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2013年1月9日(水)

TVアニメ『ビビッドレッド・オペレーション』Wプロデューサー独占インタビュー! かわいさだけじゃなくカッコよさとアツい展開に注目!!

文:電撃オンライン

『ビビッドレッド・オペレーション』

 明日1月10日25:30よりMBSで放送がスタートするTVアニメ『ビビッドレッド・オペレーション』。本作の仕掛け人であるアニプレックス・鳥羽洋典プロデューサーと、アニメ制作現場を取りしきるA-1 Pictures・福島祐一アニメーションプロデューサーに、いよいよ放送前夜を迎えた今の思いを語っていただいた。

『ビビッドレッド・オペレーション』 『ビビッドレッド・オペレーション』

――いよいよ放送前夜ですね。高村監督の最初の企画書から5年の歳月を経て、ついに第1話放送となるわけですが、改めてここまでの制作を振り返って「あ、これは厳しいかもしれない」と思った瞬間はありますか?

鳥羽洋典氏(以下、鳥羽):やっぱり最初ですね。第1話については、すべてにおいて大変な時間が掛かりました。脚本にしろ、コンテにしろ……。終わりが見えなかったので正直、あの時は「危ないかも……」と思いました。

福島祐一氏(以下、福島):そうですね。

鳥羽:脚本とコンテで、第1話だけで半年以上かかりましたからね。

福島:オリジナルアニメですからね。何もないわけですから。設定など作品の素材作りの期間ももちろん含めてですが……。誰もキャラクターを掴んでないところから始まりましたからね。

鳥羽:それは高村監督の頭の中にしかないキャラクターをみんながつかむところからですから。

福島:キャラクターはもちろん、バイクだったり、その他すべてを1つ1つ形にしていくのが、現場としてはとにかく大変でした。さらに、それをコンテに起こさないといけない助監督の伊藤さんのプレッシャーは大変なものだったでしょうね。

『ビビッドレッド・オペレーション』 『ビビッドレッド・オペレーション』

――やっぱりオリジナルアニメなので、ゼロから1を作る作業が一番大変だったわけですね。

鳥羽:しんどかったですね。高村さんが作った企画書があるとはいえ、脚本のもとになる具体的な物語を一から作らないといけなかったので。そんな状況なので、1話の脚本には半年くらいかかるかな、と思っていたけど、さすがに半年を超えてもまだまとまらなかった時にはあせりましたね。でも、ちゃんと高村監督が納得する形で第1話の脚本がまとまったのでよかったです。納得しないまま進めてしまうのが一番怖かったので。

――1話の脚本ができた後はある程度スムーズに行ったんですか?

福島:序盤はヒロインの登場回になっていて、そこでひと通りヒロインが出そろうまでは大変でしたが、それ以降についてはある程度は制作スタッフもヒロインのキャラクターがつかめてきて、幾分スムーズに……。

鳥羽:と思ってみたりもしましたけど……。

福島:結局、ヒロインがどんな言葉、どんな行動をしたらかわいいのか。そのかわいさの基準って人それぞれですからね。そして今回は高村監督がかわいいと思うモノをみんなで突き詰めていくことが作品の指針でした。それがなかなか……。

鳥羽:“かわいさ”って目に見える確固たるものではありませんから。

福島:やっぱりある程度の話数が進んでも、監督がイメージするかわいさの追求は大変でしたね。

鳥羽:そういう意味では、今回は第1話のコンテ担当であり、助監督の伊藤さんの力も大きいんです。伊藤さんが高村さんのビジュアルイメージをかなりしっかりと汲み取って、コンテという目に見える形にしてくれた。高村監督も第1話のコンテチェックはすごく早かったです。監督も納得のコンテだったんでしょう。

福島:もちろん、高村監督と伊藤さんがしっかり時間を掛けてイメージをすり合わせた結果だと思います。第1話のスタートが切れたことで、『ビビッドレッド・オペレーション』がどんなフィルムを作っていくのか、その指針ができました。

鳥羽:そうやって、脚本は吉野さんが、コンテは伊藤さんが、それぞれ監督とひたすら時間を掛けて話し合って一緒に作っていきました。生み出すのに時間は掛かりましたけど、そこでの濃密なやり取りがあったからこそ、今は強い信頼関係で結ばれていると思います。

『ビビッドレッド・オペレーション』 『ビビッドレッド・オペレーション』

――「厳しい!」と思った瞬間について伺いました。それでは逆に「これは行けるぞ!」と思ったのはどのタイミングですか?

福島:第1話の脚本を受けて、絵の設定が上がってきた段階で思いましたね。素材の時点でいいモノが上がってきてました。

鳥羽:高村監督のキャラクターデザインがかわいいのは、もちろんわかっていたことですが、それに加えてコンセプトデザインとして参加してくださった左さんとredjuiceさんが、メカや衣装などについてカッコよさをプラスしてくれました。さらにその素材を、A-1 Picturesのスタッフがブラッシュアップする。なかなかこんな贅沢な作り方はできないですよ。第1話の脚本が上がって、それをもとに設定を起こしていった辺りから、どんどん自信が芽生えていきました。

福島:確かに絵のバリエーションが見えてきた時の手ごたえは大きかったですね。パレットスーツとか、素直にカッコいいな、と思いましたし。かわいいだけじゃなく、カッコいいものもある。おもしろくなるんじゃないかな、と思いましたね。

――今まで、とにかく高村監督のイメージする“かわいい”をいかに具現化するか、というお話を伺ってきましたが、それに加えて、カッコよさもある作品になっているということですか?

鳥羽:そうですね。確かに今までの事前情報では、キャラクターのかわいさを全面的にアピールして、それしか言ってこなかったくらいですけど、ちゃんとカッコよさだったり、アツい展開だったりも用意していますよ。実は、高村監督は元々少年マンガが好きなんです。“かわいい女の子が少年マンガの主人公のようになる”っていうのが、本作のフォーマットの1つですね。もちろんそれさえも最後には、キャラクターがかわいく見える展開に帰結していくんですが……。

『ビビッドレッド・オペレーション』 『ビビッドレッド・オペレーション』

→お2人から見た高村監督評は?(2ページ目)

(C)vividred project・MBS

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■TVアニメ『ビビッドレッド・オペレーション』
【放送情報】
 MBS……1月10日より毎週木曜25:30~
 TBS……1月11日より毎週金曜25:55~
 CBS……1月11日より毎週金曜27:05~(初回は27:07~)
 BS-TBS……1月12日より毎週土曜24:00~(初回は24:30~)
 ニコニコ動画……1月13日より毎週日曜22:00~

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