2012年12月21日(金)
スクウェア・エニックスから大好評配信中のiOS/Android用アプリ『拡散性ミリオンアーサー』の魅力をお届けする特集“電撃ミリオンアーサー”。全4回にわたってお届けする開発陣対談の第2回目を掲載します。
対談に参加してくれたのは、プロデューサーである岩野弘明氏と、小説『とある魔術の禁書目録(インデックス)』の作者にして、本アプリのシナリオを担当した鎌池和馬先生。対談企画の第2回(第1回はこちらから)となるこの記事では、『拡散性ミリオンアーサー』が生まれた経緯などを話していただきました!
――まずは本作のシナリオを鎌池先生にお願いするきっかけを教えて下さい。
岩野氏:それはですね、僕が鎌池先生ファンだったということが大きいです(笑)。『とある魔術の禁書目録』をずっと読んでいたんですけど、この先生にゲームの設定をお願いしたら、おもしろいものができあがるんじゃないかなって思ったんです。それで、突撃するように鎌池先生の担当編集である三木さんのところに企画書を持ち込みつつ、打ち合わせをさせていただいたのが最初ですね。
――最初は岩野さんと三木さんのお2人で企画の話を? 鎌池先生が知ったのはどういう経緯だったんですか?
鎌池先生:私が最初に知ったのはメールだったような……? 三木さんから「こんな企画が来ましたけど、どうしますか?」っていう話を持ちかけられた覚えがあります。時期的に言うと……確か2年くらい前でしたっけ?
岩野氏:そのくらいだと思います。
――その時はPSP用ソフト『とある魔術の禁書目録』や『とある科学の超電磁砲』が動いていたと思いますが……。
鎌池先生:『とある魔術の禁書目録』のゲームが終わるか終わらないか、みたいなタイミングで、三木さんから「もう1つゲームの企画が……」って言われた気がします(笑)。
――鎌池先生には、最初からオリジナルもののゲームを、という依頼をされたのでしょうか。
岩野氏:はい。ベースとなるものは決まっていましたが、そこからは鎌池先生に自由に作ってもらえればと。
鎌池先生:三木さんから聞いた時には「昔話っぽい物語らしいですよ」というくらいしか聞いていなかったような気がします(笑)。それで、最初は赤ずきんとかがなぐりあうものを想像して、いろいろ考えていたら、実はアーサー王の物語でって言われて……。
岩野氏:昔話というワードが鎌池さんの中で広がっていったっていうのは意外でした(笑)。
――最初からアーサー王の物語ということは、岩野さんの中で固まっていたのでしょうか?
岩野氏:アーサー王伝説って、“エクスカリバー”“聖杯”“アーサー”“ランスロット”とか、有名な武器やキャラクターが大勢出てきて、キャッチーじゃないですか。当時はうちの社内で、どういうネタだったらゲームにした時にグッとくるだろうと会議していたんです。その時に、僕がアーサー王伝説はどうですかと提案してみて、スタンダードだけど今やればおもしろいかも、という流れになったんです。それで実際に動いてみるということになった時期と、鎌池先生にお話を持って行こうとした時期が重なったので、ならこの企画でお願いしてみたら……となったんです。
▲アーサー王伝説ではおなじみの円卓の騎士たちもカードになって登場。黒星紅白先生や、BUNBUN先生など、本作には電撃文庫ファンにも馴染み深いイラストレーターが多数参加している。 |
――『拡散性ミリオンアーサー』は、スクウェア・エニックスとしては、初のカードバトルというジャンルですよね。そういうところから本作の制作は始まったのでしょうか。
岩野氏:実は最初の企画の段階では、カードバトルじゃなかったんですよ(笑)。最初は横スクロールタイプのアクションだったんです。
鎌池先生:スマートフォン向けというジャンルでもなかったですよね。確か最初の段階だと、横スクロールのアクションで、ゲーム中に無線でメッセージが流れているような感じで、ドラマ的なものを作れるっていう感じだったと。
――えっ!?
→最初はACTだった『拡散性ミリオンアーサー』。
それがどうしてカードバトルに?(2ページ目へ)
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