などを行なっている。

▲沢城みゆきさんが演じるエルフの巫女・エルサ。▲喜多村英梨さんが演じる亡国の王女・ルーミ。▲広橋涼さんが演じる不思議な少女・マァリン。

 また、特典としてユーザーから人気が高かった本作のBGMを、8bit風にアレンジして収録した“オリジナルサウンドトラックCD(仮)”が付属することが明らかになり、会場では、『円卓の生徒』の通常戦闘がアレンジされた曲が流された。その他、ディレクターの安宅元也氏によると、声優による“何か”も収録されるとのことだ。

■演者として、アーティストとして『円卓の生徒』にかかわっていきたい

▲ルーミを演じる声優の喜多村英梨さん。

 その後、サプライズゲストとしてヒロインの1人、ルーミを演じる喜多村英梨さんが登場! 同時に本作のオープニング曲も喜多村さんが歌っていることが発表された。喜多村さんは自身が演じたルーミについて、「外見はお姫様らしいんですが、りりしい騎士といったキャラクターでした。セリフなども格好いいというか強いものが多くて、収録では声を張る場面が多くありました。シーンによってはその強さがミスマッチでちょっとおもしろく見えることもあって、非常に楽しく演じさせていただきました」と語った。

 また、オープニング曲について、デモの段階から制作にかなりかかわっていると語る喜多村さん。メインキャラクターの1人であるルーミを演じていることもあり、「『円卓の生徒』のキャラクターや世界観を歌に込めることができています」と述べた。

■思い入れのあるXbox 360でも完全新作をリリース

 千頭氏は、同時に発表したXbox 360用ソフト『剣(つるぎ)の街の異邦人』について、「Xbox 360に非常に強い思い入れがありますし、弊社をここまで育てていただいたという、ユーザーのみなさまへの感謝の気持ちを込めたタイトル」と語った。なお、これまでに発売した『円卓の生徒』、『迷宮クロスブラッド リローデッド』の2作は、PCからの移植作となるが、今作はXbox 360からの完全新作になるという。

 イメージイラストには、『円卓の生徒』でモンスターデザインを担当した塚本陽子さんを起用。塚本さんが持つ大人な雰囲気と、これまでの2作品で培った経験をもとに、新しいタイトルとしてリリースするという。

■PS Vita向けにも新作タイトルを予定!

 その他、千頭氏よりPS Vita向けのタイトルも開発中であることが明らかになった。詳細については不明だが、本作は3DダンジョンRPGとしては新たな試みを用意しており、3DダンジョンRPGファンだけでなく、幅広いRPGファンにも遊んでもらえるよう取り組んでいくという。また、ユーザーと一緒にゲームを作っていく、ユーザー参加型の企画案も用意する予定とのこと。

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