『ライトニング リターンズ ファイナルファンタジーXIII』は強いライトニングの復活がキーワード――ステージイベントをレポート

文：電撃オンライン

■プレイヤーの行動によって世界の滅亡までの時間が変化する？

　鳥山さんに続いて登場したのは、本作のメインプログラマーを担当している浜口さん。浜口さんにより、主なゲームシステムの解説が行われた。

▲メインプログラマーの浜口さん。本作は3つの要素で構成されているという。

　浜口さんは、本作には“時間”がキーワードの1つであると解説。アメリカの科学誌に1974年に発表された“世界終末時計”という概念を、本作の滅亡期限の概念として取り入れているという。

▲動き続ける世界の中で、ライトニングが行動を起こすことで、世界の行く末が徐々に変化していく。

　ちなみに、世界終末時計とは、世界の終末となる時間を12：00ピッタリと仮定して、現在が12：00まであと何分の状態にあるか、というのを示している時計のこと。現実世界で表すと2012年現在は、世界の終末まで5分前となっている。この概念が発表されて以後、終末にもっとも近づいたのは、アメリカとソ連が水爆実験に成功した1953年で、その時は終末まで2分前としていたという。

▲世界終末時計の針が12時をさした時、それは世界が終わりを告げる時。

　このように現在の状況によって、終末までの時間が進んだり、戻ったりする。この概念を『ライトニング リターンズ ファイナルファンタジーXIII』では取り入れているということだ。

▲その他、ライトニングが装備できる武器が増え、カスタマイズ要素が追加されていることが明らかになった。

■本作の舞台“ノウス＝パルトゥス”の世界観とは？

　最後に登場したのは、アートディレクターの上国料さん。上国料さんは、本作の舞台である“ノウス＝パルトゥス”の世界観を解説した。

▲本作の世界“ノウス＝パルトゥス”を解説する上国料さん。

　この世界は、海の果てに奈落につながる滝が存在し、4つの島に森や砂漠、遺跡などが点在しているように描かれている。その他、具体的なことは明らかにされていないが、世界としてまとまりつつありながら、破滅への予感を感じさせる、そんなイメージを感じた作りになっている。

　次に本作に登場する都市の中から、“光都ルクセリオ”のデザインイメージが紹介された。光都ルクセリオは、光と影を表す“白”と“黒”が街中にデザインされた都市となっている。そこには、古めかしいゴシック調のものから、現代建築で表現されたものまでが混在している。

▲光都ルクセリオの街並みを彩る建築物やオブジェの数々。

▲ルクセリオに生きる人たちの姿。人々の仮面にはどのような意味が？

▲ルクセリオの街中を飛び回るライトニングの姿が描かれている。

▲作中に登場するモンスターのデザインコンセプト。

▲上国料さんによる油絵。完成したばかりでまだ油も乾いていないとか。

■開発途中のアルファ版実機デモがサプライズで公開！

　ステージの最後には、サプライズとして開発途中のアルファ版による実機デモが行われた。残念ながら撮影はできなかったので、その映像を見た感想としてお届けする。

　ここでデモが行われたのは、光都ルクセリオにてライトニングが、とある殺人事件に遭遇し、その事件を追うというもの。画面下にカウントダウンとともにゲージが表示され、時間という概念をふんだんに取り入れていることがわかった。おそらく、この結果によっても世界の行く末が変化していくのだろう。

　他にもハシゴなどを駆使して、自在に動きまわるライトニングの姿を見ることができた。これまでの2作品よりも動作の自由度は高いように思われる。

　その後、デモは戦闘シーンへと移行。あくまでRPGの形をとってはいるが、アナログスティックを駆使して敵の攻撃を避けたり、各ボタンに攻撃が割り当てられていたりと、アクション性がかなり高くなっているようだ。気になったのが“オーバークロック”と呼ばれる、時間を止めて敵を攻撃するシステム。発動条件などは見て取れなかったが、バトルにおいて重要な要素になることには間違いないだろう。

　音声は開発スタッフによる収録で、グラフィックの完成度は30％以下と、まだまだ完成までは遠い道のりに思われるが、これまでの『ファイナルファンタジーXIII』2作品と比べて、ガラッと変わった作りになってることは明らかだった。今後の続報に期待したいところだ。

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データ

関連サイト

• 『ライトニング リターンズ ファイナルファンタジーXIII』公式サイト
• 『ファイナルファンタジー』25周年記念公式サイト