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2013年1月17日(木)

ゲーム配信サービス“Steam”に特化した小型PCやリビングルーム全体が巨大なゲーム画面に変貌す“イルミルーム”の情報をお届け【週刊洋ゲー通信】

文:電撃オンライン

 この“週刊洋ゲー通信”では、1週間の間に海外のゲームメーカーやデベロッパーが明らかにした最新情報の中から、注目のトピックをまとめて紹介していく。

 今回は1月5日から11日までに明らかになった新情報の中から、11個の話題をお届けしよう。海外でもクリスマスから新年の休暇が明けたことで、2013年期待の新作ゲームに関する話題が相次いで公開されている。またアメリカで開催された家電見本市・CESで発表されたユニークな話題も到着している。海外の最新動向を、このコーナーで要チェック!

今週のトピック

■高低差のあるマップを縦横無尽に駆け巡ってチーム戦! 『トゥームレイダー』最新作にシリーズ初のマルチプレイ対戦が搭載

■『CoD ブラックオプスII』のDLC第1弾“レボリューション”は新マップに新武器&プレイヤーがゾンビとなって人間を襲う新モードなど内容盛りだくさん

■銃弾を跳ね返す謎の美女の正体は? SFテーブルトークRPGの名作を完全ゲーム化する『サイバーパンク2077』のCGトレーラー初公開!

■西暦2084年のネオ・パリが舞台のサイバーパンクACT『リメンバー・ミー』の最新プレイ映像が到着

■禁酒法時代のアメリカでマフィア組織を発展させよう! 『トロピコ』開発スタッフの新作SLG『オメルタ:シティ・オブ・ギャングスターズ』が海外で2月に発売

■スパイダーマンなど100名以上のヒーローが大活躍! 『レゴ』シリーズ最新作『レゴ マーベルスーパーヒーローズ』が2013年秋に海外で登場

■人気ホラーACTの続編『デッドアイランド リップタイド』の豪華グッズ入り限定版が海外で発売決定!

■Xbox 360とWindows 8で対戦やセーブの引き継ぎも可能! ガイコツ姿の武将が合戦を繰り広げるSLG『スカルズ・オブ・ザ・ショーグン』が配信決定

■群がる敵を全部まとめて吹っ飛ばすド派手なFPSが横スクロールACTに! 『シリアスサム ダブルD XXL』が海外で2月20日より配信開始

■世界最大の家電見本市・CESでゲーム配信サービス“Steam”に特化した小型PCが発表! 次世代マシンはソフトのオンライン配信が主流に!?

■リビングルーム全体が巨大なゲーム画面に変貌する!? ゲームファンにとって夢のようなシステム“イルミルーム”の技術デモがCESで公開

(※参考サイトのリンク先は海外サイトの場合があります)

■高低差のあるマップを縦横無尽に駆け巡ってチーム戦! 『トゥームレイダー』最新作にシリーズ初のマルチプレイ対戦が搭載

 21歳の若きララ・クロフトが主人公となり、これまでの設定やゲーム内容を一新して登場する『トゥームレイダー』。この作品に、シリーズ初となるマルチプレイヤー対戦が収録されていることが明らかになった。

 本作のメイキングを紹介するWebドキュメンタリーによると、マルチプレイの開発は、シングルプレイの開発を行っているクリスタル・ダイナミクスではなく、『デウスエクス』などを手がけたアイドス・モントリオールが担当しているとのこと。日本近海の孤島に棲むスカベンジャーと、この島に漂着した生存者の2チームに分かれて戦うチーム対戦がメインとなり、ヒロインのララ以外にもさまざまなキャラクターが用意されているようだ。

 映像を見る限り、高低差のあるマップ上をハシゴやワイヤーを使って移動しながら戦うという、ダイナミックな対戦が楽しめるようで、実際にプレイするのが待ち遠しいところだ。本作はPS3/Xbox 360/PC用ソフトとして、海外では3月5日に発売される他、日本でも2013年中に発売予定だ。

