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2012年11月21日(水)

『アンチェインブレイズ エクシヴ』はキャラゲーですか? いいえダンジョン探索RPGです――プレイしてハマったゲームのおもしろさ

文:キャナ☆メン

■“引き際”を見誤るとあっさり全滅――MPとお金のご利用は計画的に

 さて、次は本題であるダンジョン探索について。最初に、ダンジョン探索のオーソドックスなおもしろさが魅力であると書きました。でもそれを感じるのは、このゲームが“引き際”を意識したプレイを求められるからだと思います。やはり某RPGを例に取れば、HPや魔法の残り回数がやや心許ない……この扉を開けて先に進んでも大丈夫だろうか? というあのせめぎ合いのことですね。

 本作では“扉を開けた瞬間がエンカウントしやすい”という感じはないですが、それでもやっぱり扉を目にすると“引き際”を考えます。特に序盤は、MPと回復アイテムの管理がわりとシビアです。ダンジョンRPGらしくハック&スラッシュがベースにあるので、敵を倒してもあまりお金が手に入りませんし。商店に足を運んでも、回復アイテムを買うのがやっとで、武器や防具はなかなか手を出しにくい高級品です。ボ○タック商店よりは、良心的かもしれませんが(笑)。

『アンチェインブレイズ エクシヴ』 『アンチェインブレイズ エクシヴ』
▲序盤は、一番安い回復アイテムの薬草(30G)を買うにも財布と慎重に相談。装備品については、後述する“合成”に使う“素材”でやりくりするのが基本になるので、モンスターの落とすアイテムが命綱! あと採集。
『アンチェインブレイズ エクシヴ』 『アンチェインブレイズ エクシヴ』
▲序盤でも、リュウガ、ソフィア、ヒルダの出会う序章のダンジョンは、実質的にチュートリアルをかねているので難易度は低めです。ダンジョンRPGが初体験の人でもあまり苦労せずに、ゲームの基本事項を覚えられると思います。

 だから、自然とリソースコントロールを真剣に考えるようになります。例えば、序盤で主に使う攻撃魔法スキルは消費MPが4なのに対し、回復魔法スキルは消費MP7。これがクセモノで、1回の回復で約2回の攻撃ができるので、MPの管理を意識します。ちなみに序盤のおもしろい展開として、序章が終わるとリュウガ、ソフィア、ヒルダの3ルートにシナリオが分かれるんですね。その中でも、ヒルダルートに関しては回復魔法スキルを使えるキャラクターがいないので、未踏破のマップを進む時に「帰ろうかな? 進もうかな?」と常に迷うと思います。それなりに余裕が出てくる中盤以降でも、ゲームが進むにつれてザコ敵のスキル攻撃に厄介なものが増えてくるので、HPやMPの管理を見誤るとうっかり全滅に……。でも――そこがいい!

『アンチェインブレイズ エクシヴ』 『アンチェインブレイズ エクシヴ』
▲3ルートに分かれる序盤は、ダンジョン探索の醍醐味が味わえるようになるだけでなく、主人公とヒロインそれぞれの人物像を掘り下げたストーリー面からも楽しめます。パーティに入るキャラクターたちも個性派ぞろい。
『アンチェインブレイズ エクシヴ』 『アンチェインブレイズ エクシヴ』 『アンチェインブレイズ エクシヴ』
▲また、慣れた敵でも油断できないのが、2~3小隊(グループ)で敵が襲ってくる大群バトル。ゲージがたまると使える必殺技や、MP消費の多いスキルも惜しみなく使わないと、全滅しかねません。あるいは潔く逃げるのも手。
『アンチェインブレイズ エクシヴ』 『アンチェインブレイズ エクシヴ』 『アンチェインブレイズ エクシヴ』
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▲ダンジョンの最後には、神の試練=ボスバトルが待っています。ボスは複数あるコアを撃破せねばならず、その攻撃も強力。十分な攻撃・回復のアイテムを用意して挑みたいところ。直前に回復ポイントはないので、ボスにたどり着くまでのペース配分も重要です。

 そう、ダンジョン探索中に“引き際”を意識させられるから、レベルアップした時、宝箱でアイテムを発見した時、マップの踏破率を100%にできた時、すごくうれしいんです。序盤の宝箱であれば、「薬草×2を手に入れた」なんてこともあります。でも、うれしい。繰り返しですが、序盤はお金のやりくりが大変ですから。もちろん強い武器が手に入ることもありますし、宝箱の中身にガッカリせずに済む、というのは探索するうえで心のオアシスになってホントよかったです。ちなみに、宝箱は“石つぶて”や“毒針”のようなトラップを気にする必要はありません(笑)。

 レベルアップも1回するだけで結構キャラクターが強くなるので、次のレベルアップが待ち遠しくなります。最近のRPGだと、戦闘を重ねるうちにいつの間にかレベルアップしている、なんてゲームもありますが、このゲームの場合は「待ってましたァ!」という感じですね(笑)。それだけに、多少難しく感じる場合はレベルを高めに保てば一気に難易度は下がると思います。ただ、ダンジョン内でもセーブできるので、あまり難易度について意識することはないはず。スキルのエスケープを覚えれば、常にMPを8残しておくことで、いつでもダンジョンを脱出できますし。とりわけダンジョン内でのセーブは、時間のない人の救済になる一方、縛りプレイで全滅覚悟の“引き際”を味わうための余地でもある気がします。

『アンチェインブレイズ エクシヴ』 『アンチェインブレイズ エクシヴ』
▲レベルアップするとSPがもらえて、スキルマップのルートに沿って好きなスキルを獲得できます。どんなスキルも獲得に必要なSPは1なので、レベルアップしたけどSPはためておこう……なんて、残念なことにもなりません。
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▲ちなみにマッピングについては自動。ただし、踏破率をいつでも確認できるので、100%にしてやろうという意欲をかき立てられます。
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▲あとダンジョン探索で個人的に気に入っているのは、トラップがアクション式なところ。トラップの動きをよく見てタイミングよく通過すれば、ノーダメージでスルーできます。

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