2012年12月5日(水)
さて、ややゲームを進めると、福岡の街中を散策して好きに遊び回れるようになります。リアルな街並はさることながら、本編そっちのけでケンカやサブストーリー、アルバイトやプレイスポット(ミニゲーム)など、寄り道し放題の“街のすべてが遊び”な感じは健在です。中でもオススメなのは、秋山以外の各主人公に用意されたアナザードラマ。桐生の場合は、タクシードライバーとしての仕事や、走り屋とのバトルが楽しめます。
▲永洲街は広いので、迷ったら地図で確認を。メインストーリーの目的地がわかるだけでなく、サブストーリーが発生する場所も“?マーク”で教えてくれます。 |
▲サブストーリーは、コメディチックな笑えるエピソードから、ちょっとした感動を得られる人情エピソードまで、これまで通りに多種多様。アルバイトが発生したり、屋台を引いたり、バトルだけではないシチュエーションもさまざま。 |
▲飯を食っても経験値がたまる、それが『龍が如く』。遊びが豊富ということで、やり込み要素も充実しています。むしろ豊富すぎるコンプリート要素は、年末年始の休みを潰しても埋まりそうにない……? |
ゲーム中のサブストーリーを読み切りマンガに例えるなら、新要素のアナザードラマは単行本コミックのようなものです。ミッションやクエストのような形式で1つ1つのエピソードをプレイしながら、1本のまとまりあるストーリーを追っていくスタイル。桐生の場合は、走り屋とのレースバトルが1本のストーリーになっていて、それとは別にサブストーリーのような個別エピソードを楽しむ送迎ミッションがプレイできます。これがどっちもおもしろい! 私は本編そっちのけでしばらくアナザードラマを進めていました。もう“寄り道”と呼ぶのもはばかられますね。
▲そもそも「なぜ走り屋とのレースバトルに?」というのは当然の疑問ですが、その謎もアナザードラマのストーリーの中で明かされていきます。最初はコメディ感覚で楽しめますが、徐々にシリアスな展開に。 |
●シチュエーション多彩な送迎ミッション
送迎ミッションは、さまざまな事情を抱えた客の要望に応えるミッションで、その多くは車内の会話の受け答えで進行します。こう書くと、「何だ、それだけ?」という気もしますが、選んだ会話の内容によってトラブルに巻き込まれてバトルが発生したり、上手に会話をこなせばチップ(5,000円)をもらえたり。プレイヤーの行動次第で展開が変わるのが一番のおもしろさです。
▲送迎ミッションで出会う客は、深刻な悩みを抱えていたり、デート前なのに鼻毛が出ているのに気付いてなかったり、十人十色。繰り返しても、まったく飽きません。 |
しかもミッションによっては、街中で犯罪者の車を尾行した後、その車とのレースバトルにまで発展するような展開もあり、シチェーションがかなり多彩です。言うなれば、街中で発生するサブストーリーから街中での移動を省いたような感じで、気軽にサブストーリー並の遊びを体験できるのが送迎ミッションなのですよ! お金や経験値をためやすいメリットもあるので、かなりオススメです。
▲ミッションによっては、永洲街の道路をタクシーで走るケースも。交通ルールを守って安全運転を心がけないと、お客の不満が……。ただ走るのではなく、走行中に□、△、○ボタンで会話の受け答えをするのもアクセントです。 |
●車をカスタマイズして挑むレースバトル
ストーリーに沿って次々とライバルを倒していくレースバトルは、1本のアプリやダウンロードゲームとして成り立つのではないかというくらい本格的。送迎ミッションやレースバトルでためたポイントを使って、愛車(タクシー)をカスタマイズできるのが一番楽しいところです。車に愛着がわく分、レースにも熱が入る……ついつい本編も忘れてしまうわけですよ。
▲見た目や性能、BGMまで、好みに合わせたカスタマイズが可能。デコトラならぬデコタクで走るのもまたオツです。これがタクシーであることを思い出すとちょっと笑えますが。 |
また、レースと言っても、モーターレースのゲームのようにかっちりコーナーを攻めて、ブレーキを踏むところは踏む……というような理論詰めのレース展開にはならないのでご安心を。一般車の間を縫って、相手の妨害をして……とケンカバトルの『龍が如く』らしいラフなレース運びが楽しめます。逆に、レーシングゲームファンには簡単すぎるかもしれませんが。
▲特定のポイントで△ボタンを押すとヒートアクションも発生。ド派手な秘技で公道をぶっちぎる! レースゲームが苦手でも、意外と挽回可能です。 |
▲レースバトルを進めると、タクシー会社の人間模様も段々とわかってくる……。アナザードラマをプレイしないと見過ごすので、ぜひ本編の合間にプレイを! |
『龍が如く』と言えば、外せないのがケンカバトル。ケンカというだけに、街中のフェンスや電柱に敵を叩きつけたり、看板や自転車で相手を殴ったり、何でもありのリアルなバトルが特徴です。けれど、これまではキャラクターの触り心地がどこか“ぎこちない”ところに、せっかくのリアリティを損なっている印象もありました。作りたてのカレーみたいに、美味しいのは美味しいけど、どこかしっくり来ない。そんな感じだったんです。
しかし『龍が如く5』では、あの“ぎこちなさ”が消えています。一晩寝かせたカレーになりました。いや、一晩寝かせたわけではなくてモーションを一新したそうで。それにキャラクターの動きが滑らかになっただけではなくて、素手で戦っているとヒートゲージがたまりやすく、これまでよりヒートアクション(派手な演出の大技)が出しやすい印象です。ヒートアクションを1度のバトルで何回も繰り出せるので、チンピラ相手のバトルでも爽快!! これまでは街中でチンピラを見かけると避けていましたが、気付けば、自分からチンピラにバトルをふっかけてましたよ!
▲ヒートアクションを使うとたまるクライマックスゲージがMAXになれば、クライマックスヒートというさらなる大技も繰り出せる! 特撮のラストで放つ必殺技を見た時のようなスッキリ感。 |
▲バトルが苦手な場合も、ヒートアクションは特定のタイミングで△ボタンを押すだけで発動できるのでラクラク。押すタイミングも画面上に表示されるので、なんでもありの豪快なケンカバトルを誰でも気持ちよく楽しめるはず。 |
▲メニューの能力確認からは、カメラ操作やガードなどの基本も含めて、使えるアクションの操作方法を確認できます。最初の時点で83ものアクションが使えるので、ボタン連打の戦い方では物足りなくなった時に確認するといいかもしれません。 |
ちなみに、動きが滑らかになったことについて横で見ていた人に感想を求めたら、「見ているだけではわかりにくい」とのこと。バトルは触ってナンボのものだと思うので、まだプレイしていない方は、ぜひ体験版をプレイしてみてください。
ボリュームが多すぎて、まだまだ書き切れない『龍が如く5』についての感想ですが、別の記事も掲載されるようなので、今回はドラマの見どころ、アナザードラマのおもしろさ、バトルの爽快感に絞って感想を書いてきました(キャバクラにも行ってないですしね……)。序盤だけプレイしても、正直、前作以上におもしろかったです。ゲームを楽しむだけでなく、実際の店舗とのコラボレーションも全国規模で行われていますので、リアルとゲーム双方で満喫できる1本。辰年の締めくくりを『龍が如く5』で迎えてみては?
▲コラボレーションメニューも手掛けた川越達也さんをモデルにした“タツヤ”も、早い段階から登場。イベントをこなすと、食事で能力強化をする方法を教えてくれます。 |
(C)SEGA
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