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2012年11月2日(金)

3DS版の開発秘話からブラウザゲーム版のサブタイトルの秘密まで! 『ブレイブリーデフォルト』ダブルプロデューサーインタビュー

文:電撃オンライン

 3DS版『ブレイブリーデフォルト フライングフェアリー』の浅野智也プロデューサーと、PC用ブラウザゲーム版『ブレイブリーデフォルト プレイングブレージュ』の山中譲児プロデューサーへのインタビューを掲載する。

『ブレイブリーデフォルト』 『ブレイブリーデフォルト』

 10月11日に発売された3DS用RPG『ブレイブリーデフォルト フライングフェアリー』は“新たな王道RPG”を目指して作られた作品で、多くのRPG好きの支持を受けて現在大ヒット中。その派生作となるブラウザゲーム版RPG『ブレイブリーデフォルト プレイングブレージュ』は11月1日からオープンベータテストが実施中だ。

 今回は2種類の『ブレイブリーデフォルト』が誕生した経緯や両作品の関係などについて、それぞれの作品のプロデューサーに話をお聞きした。

■発売後だからこそ明かす3DS版の反省点や5章以降の演出に込めた狙いとは?

『ブレイブリーデフォルト』
▲左は浅野智也プロデューサー。右は山中譲児プロデューサー。

――まずは浅野さんにお聞きします。3DS版が発売されて、ソフトの売り上げ本数やユーザーからの評判も上々ですが、現在の率直な心境はいかがでしょうか?

浅野:皆さんに楽しんでプレイしていただき、高い評価をいただいているようで、とてもうれしいです。ただ、遊びたいのに店に売っていなくて手に入らないという方も多いようで、その点については申し訳なく思っています。

 ただ正直、ほっとしている部分が大きいかもしれません。ユーザーの皆さんには本当に感謝しています。

――ゲームシステムなどに関して、今考えるとこうしておけばよかったと思う点はありますか?

『ブレイブリーデフォルト』
▲“攻撃力アップ”、“防御力アップ”など、かかっているバフの種類は表示されるが、どのくらいアップしているかはわからない。もし具体的な数値がわかれば、より攻略に役立ったかも?

浅野:インターネットを使う部分や、ともだち登録や3DS本体でのフレンド登録のやり方については、難しかったり面倒くさい部分がありました。メンバーズサイトとの連動もそうですね。このあたりの要素は、もっとスムーズにできればよかったと思います。

 戦闘システムでは、敵のブレイブポイントの値はこちらのコマンド選択後に表示されますが、それをコマンド選択中に表示させるともっとわかりやすかったかもしれません。あとは、バフ(能力強化)をかけまくることも楽しさの1つだと思うのですが、その効果が具体的にどのくらいかかっているのか、上限に達しているのかどうか、はっきりわかる形にしてもよかったかなと思っています。

――インターフェースまわりで、戦闘中にブレイブを使うときにワンボタンで3回分選択できればよかったという声もありますが、その点についてはいかがでしょうか?

浅野:ブレイブの回数分ボタンを押すことで、行動回数が増えていく感触を大切にしたいという狙いがありました。ボタンを押すとともにバシュン、バシュン、バシュンと増えていくのが感覚的にも気持ちいいと思うんです。ワンボタンで行うと作業感が強くなって味気ないものになってしまい、オートバトルとたいして変わらないと考えて、今の形にしました。

『ブレイブリーデフォルト』
▲ボタンを押した時の効果音とエフェクトも、ブレイブの醍醐味の1つと言える。

――ユーザーから寄せられている感想の中で、印象に残っているものがあれば教えてください。

浅野:5章以降の流れがちょっと面倒という指摘が多いのは認識しています。もっとも、それを乗り越えた真エンディングが熱かったという方もいて、それはうれしいですね。

――サブシナリオの分岐も多くて、遊びごたえがありました。まさか、最初のプレイでは助けられなかったキャラクターの命を救うことまでできるとは思いませんでした。

浅野:実はあんなにたくさん仕掛けを用意するつもりはなかったんです。初期の段階では完全な繰り返しにして、プレイヤーが自分で考えてその状況を打破する形にしたいと思っていました。

 単純な繰り返しの中で「さあどうする?」というのを見せようとしていたんですが、開発スタッフが頑張ってくれまして、いろいろな要素が詰め込まれていきました。結果的にいろいろな可能性がある世界が存在することを実感できるようになったので、よかったと思います。

――主人公たちの名前には、何か裏設定的なものが隠されているのでしょうか。ファッションブランドから取られたという説もありますが?

浅野:ファッションブランドは意図していないですね。ティズとアニエスは特別な生まれではないので、わざと特別な意味を持たせないように、よくある名前のリストを見て決めました。リングアベルは“ring a bell(思い出す)”という英語の慣用句からきています。記憶喪失というキャラクター設定をもとにつけたもので、あまり深い意味はないです(笑)。

――イデアの父親の“ブレイブ・リー”という名前は、やはり狙ってつけられたのでしょうか?

浅野:(笑)。ストーリー的には、“エタルニア公国元帥ブレイブ・リーがあることをデフォルト(破棄)する物語”という意味合いも込められています。

――隠しボスについてですが、あのキャラクターを選んだ経緯を教えてください。

浅野:実は、あれは予定になかったものです(笑)。開発のほうから「やっていいですか?」と相談されて、おもしろそうなのでやってみようということになりました。開発からのプレイヤーへの挑戦状ととらえていただければと思います。

→なぜブラウザゲーム版が生まれたのか? その誕生秘話に迫る!(2ページ目へ)

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MAIN CHARACTER DESIGN:Akihiko Yoshida.

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データ

▼『ブレイブリーデフォルト プレイングブレージュ』
■メーカー:スクウェア・エニックス
■対応機種:PC
■ジャンル:RPG
■価格:無料(アイテム課金制)

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