2012年12月21日(金)
iOSへの移植は、かなりオリジナルに近く行われていて好印象。ただ、少しだけ気になる点もあります。それは一部の日本語フォント。例えばタイトル画面の文字表示ですね。なんというか……チープ? ほとんどの文字はドリームキャスト版と変わらないだけに、余計に目に付きます。
▲タイトル画面の文字。ロゴはいつも通り……だけど文字のフォントがちょっと違う? |
▲プレイするならガム一択だと思いませんか! ハーイ! ステータスや名前など、ところどころ英語表記なところがあります。 |
気になる点がもう1つ。iOS版は、バーチャルゲームパッドでの操作となっています。このパッド、なかなか感度がよすぎて「行きすぎた!」ということが発生しがちです。あと大ジャンプが出ずにチュートリアルで頭を抱えることもある、かもしれません。
対策として、パッドについてはオプションでの感度設定(低/高の2種類)が用意されているものの、プレイヤーの“慣れ”も必要になりそうです。『ジェットセットラジオ』シリーズのプレイヤーであれば、1~2時間くらい遊ぶと、チョイ押しの感覚がつかめてきて細かい動きができるようになると思います。そうなると、がぜん楽しい。
コーンのチュートリアルでジャンプボタンがうまく入らずに頭を抱えて、あーそういえばドリームキャストで初めて遊んだ時もこんな感じだったなあ……と少し懐かしくなりました。
なお、『ジェットセットラジオ』をプレイしたことがない人向けに、操作方法をかなり細かく説明してくれる“プラクティス”も用意されているので、シリーズ未プレイでも臆することはありません。ゆーきゃんどぅーいっと。
▲Game Centerでの実績要素が追加されました。オリジナル版と同様、グラフィティ集めのやり込み要素ももちろんあります。 |
『ジェットセットラジオ』を語るうえで外せない要素が、ストリート系のサウンドでしょう。セガによると、ほぼすべてオリジナル版の楽曲をそのまま収録しているとのこと。どの曲も、聞いているだけでテンション急上昇。10年近く経っても色あせないサウンドというのは、よく考えるとスゴいですよね。
なおプレイする際は、できるだけイヤホンを装着することをオススメします。iPhoneやiPadなどの機器に搭載されているスピーカーでは、どうしても音が貧弱になってしまうので……。イヤホンを使うとノリノリでプレイできると思いますが、電車の中で体を揺らしながらプレイするのはほどほどに(自戒)。
最後にまとめ。『ジェットセットラジオ』という作品の一番の楽しさは、なんといっても“町中を我が物顔で滑りまくれる”点にあると思います。ストーリーを追うのもいいのですが、ただダラダラと、ノリノリの曲を聴きながら滑っているだけでも楽しい。そういう“滑ることそのものの楽しさ”を、シリーズ未プレイの方には味わってほしいです。
だって、ありえない距離の手すりグラインドとか、電線の上をグラインドするとか、大ジャンプを駆使して屋根の上を走り回るとか、ビルの屋上でウォールライドとか、プロスケーターでも不可能だよ! なことを、町中で自由にできるんですよ? 脳汁出まくりですよコレは。
エレクトロニック・アーツの『Skate』やユービーアイソフトの『ショーン・ホワイト スケートボード』など、脳汁出まくりなスケート系ゲームは最近増えてきましたが、その先駆けといえる『ジェットセットラジオ』は、“アンリアル”という点で格上だと思います。遊んでいると自然に体が揺れますので、もう一度言いますが電車の中でのプレイはほどほどに。
▲ベンテンチョウの~てっぺんから~見る景色は~。高いところに行けるなら、つい上がりたくなるのが人間。実際にはできないアンリアル。 |
(C)SEGA
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