2012年9月28日(金)
――ヒロインに関する裏話などはありますか?
打海:一部のキャラクターはTVアニメより先行して作っていたりするので、若干、TVアニメと見た目が違うところもあるんですよ。例えばフーコさんなんですけど、輪郭がちょっと太いんです。
川原:そうですね。ちょっと幼い印象がありますね。そういえばフーコの瞳をブルーにしていただいたのは……。
二見:ああ、そこは僕からの提案です。絶対にフーコさんはブルーの瞳がいいって(笑)。
川原:これがすごいキレイなんですよ! TVアニメのフーコを見た時、「ブルーの瞳もいいなぁ」ってハッとさせられました。。
二見:たしかにあれを見た時、ブルーって言い続けてよかったな、って思いました(笑)。
川原:原作も重版からはブルーにできたりしませんかね(笑)。
一同:(笑)
打海:これも今だから言えるんですが、最初は瞳の色が茶色だったんですよ。
▲ゲームで決まったというフーコさんの瞳の色。以前に二見さんが制作した『俺の妹がこんなに可愛いわけがない ポータブル』でも、ゲーム制作時に沙織の瞳の色が決まったことがあった。 |
――黒雪姫についてはいかがでしょうか。何かエピソードはありますか?
二見:黒雪姫に関しては、ゲームではちょっとキャラクターが壊れているなと(笑)。壊れていると言っても、チユリに対してムっとしたり、デートの時に恥ずかしがってみたりとか。そういう部分が今までよりも描かれていて、ゲームならではなのかと思います。こういう黒雪姫も新鮮でいいなと思いました。でも僕はパドさんが好きですけど!
川原:ゲームだと、TVアニメでもちょっとずつ表現されている女の子らしさが、より表に出ている感じですよね。
――黒雪姫がらみでオススメのシーンはありますか?
二見:僕は序盤の黒雪姫が結構好きなんです。ハルユキをお昼に誘うんですけど、ハルユキのお弁当はチユリが作ってきたもので、それを見た黒雪姫がその弁当のことを聞いて、チユリの弁当だと知った時の場面が特に(笑)。三澤紗千香さんの演技も素晴らしくて。すごくカワイイなと思いました。
▲ゲームでは、いろいろな意味で黒雪姫の女の子らしさが前面に出ている。セリフや三澤さんの演技にも注目していただきたい。 |
川原:原作ではそういうシーンがあんまりないんですよね(笑)。昔は三木さんのチェックが厳しかったので、そういうラブコメっぽいイベントをはさんだりしていたのですが、最近はなかなかそういうスキもなくって。
――では続いて、チユリについても聞かせていただけますか?
打海:チユリはやっぱり元気がいいキャラクターなので、ハルユキをめぐって黒雪姫とケンカするシーンとかがいいですね。それとチユリは、先ほども言いましたが他のキャラクターよりもよく動くので、モーション面でも楽しんでもらいたいですね。
▲いつも勝気なチユリだが、ゲームでは女の子らしい表情もたくさん見せてくれる。 |
――それでは、ニコについてお聞かせください。
打海:ニコは表情が一番多いんです。基本パターンも“天使モード”と本性全開の“ニコモード”の2種類があるので、いろんな表情が見られるキャラクターです。個人的には作業していて一番楽しかったキャラクターですね。
二見:天使モードのニコを聞いた時の甘々感もいいですけど、ニコモードで「チッ」なんてやる時の怖さもいいですよね。あれを見ると「ああ、ニコだなぁ」という感じがします(笑)。
▲どちらのニコも魅力的! 天使モードのニコについて、二見さんはじめメインスタッフはかなりのこだわりがあるようだ。 |
川原:日高さんもニコモードのようなキャラはこれまで演じられてこなかったと思いますけど、実際に演じてもらうとすごくいい感じでした。
二見:イメージと違和感ありませんでしたね。日高さんは間の取り方がうまいんですよ。
打海:そう、イヤな間なんですけど、あれがうまい(笑)。
――逆にあの、天使モードの時にはニヤニヤしちゃいますよね。
二見:ゲームのニコは天使モードが、原作やTVアニメよりもちょっとだけ長いです。だから天使モードのままデートに行ける……かもしれません。
――以前、日高さんにお話を聞いた時は、ゲームの収録ではTVアニメよりも「もっと天使っぽくやってください」と言われたことが印象に残っていると聞きました。
二見:僕とかディレクターとか、制作チームがお願いしたんですが、収録中にテンションが上がってしまって……。もっとかわいいのが聞きたい、もっと天使っぽくお願いしますと日高さんに言いましたね(笑)。
――そんなニコの天使モードが見たい人は、ゲームでぜひ! ということで、次はパドさんについてお願いします。
二見:パドさんは僕が好きなんで、僕から言います!(笑) 原作でもTVアニメでも、それほど出番が多いというわけではないですけど、パドさんとデートができる! それだけでこのゲームは素晴らしいと思いませんか!?
僕はパドさんのためだけにゲームを作ったといっても過言ではないです。パドさんもちょっと恥ずかしいことを言うと、恥じらいが顔に出るというか……。
川原:(インタビュー時は)そんなパドさんのシーンは、まだシナリオでしか見ていないので、そこを見るのは楽しみですね。
打海:パドさんは表情があまり変わらないので、ほんのりと笑顔を見せたりしてくれるところのギリギリのラインが、制作側としても苦労のしがいがありました(笑)。あとメイド服のモデリングが大変でした。でも二見さんが「どうしてもメイド服を出したい」と主張するので、そこは頑張りましたね(笑)。
▲パドさんのメイド服姿は、3DモデリングだけでなくイベントCGでも確認できる。メイド服姿の3Dモデリングには、相当苦労したとのこと。 |
二見:本当にありがとうございます!!
――それでは最後に、フーコさんについて聞かせてください。
打海:フーコは、“顔が笑っていても目が笑っていないという雰囲気をどう表現していくか”がキモですよね(笑)。モーションでもフーコに関しては最後まで頑張っていましたね。ただ立っているだけじゃなく、どこか威圧的で見下ろしているような(笑)。
二見:モデルの表現もそうですけど、同時にセリフも、ビクってなるようにこだわっています(笑)。
――物腰の柔らかさと、それと反対にある威圧感が難しそうですよね(笑)。
二見:ええ、フーコさんに限らず、各ヒロインたちがゲームでどう描かれているのか。まだプレイしていない人は、ぜひ実際に遊んで確認してみてくださいね!
【次回予告】 というわけでメインスタッフによる座談会をお届けしてまいりましたがいかがでしたでしょうか? 9月29日に発売される攻略本『アクセル・ワールド ―銀翼の覚醒― ザ・コンプリートガイド』にも3人の座談会が収録されていますので、気になる人はこちらもぜひご覧くださいませ。
次回からは、シリーズ第2弾となる『アクセル・ワールド ―加速の頂点―』の紹介をしていく予定です。間に合えば東京ゲームショウ2012“ゲームの電撃チャンネル”のニコニコ生放送でお見せした謡の映像のバージョン違いをお見せできるかもしれません。こちらもお楽しみに~!
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