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2012年10月10日(水)

まゆりの娘も登場! 完全新作『STEINS;GATE 閉時曲線のエピグラフ』は執念オカリンへと続く物語

文:ごえモン

 どうも、ごえモンです。皆さんは、『STEINS;GATE(シュタインズ・ゲート)』の完全新作が11月9日に発売されるって、知っていましたか? その名も『STEINS;GATE 閉時曲線のエピグラフ(以下、閉時曲線のエピグラフ)』。実はこの作品、8月10日~12日に開催されたコミックマーケット82で販売された“『STEINS;GATE』セット”に入っていた小説なんです。

『STEINS;GATE 閉時曲線のエピグラフ』
▲『STEINS;GATE 閉時曲線のエピグラフ』表紙イラスト。

 「完全新作とか言っておいて、小説かよ!」という読者の声が聞こえてきそうですが、『閉時曲線のエピグラフ』をなめてもらっちゃあ困ります。僕はすでにコミケ版を読んだのですが……めちゃくちゃおもしろかったんですよ、これが!!

 多数の新キャラの登場や、先が気になってグイグイと作品内に引き込まれていく展開、ゲームでは描かれなかった“執念オカリン”へと到達するストーリー。“完全新作”という表現になんの違和感もない内容になっています。

 コミケ版は、7,000円(税込)のセット内に入っていたこともあり、読んでいる人は少ないと思われます。でも、『STEINS;GATE』ファンなら、これを読まないのはもったいない! というわけで、ここでは『閉時曲線のエピグラフ』がどのような作品なのか、紹介していきたいと思います。

 ちなみに、ゲームのネタバレに関する情報も多数出てくると思うので、本編をクリアした人やTVアニメをすべて見た人以外は、自己責任で読むようにしてくださいね。

■これは語られなかった世界線の物語

 この小説では、ゲーム本編の後半も後半、“シュタインズ・ゲート世界線”へと到達する直前で分岐した物語が描かれます。もっと言えば、牧瀬紅莉栖を救出できないまま、いろいろな思いを封じてβ世界線で暮らすことを選んだ主人公・岡部倫太郎のその後……つまり、俗に言う“執念オカリン”へと到達する物語なわけです。ゲーム本編にあった「一度失敗する必要があった」という発言の補完的な物語になっています。

『STEINS;GATE 閉時曲線のエピグラフ』
▲『閉時曲線のエピグラフ』は、秋葉原で紅莉栖が刺殺されてしまった世界の続きが描かれます。

 『閉時曲線のエピグラフ』は、その“執念オカリン”へと続く小説の第1巻となります。全3巻を予定しており、第2巻のタイトルは『永劫回帰のパンドラ』。タイトルだけ見ても、「永劫回帰ってことは、まさか」とか「パンドラということは、絶望的な出来事も……」なんていろいろと妄想が広がります。

■まゆりの娘・かがりや紅莉栖の先輩・真帆など重要な新キャラクターが登場

 もちろん、ラボメンは紅莉栖を除いて登場しますし、今まで名前だけ出てきたまゆりのコスプレ友だちのフブキとカエデも出てきます。そして重要なのが、ゲーム本編には出てこなかった新キャラクターの存在です。そんな『閉時曲線のエピグラフ』で初登場となる新キャラクター6人を、以下で簡単に紹介します。

■『閉時曲線のエピグラフ』に登場する新キャラクター

アレクシス・レスキネン:紅莉栖が在籍していたヴィクトル・コンドリアの大学教授で、脳科学研究所主任研究員。専門は脳信号処理システム及び人工知能理論。紅莉栖や真帆の師。

比屋定真帆(ひやじょう まほ):ヴィクトル・コンドリア大学脳科学研究所の研究員で、レスキネンの助手。来日したレスキネンの通訳として同行している。

椎名かがり(しいな かがり):2036年の椎名まゆりが養子として引き取った義理の娘。鈴羽と一緒にタイムマシンに乗る。

井崎(いざき):東京電機大学准教授。テニスサークルの顧問をしていて、岡部をかわいがっている。

中瀬克美(なかせ かつみ):まゆりのコスプレ仲間で、ボーイッシュな容姿の高校生。コスプレネームは“フブキ”。

来嶋かえで(くるしま かえで)まゆりのコスプレ仲間で、スタイル抜群の大学生。コスプレネームは“カエデ”。

 本作を読んで特に驚いたのが、まゆりの娘・かがりの存在。まあ義理なのですが、ゲーム本編ではまったく語られていなかったので、「えっ!? まさか」という気持ちでした。あとは50歳近いまゆしぃとかも地味に衝撃(笑)。基本的にまゆりは“あのまま”年を取っているのですが、“母の強さ”もしっかり持っていて、第0章の母と娘のやり取りには少しウルっときてしまいました

