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2012年7月18日(水)

男性教師とも親密になれ……る? 『新・剣と魔法と学園モノ。刻の学園』発売直前開発スタッフインタビュー

文:ophion

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■開発スタッフのパーティ編成をチェック!

――よろしければ、お2人の使用種族と学科を教えていただけますか?

原神:私のパーティはヒューマンの侍とフェアリーの賢者、そしてフェルパーの格闘家です。物理攻撃と魔法攻撃、それに回復担当をバランスよく入れ、パーティを構成しています。

横山:私もフェルパーですが侍を使っています。“一閃”や“天剣絶刀”といったおなじみのカッコいい技が多いのが魅力ですね。2人目はドワーフで、戦士から始めて防御と物理攻撃を兼任するような学科にしています。そして3人目に魔法や回復を担当するディアボロスを入れてプレイしています。

原神:ただ、プレイしているうちに他の学科が気になってきて、担当を決めているはずなのにローテーションさせてしまうことはありますね。これは『ととモノ。』シリーズの楽しみでもあると思います。

――『ととモノ。』シリーズの楽しみと言えば、今までは強力なユニーク装備を集めるなど、シナリオクリア後も楽しめる要素がありましたが、今回もそういったやり込み要素はあるのでしょうか?

横山:まずは学科ですね。学科にはメイン学科とサブ学科があったのですが、今回はサブ学科を廃止しました。その代わりに、“侍になるには戦士の履修度が80%以上必要”などの条件があったり、学科をマスターすることでステータスにボーナスが入るなど、学科を究めていく楽しみを用意しています。

原神:学科はマスターすればするほど強くなっていくので、そこがやり込み要素になってくると思います。アイテムを集めるやり込みに加えて、自分のキャラを育てるやり込み要素も楽しんでいただけたらと思っています。

横山:もちろん、オールマイティな強いキャラを作ろうと思ったらすべての学科をマスターすることになるのですが、“物理攻撃最強のキャラを最短で作る”にはどうすればいいか? と考えるのも楽しみの1つだと思います。

原神:その辺りがすべてつながってきますね。ラブリングシステムで限定学科を解放して、それをマスターしてボーナスを得る……。結構果てしないですが、それをやり出すと本作のやり込みは深いなと感じていただけると思います。

――プレイした範囲でも武器の強化にレアな素材を使って、通常の強化よりもさらに強力な武器を作リ出せる選択肢がありましたが、この辺りも狙い出すと果てしないやり込みにつながっていくのでしょうか?

原神:そうですね。敵の弱点を狙ったほうがレアな素材も手に入りやすくなるので、目的に応じて戦闘の方法を変えるなどの部分も、楽しんでいただける要素だと思っています。

――開発中のおもしろいエピソードや苦労したエピソードがあれば教えてください。

原神:エピソードと言えば、まずは“堕天使のキャラクターモデルの追加”ですかね。最初に本作を発表をした時に、「(キャラクターモデルとしての)堕天使はあるのか?」というユーザーさんの声がありました。でも、その時点では堕天使なんていなかったんです。

横山:なぜ堕天使を入れなかったのかというと、そのためだけに堕天使用処理を追加したり、グラフィックを用意するのは非常に手間とコストがかかる作業だったからです。なんとかならないものか調整をしたのですが「今回は、諦めよう」と、泣く泣くカットしました。ですので、最初は入れない予定だったのですが、ユーザーさんからの声がとても多かったので、発表翌日辺りから「これは入れなきゃまずい」となり、再検討となりました。

原神:私自身も、偶然Twitterで「堕天使あるよね?」というツイートを見つけたのがきっかけでした。いろいろな理由で堕天使を切ったはずなのに、やっぱり入れるという話に突然変わったので、現場からは「え? 何を言っているの?」という声も上がりましたね(笑)。

横山:ゼロディブさんのすごいところは、ユーザーさんの声を聞いたら即実現に向けて動き始めるところです。キャラメイクで新しく用意した“メガネ”も、元々はアンケートでいただいたご意見で、これまでは用意できなかった部分なんですよ。ですが、今回は3Dモデルでキャラメイクできるようになったこともあり、改めてお願いしたところ実現することができました。

『新・剣と魔法と学園モノ。刻の学園』 『新・剣と魔法と学園モノ。刻の学園』

原神:最初に提案していたより、どんどんメガネの数が増えていきましたね。

横山:他のエピソードとしては、最初に発表した時からキャラメイクの画面を変更していることがあります。最初は今までと同じようにタイプ1、タイプ2といったように文字だけで選択する画面だったんです。でも、それではわかりにくいという話になり、実際にグラフィックを見てキャラメイクする今の形になりました。

原神:そのころに『ととモノ。』シリーズのイラストを描いていただいている、うしさんと病さんのうち、病さんがちょうど会社にいらっしゃったんですよ。そこで、少し本作を触ってもらったところ「これ、グラフィックで選択したいですね」という意見をいただきました。それで「病先生が欲しいとおっしゃるなら!」と用意した経緯があります。

