2012年6月28日(木)
――オリジナルWebタイマーは、なぜ用意することになったのでしょうか?
和田:カプコンさんと話をしている時に、ターゲットのユーザー像がやはり似ているということで、コラボを形にしたいという思いから、お互いのイメージの中から、何かできないかを相談しました。
ユーザーさんにまったく意味がないものではなく、「なるほど!」と思いつつ、ゲームユーザーが喜ぶものを考えた時、「ここでしか見られない動画が見られるのはどうだろうか?」と思いました。ただ、動画が見られるだけではそこまで意味がない。そこに意味付けをしようといろいろ思考していく中で、Webタイマーに行きつきました。
――タイマーですか?
和田:普通の人はタイマーなんて持ち歩かないじゃないですか? お湯を入れて待っている間、何をしているのか考えた時に、その時間を楽しく待ってもらおうという結論が出ました。タイマーはインスタントラーメンならではの要素。現役のシリーズファンでもいいですし、休眠ユーザーの人がイラストを見て懐かしんで買って、QRコードを読み込んだら「今、こんなになっているのか!?」っていう驚きもある。そういうもので、タイマーだったらプレミア感もあるし、楽しさもある。そこでこのWebタイマーを選ばせていただきました。
――最後に出てくるのが、KOではなく、OKなのもいいですよね。
中村:これは秀逸だと思いましたね!
和田:……僕がこれを作ってほしいと言ったのではないので残念ですが(笑)、僕もこのデザインが出てきた時に「うまいことやってきた」と思いました。1回目に出てきたアイデアに3個くらい候補があったのですが、これが一番いいと思いました。
中村:パッと見、ゲーム中に出てくる“KO”のようなテイストなのもいいですよね?
和田:普通に「出来上がり!」とかでもよかったんですが、あまりオチとしてはおもしろくない。これはうちとしてはおもしろくてよかったんですが、「カプコンさんは怒らないか?」とちょっと心配になりました。そしたら、スムーズにOKいただきました。
中村:全然OKです。ゲームのテイストをうまく生かしてて(笑)。
――リニューアルのタイミングで、コラボ発表しようと考えていたのでしょうか?
和田:一言で言うとキッカケですね。「あの人気ゲームとコラボしています!」という話題性を商品に付与することで、お店に並んだ時に消費者の方が購入するきっかけになるためのフックになると考えて、このタイミングにさせていただきました。
――発表後の反響は?
和田:『デカ王』ってTwitterなどで1日に、そんなに何回もつぶやかれるような商品ではないんです。ただ、コラボが決定したというリリースを流した時に、すごい数のつぶやきが出ていったんですよ。でも悲しかったのは、リンク先がカプコンさんのリリースの方が多かったことですね。
(一同笑)
中村:なんと言っていいのやら……。
和田:ただ、社内でも話したのですが、これは成功事例だと思うんですよ。インスタントラーメンは、お店に行って新商品を見つけた時に興味を持ったら買うという傾向が強いですが、今回のリニューアルではしっかりとユーザーの方に対してしっかりと情報発信ができたと思います。
一方で、ゲームユーザーはウェブのニュースに慣れていて、インフォメーションをチェックしている人が多かった。
――確かに、情報の収集や拡散という点では、こなれている印象です。
和田:同時リリースするというのはカプコンさんからのご提案だったのですが、その波及効果は、計り知れないものがありました。今までにはできてなかったことですし、どれだけ大きなリニューアルをしたとしても、日清食品単独では成し遂げられないほど、すごくいい反応をいただきましたね。
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