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2012年8月22日(水)

シリーズ5周年を記念した集大成! 『ルーンファクトリー4』のはしもとよしふみプロデューサーへのインタビューを掲載

文:電撃オンライン

 マーベラスAQLから、7月19日に発売された3DS用ソフト『ルーンファクトリー4』。本作を手掛けたはしもとよしふみプロデューサーへのインタビューを掲載する。

『ルーンファクトリー4』

 『ルーンファクトリー4』は、ファンタジー世界の住人になって作物を育てたり牧場で動物の世話をしたりしながら、冒険や恋愛などを楽しめる『ルーンファクトリー』シリーズの、5周年記念作にして最新作。本作では、王子となった青年レスト、もしくは姫となった女の子フレイを主人公に選択して、町の発展を目指して生活することになる。

 はしもとプロデューサーは、『ルーンファクトリー』シリーズ以外にも、『牧場物語』シリーズや『グランナイツヒストリー』など、さまざまなジャンル、ハードのタイトルを手掛けている。インタビューでは、本作が開発された経緯やポイント、さらにシリーズに関する気になることを聞いているので、ファンはチェックしてほしい。

『ルーンファクトリー4』
▲はしもとよしふみプロデューサー

■道のりも長かった『ルーンファクトリー4』

――初の3DSでのリリースですが、開発はいつごろから動いていたのでしょうか?

 前作『ルーンファクトリー3』の終わり直前から内容を考え始めて……ですから、2009年の終わりあたりから、開発がスタートしました。

――アニメーションがかなり立体視を意識しているように感じたのですが、こちらについてはいかがですか?

『ルーンファクトリー4』

 はい。『ルーンファクトリー -新牧場物語-』をDSで発売した時も「ムービーをこれぐらい流せるのでは」と当時なかった3分以上のOPムービーにチャレンジしたのですが、今回はニンテンドー3DSということで、アニメを邦画などの3Dを手掛けているスタッフとともに、本格的に立体視をつけたムービーにチャレンジしました。楽器の弦や蝶など、色々な物に奥行きがそれぞれ別についていますので、純粋に見て楽しんでもらえるのではないかと思います。

――男女の主人公を最初から選択できるようになりましたが、ファンからの要望も多かったのでしょうか?

 そうですね、多かったです。『1』のころから『牧場物語』のように両方を入れて欲しいという意見が多かったことと、今回は3DSという新しい舞台になったので、「新しい舞台で、ユーザーの皆様全員にファンタジー生活を楽しんでもらいたい」と考え、選択できる形にしました。

――『2』と『3』ではストーリーのテーマを特に感じたのですが、本作『4』で掲げているテーマはありますか?

『ルーンファクトリー4』

 “竜と自分”でしょうか。ゲーム開始時点からセルザウィードという竜が登場します。その竜と向き合っていくことにより、自分が何をすべきか知っていくことになります。

――『3』では主人公がモンスターになることができました。今回、モンスターが結婚候補に変わりますが、こちらを導入した経緯を教えてください。

 『ルーンファクトリー3』では、はじめから色々楽しめるようにしようということで、主人公に変身という要素を入れました。これは、『ルーンファクトリー2』が2部制であり、はじめから2部の分も一緒に楽しむことは難しい為、『3』では形は違えど、はじめから倍楽しめるようにと考えた結果です。

 一方、『ルーンファクトリー4』では、ダンジョン攻略に、もっと敵をやっつける以外の目的を持たせたいと考え、倒したら結婚候補になれば、冒険をもっと頑張れるのではないかということで設定しました。

――3DSでよかったところ、苦労したところがあれば、教えてください。

『ルーンファクトリー4』

 新しいハードのチャレンジはいつも楽しいので、作るという意味ではよかったとしか思いません。ただ、大変な事は多かったです。

 『牧場物語 はじまりの大地』は3Dのポリゴンにすることで、立体視を表現したのですが、『ルーンファクトリー』ではまた違った俯瞰(ふかん)視点を生かしたまま、立体視の映える方法を模索しましたので、制作に時間もかかりました。それぞれが違った立体視でゲームを作れたと考えています。

■『ルーンファクトリー』シリーズに関連する気になる要素を質問

――町の住人に片方の親しかいないというケースが多く感じますが、なにか理由はあるのでしょうか?

 これは片親ではなく、“片方しか登場させていないことが多い”という形が多いです。もちろん色々な都合もあるものの、1番大きな理由は、片方がいない事で、その家庭のすべてを知らないので、ちょっとミステリアスな部分もあり、プレイヤーによって違う想像を沸かせることができるかなと思っている部分もあります。

――ルーンと精霊(ルーニー)と『オーシャンズ』のスピリットについて、お聞きします。ルーニーとスピリットは、別の存在なのでしょうか?

 似て異なるものという感じです。地域、地方でも違った言い伝えや伝承ってありますよね。もとは同じものであったものが、少し形を変えていたり、名前が変わっていたりしています。

――シリーズ間であまり時系列が言われていませんが、明確に設定はあるのですか?

 時系列は設定しています。ただ、明確にゲーム内で説明すると、他の『ルーンファクトリー』をプレイしていないと内容についていけなってしまうので、あまり詳しくは言わないようにしています。

■要望や今後の展開について

――携帯で配信された『ルーンファクトリー外伝 anotherday』を、例えばダウンロードソフトとして移植する予定はありませんか?

 現在予定はしていません。

――キャラクターのクロックアプリも、親和性が高いと思うのですが、いかがでしょうか? ソニアが「3時だよ~収穫に行こうよ!」とか話してくれたら、ファンもよろこびそうですが……。

 ご要望があれば検討したいと思います。

――『フロンティア』以降のサウンドトラックはリリースされないのでしょうか? 精霊歌をCDで聴きたいという声も大きいと思うのですが。

 こちらもご要望があれば、検討したいと思います。

――本作『4』で注目してほしいところ、魅力を教えてもらえますか?

『ルーンファクトリー4』

 強化された生活AIで生きているように行動する町の住人、爽快感のバトルと楽しい農業など、ファンタジー世界の日常生活を自分流に楽しむことができます。

 時間に追われることなく、畑を耕し、タネをまいて、水をやり、そのままもう一度ベッドで寝ても別に構いません。色々できるので迷うかも知れませんが、人は人。あまり気にせず、好きなことをして生活してみて下さい。

――では最後に読者、シリーズファンへのメッセージをお願いします。

『ルーンファクトリー4』

 『ルーンファクトリー』の最新作『ルーンファクトリー4』が遂に発売となりました。5周年記念ということで、集大成の内容になっています。皆さんが応援してくれたからこそ、1作、1作積み重ねて、こんなに続けることができたと思います。本当にありがとうございます。感謝の気持ちをいっぱい込めて新作を制作しました。どうか、よければ楽しんでみてください。

(C)2012 MarvelousAQL Inc.
※画面写真には開発中のものが含まれている。

データ

▼『RuneFactory4(ルーンファクトリー4)』
■発行:アスキー・メディアワークス
■発売日:2012年7月27日
■定価:893円(税込)
 
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