横山:絵の話になりますが、今回は3Dモデルなので“2Dのイラストも見たい”という話がありました。いろいろあって厳しいと最初は言われていたのですが、何日かしたら原神から「できましたよ」という連絡があって。「あっ……できるんだ」と思ったことがあります(笑)。

原神:隠し機能というほどではないのですが、キャラメイク画面でSTARTボタンを押すと、キャラが大きく表示されます。この機能も入っていなかったのですが、デザイナーがせっかくかわいらしく作ってくれたので、アップで見る機会を作ろうと実装しました。

『新・剣と魔法と学園モノ。刻の学園』 『新・剣と魔法と学園モノ。刻の学園』

――どんどん新機能が増えていきますね。今のうちにユーザーさんがいろいろ意見を出しておけば次回作に盛り込まれたりするのでしょうか?

原神:その点に関してはスタッフから話がありまして、「ユーザーさんの意見を見ると原神さんは追加したくなっちゃうから見ないでくれ」と言われたことがあります(笑)。

横山:実現できるかはお約束できませんが、アンケートなどでご意見がいただけるのは、いつもとても感謝しております。本当にありがたいです。例えば過去作ですと、先手をとって強力な全体魔法を撃てば戦闘に勝てるところがあったんですが、この点も、ユーザーさんからご指摘をいただいていた部分でした。ですので今回は、コンボシステムとウィークボーナスを入れたり、魔法の発動までに時間をかけるなどして、戦闘自体をさらに楽しめるものを目指して作っていただきました。『刻の学園』マスターアップ後も、さらによくするにはどうしたらいいのか、もっと快適に遊んでいただける方法はないのかなど、ずっと検討されております。皆さんからのご意見やアンケートをきちんと受け止め、いろいろなことに挑戦しつつゲームをまとめてくださるのがゼロディブさんです。ぜひ、プレイしてアンケートを送っていただければと思います。

――ゼロディブさんの頑張りを持ってしても、今回は残念ながら盛り込めなかった要素はありますか?

原神:まず、もっとキャラメイクのパーツを増やしたかったというのはありますね。ただ限界はあるので、今回はこのラインで線を引かせてもらいました。もし、次があるのであればどんどんそういったところも増やしつつ、ユーザーさんの意見を聞いていろいろ変更していきたいなと考えています。

横山:『ととモノ。』シリーズは学園ものとして展開しているので、もっとユーザーさんの作った生徒たちが、気軽に交流できるようにしたいですね。学園内に自分以外の学生がいたり、さらに他にも学園があるといった雰囲気を作っていきたいです。『刻の学園』では“転校”というシステムで、アドホックモードであればユーザーさん同士で生徒を送りあえます。学園名も自由につけられますので、ある程度は“他の学園との交流”という部分は表現できました。いつかは、同じ学園内に複数のプレイヤーが生徒として在籍し、やり取りができるような世界を、うまく表現できればと考えております。

原神:舞台が学園なので、成績など学園ならではの要素も出していきたいですね。さらに個人的な成績だけではなく、クラスごとの成績や体育祭などでみんなが協力できるような要素を表現していきたいと思います。

――本作から『新・剣と魔法と学園モノ。刻の学園』と名前が変わりましたが、今後はこの『○○の学園』シリーズが続くのでしょうか?

横山:どんどんいい作品にしてシリーズも続けていきたいです。ダンジョンRPGとしての『ととモノ。』は一旦『final』で幕を閉じましたが、また、なんらかの形、もしくは別の形でお目見えすることがあるかもしれません。が、現状は白紙です。まずは、フィールドタイプになった『新・剣と魔法と学園モノ。刻の学園』を遊んでいただき、ご意見をいただければうれしいです。

原神:今までとは違う形の『ととモノ。』ということもあり、遊びやすさを追求しています。今まで『ととモノ。』のキャラがかわいらしかったけど、ダンジョンRPGというジャンルの敷居の高さから手を出していなかったユーザーさんにも、楽しんでいただきたいですね。逆に今までのダンジョンRPGの『ととモノ。』シリーズが好きだったユーザーさんにも、『ととモノ。』の別の形として楽しんでいただきたいです。

――最後に、発売を待ち望んでいるユーザーの皆さんにメッセージをお願いいたします。

原神:今までとは違う形ではありますが、『ととモノ。』の新しい形をぜひユーザーさんに楽しんでいただければと思っています。いろいろ楽しめる要素がありますのでぜひ!

横山:これまでのファンの方も、これから始める方も、楽しめる内容になっております。自分好みに、自由にキャラクターを作って、冒険をする。『ととモノ。』のエッセンスが詰まった『新・剣と魔法と学園モノ。刻の学園』を、よろしくお願いします!!

『新・剣と魔法と学園モノ。刻の学園』

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データ

▼『新・剣と魔法と学園モノ。刻の学園』ダウンロード版
■メーカー:アクワイア
■対応機種:PSP
■ジャンル:RPG
■発売日:2012年7月19日
■価格:4,800円(税込)

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