2012年10月11日(木)
9月29日に、通算6回目となるワンマンライブ“6th.LIVE BLACK OUT! 02”を行ったBLACK VELVET。新宿BLAZEでの熱狂の舞台劇を、バンド結成当時から取材を行ってくださっているベテラン男性ライターさんが熱くまとめてくださいましたので、どうぞご覧ください!
【セットリスト】
昼の部 |
夜の部 |
01. Knockin’on the hell’s door |
01. sweet dreams,come again |
02. Lie |
02. Lie |
03. Dancing with the machine |
03. Dancing with the machine |
04.Gimme Gimme Gimme |
04. Gimme Gimme Gimme |
05. Neverland |
05. Neverland |
06. ERA(新曲) |
06. ERA(新曲) |
07. sweet dreams,come again |
07. Knockin’on the hell’s door |
08. I still… |
08. velvet sky |
09. stellar |
09. stellar |
10. Kazuya&taddセッション |
10. Kazuya&taddセッション |
11. TEN |
11. TEN |
12. crows in the dark |
12. Dead man swing |
13. Bleed |
13. Bleed |
14. roar |
14. roar |
アンコール |
アンコール |
15. prosのO.P.P |
15. prosのO.P.P |
16. Bring me back hell yeah! |
16. Bring me back hell yeah! |
BLACK VELVETにとって、今回でワンマンは通算6回目。メンバーらも思う存分“らしさ”を発揮できるこの日の場を、皆が本当に楽しみにしていた。
この日のステージも、ド頭から身体をヒリヒリ刺激していくハード&ドライヴィンな『Knockin’on the hell’s door』をぶつけながら、会場へ訪れたファンたちを熱狂の渦へと巻き込んでいった。全身の感覚に心地好い刺激を与えていくKazuyaのギターにのって、Toshiyukiが雄々しくその声を上げ、演奏が進むごとに会場中から沸き上がり出した熱気が大きな大きなウネリを作りあげていく。
そして「みんな久しぶりー!! ぶっ飛んでこうぜー!!」という叫びとともに始まった『Lie』が熱気に興奮という景色をも塗り重ね、熱狂の渦へと誘っていく。『Dancing with the machine』では、taddの攻撃的なラップとリズミックな演奏に合わせ、観客たちが満面の笑顔で飛び跳ねる。客席へ手をさしのべながら歌い上げるToshiyukiの壊れそうなくらいに切ない感情を伝える様に、胸ときめく思いを募らせたファンも多くいたに違いない。
「ようこそ俺たちの庭、歌舞伎町へ。今日は久しぶりのワンマンライブ、盛り上がっていこうぜー!!」。その声を合図に流れたのが、『Gimme Gimme Gimme』。Toshiyukiが愛を請うように歌いかける。相手を求める仕種を見せながらも、その様は、観客たちを口説くようにも見えていた。フリーキーな演奏が炸裂した『Neverland』でも、雄々しく、朗々とToshiyukiは歌い上げる。その横ではtaddが、メガホン片手に過激にラップをする姿も……。
MCでは、各メンバーの“夏の思い出”トークが炸裂。taddが「バーベキューをして、生焼けの肉を食べていたことに後で気づいたことですかね」と語れば、Kazuyaは「半年以上パチスロで負け続けていた分を、この夏、2日間で戻しました」と話した。ドラムのまっすんは「節電のためにと、スタジオで裸でドラムを叩いたんですよ。そしたらバディーを作らなあかんな、と実感した夏でした」とコミカルなネタを振れば、ギターのKcは「今年の夏は信じられないくらいお腹を壊しました。口に入れるとそのままって感じ?」と繊細なネタを飛ばし(!?)、prosは「夏と言えば●樹マリしか思い浮かばない。冬はモト●樹しか浮かばない」と応酬。それに対してToshiyukiは「俺が夏に一番いた場所は、車の中。車の中で寝て、車の中で飯食って。ズーッと車に乗って走っていたら、都内だけで3万キロを超えましたよ」と夏の思い出を語ったことを報告しておこう。
中盤では、新曲『ERA』を演奏。気持ちを開放していくブ厚い音の絨毯の上へ、抑揚を持った歌声を重ね合わせた、とても感情の揺れが伝わる楽曲だ。続いてハイテンションナンバー『sweet dreams,come again』を客席へ前のめりになりながら歌い上げる。
一転、とてもスイートでムーディな『I still…』では、今にも壊れそうな心模様で歌い上げていく。サビで一気に演奏炸裂しながらも、哀愁味あふれた歌声を通し、楽曲へ刹那な色を塗り重ねていたのも、この楽曲の聞きどころだった。『stellar』では、パーカッションとアコギの演奏のみを背景に、ひと言ひと言を噛みしめながら、思いを優しく心へ語りかけるように歌うToshiyukiの姿も。暖かい演奏へ寄り添いながら、優しい声色で歌いかけていく様に、胸がグッと高鳴るのを感じた。
終盤へ向かう前には、taddのラップとKazuyaのギターという編成のもと、ラップコアナンバーをセッション演奏する場面も。
「後半戦、盛り上がっていこうぜー!!」の言葉を合図に、再び身体をガンガンに揺さぶるヘビーロックナンバーの数々を演奏。たくさんの拳が天へ向かって突き上げられた『TEN』。ワイルドな『crows in the dark』。身体を切り刻むソリッドでノイジックな音が気持ちを雄々しく高ぶらせる『Bleed』。場内が熱狂のカルナバル状態と化していく。本編最後に『roar』を演奏したころには、誰もが激しく身体を揺さぶりながら興奮と恍惚の宴に酔いしれていた。もはやこの空気はBLACK VELVETのライブに当たり前にセットになっているものだ。
「本日のライブは、ここで終了です」と名残惜しげにアナウンスするToshiyuki。それに対して「いやだー、みんな待ってんだよー!!」とprosが叫び出し、ステージ上へ姿を現す。まっすんとKCを従え『prosのO.P.P』を通しパンキッシュなステージングを披露した。
最後は再びステージにメンバーが勢ぞろいし、おなじみ『Bring me back hell yeah!』を披露。会場中の誰もが心の底から、魂を振り絞るように、Toshiyukiの煽る声に合わせ ♪Bring me back hell yeah!♪ と叫び続けていた。
何度も何度も続いていく絶叫のやり取り。誰もがみずからの感情を裸にし、無邪気な心のままに、高ぶる感情のままに歌い叫び、そして飛び跳ね続けていた。そうだ。感情を開放していく熱狂のカルナバルを味わいたくて、みんなBLACK VELVETのコンサートに足を運んでいるのだろう。そのうれしい手応えをビシビシと感じさせてくれた、この日のライブだった。
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……ご参加いただいた皆様、本当にありがとうございます。そして、残念ながら来れなかった方、当日の熱気がこのレポートを通して少しでもお届けできたら幸いです。現在、ライブグッズの通販も行っておりますので、よろしければチェックしてくださいませ。
▲左は『Tシャツ(BLACK)size:M』、右は『マグカップ』。他にもいろいろあり。 |
それでは、次回のコラムでお会いしましょう! 次回はあのタイトルの告知ができるといいなぁ……。
(C)MARINE ENTERTAINMENT