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2012年8月30日(木)

次世代が垣間見えた新エンジン“FOXエンジン”のデモが25周年記念パーティで披露――『メタルギア』最新作はオープンワールドへ

文:電撃オンライン

 KONAMIは、プライベートイベント“METAL GEAR 25th ANNIVERSARY PARTY”を、東京・六本木の東京ミッドタウンホールにて本日8月27日に開催。次世代ゲームエンジン“FOXエンジン”の披露を行った。

 “METAL GEAR 25th ANNIVERSARY PARTY”は、同社の人気ゲームシリーズ『メタルギア』の25周年を記念して行われたもの。プレス関係者の他、ゲーム業界関係者などが多数参加していた。第1部では『メタルギア』シリーズについての発表会が、第2部では業界関係者による懇親会が行われた。

 FOXエンジンについての発表は、第1部の発表会の最後に行われた。ここでは、会場で行われた映像および実機デモの様子をお伝えする。なおこの発表については、残念ながら撮影が禁止されていたため、文章でのレポートとなる。

■質感の表現がさらにリアルになった『メタルギア』

 FOXエンジンの紹介は小島秀夫監督によって行われた。このFOXエンジンは、2008年に発売されたPS3『メタルギアソリッド4 ガンズ・オブ・パトリオット』の開発が終わった後から開発がスタートしたという。日本のゲーム業界が欧米に負けているという危機感を、5年以上前から持っていたという小島監督は「世界で勝つ」という目的をもとに開発を進めたとのこと。

 このFOXエンジンは、まだまだ開発途中としながらも、すでにある程度までの開発は進んでおり、実際にゲームを作りながら調整を進めている最中とのこと。小島監督によると、FOXエンジンは負荷のかかるオープンワールドタイプの世界を描くのに適したエンジンであるという。

 FOXエンジンによる映像から見てとれたのは、雨夜の中で岩肌を流れる水のリアルさ。雨によって岩肌の濡れ方がリアルタイムに変化していく様を表現しつつ、多数のオブジェクトをスムーズに表示させていた。

 デモの中で、チコやパス、サイファーといった『メタルギアソリッド ピースウォーカー』に登場した名前が会話シーンに登場し、そして真打ちのスネークが登場。ここで、デモは映像からプレイデモへと移行した。

 スネークが登場したこと、そしてゲーム部分も作ってあることからわかる通り、このデモはただの技術デモではなく、ゲーム化を見据えたデモであることがわかった。同時に映像内には“METAL GEAR SOLID GROUND Zeroes”と表示された。この最新作の『メタルギア』は、FOXエンジンを使ったオープンワールドタイプのステルスアクションであるという。同時に、小島監督からは自身が手がける『メタルギア』作品であることも明かされた。

 また、小島監督はFOXエンジンを使った本作について、グラフィックが美しいことを第一に目指したゲームではなく、まず自由度の高さがあり、その上でゲームとしておもしろくて、グラフィックも美しい、というゲームを目指していると語った。

 その他、本作についての詳しい情報は明かされなかったが、これが次世代を見据えた『メタルギア』作品であることは間違いないだろう。小島監督は本作について「そんなに遠くない時期に」と語っていたので、その時期を期待して待ちたいところだ。

(C)Konami Digital Entertainment

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