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2012年6月28日(木)

『DEAD OR ALIVE 5』と『バーチャファイター』のコラボは開発陣の熱意が決め手! サラの肉感にもこだわりアリ(インタビューその1)

文:電撃オンライン

 ナンバリングタイトルとして約7年ぶりとなるPS3/Xbox 360用の3D対戦格闘ゲーム最新作『DEAD OR ALIVE 5(以下、DOA5)』。名門シリーズの復活もさることながら、セガの『バーチャファイター(以下、VF)』とのコラボレーションも大きく話題となった。ここでは、両社のキーマンへのインタビューをお届けする。

 インタビューには、コーエーテクモ側から『DOA5』のプロデューサーを務める早矢仕洋介さんと、ディレクターを務める新堀洋平さんが登場。セガ側からは『VF』シリーズの統括を行なっている片桐大智さんと、新宿ジャッキーとして『VF2』時代に名を馳せた羽田隆之さんが登場した。

▲両社ともすでに多くのやり取りをしているだけあって、インタビューは終始フランクな様子で進められた。

■『DOA』の復活といえるタイトルなので『VF』のキャラにお祝いをしてもらおうと

――なぜ、今回『DOA5』と『VF』がコラボすることになったのでしょうか? その経緯についてお聞かせください。

▲コーエーテクモゲームス 執行役員 ソフトウェア事業部 Team NINJAプロデューサー 早矢仕洋介さん。

早矢仕:それについては、私からお話しいたします。かなり前のことですが、私たちTeam NINJAが現在の体制になったとき、今後、格闘ゲームをどう作っていこうか考えたんです。それでまず、3DSで『DEAD OR ALIVE Dimensions』を作り、このタイトルで格闘ゲームの作り方を改めて学んだ後に、『DOA5』というナンバリングタイトルを作ろうという方針になりました。これはかなり前に決めたことですね。

 こうして『DOA5』のプロトタイプみたいなものを作った段階で、セガさんのほうに我々から「久しぶりに『DOA』のナンバリングを作ろうと思います」という話を持っていきました。そこでテスト映像を見ていただいて、「格闘ゲームとして、こういう未来形の作品を作っていきたいと思っています」というような話をさせていただきまして……。

 我々としては、『DOA』の成り立ちを振り返った時、やはり『VF』があったからこそ『DOA』が存在できたと思っています。ですので、久しぶりに『DOA』のナンバリングタイトルが登場するということで、「できれば『VF』のキャラでそれを祝ってもらえないだろうか」といった提案をさせていただいたんです。

羽田:まずはムービーの段階で見せてもらったんでしたよね。

新堀:ええ、まだ実際に動かせるものではなくて、破壊されていくビルの上で2体のキャラクターが戦うというものでした。これを実験的に作った段階で、セガさんに見てもらったんです。

――このムービーを受けて、セガ側ではどういった反応をとられたのでしょうか?

▲セガ 開発生産統括本部 第二研究開発本部 スペシャリスト 片桐大智さん。

片桐:正直、最初はびっくりしました。「えっ、本当にやるんですか?」みたいな感じですね。

羽田:本当に、その場で第1報を聞いた感じでした。それまでの前振りがあって、ムービーを見たわけではなかったので……。

片桐:「あ、なるほど。いろいろ、いっぱい壊れてすごいな」って驚いていたら、実はこういう企画が……みたいな感じで切り出されました(笑)。

――そこから両社が手を組んで動き出したと。

片桐:コーエーテクモゲームスさんのほうは、コラボ企画がスタートする前から、実施することを前提でうちに来られていましたけど(笑)。

羽田:登場させるキャラも、最初からイメージされてましたよね。

早矢仕:最初からキャラクターを指名させていただいて、「このキャラを『DOA5』で使わせてください」みたいな感じでした(笑)。

羽田:確かにピッタリなキャラ選択をしていただきましたね。“主人公+女性キャラ”というのはハマりやすいだろうなぁと思いました。

――それでアキラとサラが登場する運びとなったのですね!

早矢仕:キャラクターの人選は、開発スタッフの中でもいろいろとすったもんだがあったんですよ。私と新堀との間でも意見が異なりましたし。

新堀:もともとは、早矢仕から「『VF』のキャラクターが『DOA』に入るとしたら誰がいいかな」と、いきなり聞かれたのが発端です。

――その話に至るまでは突然だったんですね。

新堀:ええ、本当に突然でした。個人的には、自分が『VF5』で使っているエル・ブレイズを推したかったのですが、「まぁ、アキラは鉄板でしょうね」という話からスタートしました。

早矢仕:私のほうで最初から決めていたことがあるんです。今回の『DOA』は、ナンバリングタイトルとしては5作目になるわけですが、コラボさせていただく『VF』とも同じ5並びになるわけです。それなら初期からいた8人のキャラクターの中から選びたいと考えていました。そしてそれは、プロデューサーとして譲れない一線だと新堀に話をしましたね(笑)。アキラはもちろん、サラに関しても見ただけで『VF』だってわかりますよね。

新堀:『VF3』から登場した葵なら『DOA』のホールドと相性がいいと思いましたし、レイ・フェイだと構えがゲーム性に合うのではないか、アイリーンはかわいいからいいよねとか、そういった話もありました。

早矢仕:とはいえ、やはり歴史を背負っているキャラクターがいいなと思ったんです。そういうキャラクターを差し置いて、他のキャラクターが出るのもどうかな……と。

――そういう経緯があったのですね。

『VF』らしさがなくなる調整はしないようにしている→(2ページ目へ)

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Akira, Sarah characters (C)SEGA.
Virtua Fighter is either a registered trademark or trademark of SEGA Corporation.

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