姫のために走り回るドクロに感情移入!? パズルとアクションが融合した『ドクロ』のプレイレポート

文：kbj

　ガンホー・オンライン・エンターテイメントから、7月5日に発売されるPS Vita用ソフト『Dokuro（ドクロ）』のプレイレポートを、電撃オンラインのkbjがお届けします。

　どうもkbjです。グラフィックが進化しても、どんなにすごいシステムが用意されていたとしても、ゲームはおもしろさがなければダメだと思うのです。どんなに長編で予算がかかっていても、映画はシナリオがダメならば見終えた時に大きな満足感はないのと同じです。

　PS Vitaが発表され、いくつかのゲーム画面を見た時に、「携帯ゲームのグラフィックはココまで来たのか!?」と驚きました。そしてさまざまなソフトが発表されていく中で、本作『ドクロ』の情報が公開されて最初にイラストを見た時には、それまでとは違う意味で驚きました。派手さはないものの、温かくて味のある絵だなあと。チョークで描いたような特徴的なグラフィックに、目をひかれたのだと思います。

　その一方で、ゲーム内容はよくわかりませんでした。そんな時に、『ドクロ』をプレイする機会をいただけたので、レポートしたいと思います。なお、本作の体験版がPlayStation Storeで配信されているので、興味を持った人はぜひプレイしてみてください。

■シカトされても骨身を惜しまず尽くします

　本作の物語においてキモとなるのは、お姫様。魔王によって捕らえられてしまったこのお姫様を、プレイヤーの操作するドクロが逃がしてしまうところから物語は始まります。

　基本的にお姫様は猪突猛進です。穴に飛び込むようなマネこそしないものの、敵がいるのもあまり気にせずに突っ込んでいったり、炎が出ている場所に突っ込んでいったりします。そして死にます。

　猪突猛進でありながら、わずかの段差も越えられないというデリケートな一面も。「それくらいの段差は、ピョンと飛び越えてよ」と思いながら、お姫様をどうにかして、ゴール地点まで導くというパズルタイプのアクションになっています。勝手に進んでいったり、ちょっとの差で止まったり、とにかくわがままな女の子なんです。だって、お姫様だから！

　ゲームを進めていくうえで特徴的なシステムは、2つあります。

　まず1つ目は、チョークアクション。物語を進めていくと、入手したチョークを使って、ステージをいじることができるのです。白のチョークであれば、線を引くと切れているものをつなげられますし、赤のチョークであれば導火線を使って、火を導けます。そして青のチョークは水面を生み出せます。PS Vitaのタッチスクリーンを指で軽くなぞると、持っているチョークで画面に書き込むことができるのです。

▲左から、白チョーク、赤チョーク、青チョーク。

　PS Vitaのモニターの反応がいいことに加えて、大雑把なラインでもソフトのほうで補正してくれるので、「まっすぐ線を引くのが苦手」という人も安心してください。

　そしてもう1つは変身です。ドクロは薬を飲むことによって、限られた時間ですがイケメンに変身できるようになります。ドクロとイケメンではできることが異なるので、その違いをうまく使いながら進んでいくのが本作の醍醐味です。

▲変身は、タッチスクリーンと背面タッチパッドをさわる方法と、Rボタンを使う方法があります。変身方法は、ポーズメニューで切り替えられます。

　具体的には、ドクロだと攻撃で敵を押し戻すことができるのですが、敵を倒すことはできません。対してイケメンは、押し戻す力は弱いのですが、ダメージを与えられて倒すことができます。スイッチを押させるために敵を弾き飛ばしたいならドクロの、お姫様の進行を妨げる敵を排除したいならイケメンの出番です。

　あと、イケメンの剣による攻撃は、ロープを切れるという特徴があることも、お忘れなく。

　他には、ドクロは2段ジャンプが可能なのに対して、イケメンは普通のジャンプしかできないという違いもあります。上のほうにあるアイテムを取ったり、高いところを登ったりする時はドクロを使いましょう。

　そして最大のポイントは、イケメンの時は姫に干渉できるということです。姫はドクロを認識していないようで、目の前でジャンプしようが、攻撃しようが、シカト。そのままズンズンと進んでいってしまいます。一方イケメンはというと、変身して姿を見せるや「キャッ♪」と喜ばれるだけでなく、近づいてお姫様抱っこできるんです。

　このお姫様抱っこはかなり重要なポイント。姫が段差を降りられなくて困っているなら、さっと変身して抱きかかえて段差を降りればいいのです。ただし、さすがに人を抱きかかえて飛ぶことはできないようで、抱っこした状態だとジャンプ力がほぼ皆無になります。これはこれで注意が必要ということですね。

▲勝手に進んでしまっては困る場面や、早く進みたい場面などで活用するお姫様抱っこ。しかし、イケメンでいられる時間は右上の薬がなくなるまで！

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関連サイト

• 『ドクロ』公式サイト