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2012年10月29日(月)

カンリリカはダナンの長老だった!? 意外な裏話が次々と飛び出す『イース セルセタの樹海』キャラクターインタビュー

文:電撃オンライン

■カンリリカはダナンの長老だった!? 意外な裏話が次々と飛び出すことに!

――次はオズマについてお願いします。彼にはどんな役割を持たせたのでしょうか?

 今回、デュレンが相棒役として登場するんですけど、場合によっては彼に頼れない状況もあります。そんな時、パーティ全体の中できちんとした行動を取れる人が必要だと思ったんですよ。いわゆる、良識派ですね。

 また、せっかくセルセタの樹海を描くにあたって、そこにどういう人がいて、どんな文化があって、どんな動物が生息しているのかとか、そういうところも描きたかったんです。過去のセルセタ王国とのつながりなど、そういった部分を描くにあたってオズマのエピソードを絡ませていくと、単なる良識派ではなく、セルセタの樹海の歴史を説明するという役割もできてきて、重要なキャラクターになっていきました。

 オズマを通して見ていくセルセタの歴史と、リーザから見たセルセタの歴史といったように、いろいろな側面からセルセタのバックボーンを見せていけば、より物語全体の深みが増すと思いました。まあ、なんにせよ、パーティの中でしっかりしたお兄さんというのがオズマの印象ですね。

『イース セルセタの樹海』 『イース セルセタの樹海』
▲オズマ(CV:浪川大輔)。水上集落セルレイで聖獣スパーダを育てる一族の、唯一の生き残り。

――パーティメンバーとなるカンリリカについてはいかがでしょうか。

 実はカンリリカは、ダナンの長老という設定だったんですよ。

――え!? 長老としてパーティに加わる予定だったんですか?

 いえ、単なる脇役としての長老です。そもそもデザイナーからイラストが上がってきた時、カンリリカというキャラクターはシナリオ上に存在しませんでした。さらにダナンの登場人物は数が多いので、長老を登場させないことも考えていたのですが、あまりにビジュアルがかわいかったので、ハイランドの脇役としてコンバートしたんです。

――その段階でも、まだ脇役だったんですね。

 そもそもはリーザがパーティメンバーとなる予定で、彼女の妹分として登場する予定でした。でも、物語の役割的に、リーザはアドルとは別行動を取る謎の存在として活躍するキャラクターになりつつあったので、逆にカンリリカをパーティに入れて、リーザを追っていく役目にするのがおもしろいかなと思いました。

 幼いながらもハイランドで暮らしてきたので知識はあって、でも外の世界に憧れているみたいな。というわけで、いろいろな理由や事情がありつつも、デザイナーさんが描いたかわいらしいキャラクターデザインによってメインに組み込まれたキャラクターですね。

『イース セルセタの樹海』 『イース セルセタの樹海』
▲カンリリカ(CV:小倉唯)。ハイランドの住人で、リーザを慕う好奇心旺盛な少女。いつもリーザの力になりたいと考えている。

――次はフリーダについて。彼女はイラストで見るより、実際に出会ってからの印象が強い不思議なキャラクターだと思います。

 ダナンの語り部役で、セルセタの歴史を知っている人物をパーティ内に入れたかったので、そこから生まれてきたキャラクターですね。そんな設定とシナリオが先にあって、後からデザインをFIXしたキャラクターになります。ちなみにデザインを発注する時の要望は“理想の隣のお姉さん”でして、そのデザイナーさんの趣味が反映されたデザインになっています(笑)。

 最初の役割としては、25年間ずっと『イース』シリーズを遊んできてくださったユーザーさんがちょっと「お?」と思うキャラクターにしたかったんですよ。ですから、まずファッションや外見的な部分を見た時点で、その仕掛けに気づいた人にいろいろな想像をしてもらえるといいねという気持ちがありました。

 人造妖精を連れていたり、武器がハルバードであったり、某人物を彷彿させる感じですね。ちなみにユーザーさんからは、その某人物よりも強くて使いやすいという声もいただいています(笑)。

『イース セルセタの樹海』 『イース セルセタの樹海』
▲フリーダ(CV:甲斐田裕子)。ダナンの女戦士であり、語り部の役目も務める女性。人造妖精であるニナをパートナーとして、ハルバードを操る。

――外見的にはビシっとしてますが、意外にふわっとした性格であるギャップもいいですね(笑)。

 性格的な部分は最後に固まったんですけど、しっかりとしたお姉さんにするよりは、ふわっとした形のほうが、周りのキャラとのギャップで『イース』ファンの人たちから意外に思ってもらえるんじゃないかという目論見がありました。「あの人の婚約者なのに、こんな性格なんだ!」とか、「この2人って、そもそもどういうカップルなんだろう」みたいなところをいろいろと想像してもらえるかなと。今後のシリーズでどうなるのか、ぜひ想像を膨らませてほしいですね。

 フリーダやグリゼルダは、かなりおもしろいポジションにいると思うんですよ。いつかシリーズを再構築したいという思いもあるので、ロムン帝国や闇の関係者は、そういう部分も合わせて考えていったキャラクターです。

 例えばグルーダなんかは、これまでの『イースIV』ではロムン帝国内でどんなポジションだったのか詳しく語られていませんでしたが、今回については、『イースVI』や『フェルガナの誓い』を経た今だからこそできる設定になっていると思います。25年間遊んできてくださった方には、そういうところをフィードバックした新情報を提供することによって、シリーズへの愛着を深めてもらえるとうれしいですね。

→ロムン帝国やエルディール、リーザの誕生秘話をチェック!(3ページ目へ)

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