 第0章は現在公式サイトで無料公開中ですので、ぜひ読んでみてください。第1巻ではほとんど出番がないですが、今後はタイムマシンに乗り込んだ、かがりのその後が重要になってきそうです。

 また、本シリーズのキーパーソンになるのが、紅莉栖と同じ研究室にいた比屋定真帆。メインキャラクターにはいなかった、体は子ども、頭脳は大人! な、21歳のちびっ子女子です。ちなみに、ドラマCDで声を担当するのは矢作紗友里さん。しっくりくるキャスティングですね。もしアニメ化されたら“マホヘッド”となりそうです(笑)。

『STEINS;GATE 閉時曲線のエピグラフ』
▲hukeさんが新たにデザインした新キャラクター・比屋定真帆。

 真帆は紅莉栖の先輩で、セミナーでの講義のために日本にやってきます。紅莉栖と同じシチュエーションでオカリンと出会うのですが、数少ない紅莉栖の思い出を共有できる存在として、この2人のやり取りは見ていて切なく、それでいてちょっと傷が癒えるような不思議な気持ちよさがあります。このシーンは必見です。

 ネタバレになってしまうので詳しく言えませんが、電話レンジやDメールが出てこないかわりに、真帆とレスキネン教授が日本で発表した“Amadeus”というシステムによって、再び『STEINS;GATE』の世界が大きく動き出します。なんと、そのセミナーには“取材に来たあの人物の姿”もあるということで、この先に描かれるだろう展開に期待が高まります。

■これが……これこそが『STEINS;GATE』の完全新作だ!

 原作ゲーム序盤のオカリンは中二病を演じている青年のため、コミカルな日常がしばらく展開していきました。しかし今回の小説に登場するオカリンは、ひと通りのイベントをこなしてきたゲーム終盤のオカリンです。なので、彼がかかわるシーンではコミカルな展開があまりなく、“ラストの展開のテンションのまま読み進められる”のが魅力。

 前置きがほとんどないので、すっと物語にのめり込めるのが非常におもしろかったです。そのように基本的にはシリアスですが、ダルと鈴羽のシーンは一服の清涼剤のようなコミカルさなので、決してシリアスだけではない“『STEINS;GATE』らしさ”を感じ取れると思います。

 きっと、「執念オカリンのエピソードなんて、蛇足になるんじゃ?」とお考えの人もいるでしょう。でも、そんな心配はいりません。コミケ版を読んだ印象としては、「なぜ、このエピソードが原作になかったんだ!」と思えるほど、しっくりくるシナリオになっています。

 読めば、「これこそが『STEINS;GATE』の完全新作だ!」と思えるはずです。個人的には、このエピソードを使って1本のゲームを作ってくれよ、と思わずにはいられないですけどね(笑)。

 電撃オンラインでは、後日、この注目作『閉時曲線のエピグラフ』を執筆された、たきもとまさし氏と、ドラマCDの脚本を担当された安本亨氏、そしてゲームのシナリオを手掛けた林直孝氏へのインタビュー記事を掲載する予定です。1巻の見どころや制作経緯、2巻についてもチラっとお聞きしているので、『STEINS;GATE』ファンはぜひチェックしてみてください! オススメの作品です!!

(C)2009-2012 5pb. /Nitroplus

データ

▼『STEINS;GATE 閉時曲線のエピグラフ』
■メーカー:5pb.(MAGES.)
■発売日:2012年11月9日
■希望小売価格:通常版 1,000円/ドラマCD付 3,990円(各税込)
※B6サイズ小説(192ページ)
 
■ドラマCD付『STEINS;GATE 閉時曲線のエピグラフ』の購入はこちら
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