(参考サイト:『トゥームレイダー』アメリカ公式サイト

■『CoD ブラックオプスII』のDLC第1弾“レボリューション”は新マップに新武器&プレイヤーがゾンビとなって人間を襲う新モードなど内容盛りだくさん

 海外はもちろんのこと、日本でもオンライン対戦を中心に高い人気を集めているFPS『コール オブ デューティ ブラックオプスII』に、新たなコンテンツを追加するDLC第1弾“レボリューション”が発表された。

 このDLCには4種類の新対戦マップが収録されており、プレイエリアに大量の水が流れ込んでくる“ハイドロ”や、雪に覆われたスキー場が舞台の“ダウンヒル”など、いずれも特徴的な地形となっている。また、『CoD』史上で初めてDLCとして追加された新武器“ピースキーパーSMG”も使用可能。さらに『ブラックオプス』シリーズでは忘れることのできないゾンビモードにも新マップが1種類追加されている他、ゾンビモードに新たなルールが登場。なんとプレイヤーがゾンビ化して、人間プレイヤーを襲撃することができるという! このDLC第1弾“レボリューション”は海外で、Xbox 360版が1月29日より1200MSPで先行配信される。その他の機種にも後日配信される予定だ。

(参考サイト:『コール オブ デューティ ブラックオプスII』アメリカ公式サイト

■銃弾を跳ね返す謎の美女の正体は? SFテーブルトークRPGの名作を完全ゲーム化する『サイバーパンク2077』のCGトレーラー初公開!

 ファンタジーRPG『ウィッチャー2』を手がけたポーランドのディベロッパー“CD プロジェクト レッド”が、日本でも発売されたテーブルトークRPG『サイバーパンク2020』を、原作者の協力のもとで完全ゲーム化する『サイバーパンク2077』。

 この作品のイメージをCGムービーで紹介するティーザー・トレーラーが、このほど公開された。装甲服で武装した未来の警官隊がアサルトライフルで美女を銃撃すると、彼女は顔面に受けたその銃弾をはじき返してしまう。そして美女の全身が映ると、そこには……といった形で、ハイテク化が進んだ退廃的な未来都市ナイト・シティでの犯罪捜査の模様が、リアルに描き出されている。実際のゲーム画面も、このムービーのクオリティを目指しているというから、実際に発売される日が楽しみだ。とはいえ、発売は2014~2015年を予定しているとのことで、まだかなり先になるようだ。

(参考サイト:『サイバーパンク2077』ティーザー・トレーラー(※リンク先はYouTube)

■西暦2084年のネオ・パリが舞台のサイバーパンクACT『リメンバー・ミー』の最新プレイ映像が到着

 続いてもう1つ、未来世界を舞台にした“サイバーパンク”なゲームの話題。フランスのドントノッド・エンターテインメントが開発を手がけ、カプコンが海外での販売を担当するオープンワールドACT『リメンバー・ミー』の最新プレイ映像が公開された。映像の前半では、壁を自由自在によじ登り、兵士たちと激しい格闘戦を繰り広げるメモリーハンターのヒロイン“ニリン”のアクションがクローズアップされている。

 映像の後半では、新キャラである巨漢の男性“キッド・クリスマス”が登場。ショーアップされたTV番組の中で、ニリンと激しいバトルを繰り広げるという、ボス戦らしき展開が描かれている。データ化された他人の記憶を盗むというSF的な設定が注目される本作だが、こうしたアクション面でも大いに楽しめそうだ。本作はPS3/Xbox 360/PC用ソフトとして、海外で5月に発売予定。日本での発売は現在のところ未定だが、もリリースを期待したい!

(参考サイト:カプコン アメリカ公式ブログ

■禁酒法時代のアメリカでマフィア組織を発展させよう! 『トロピコ』開発スタッフの新作SLG『オメルタ:シティ・オブ・ギャングスターズ』が海外で2月に発売

 日本でもファンの多い独裁国家経営SLG『トロピコ3』や『トロピコ4』を手がけたハエミモントゲームズの最新作『オメルタ:シティ・オブ・ギャングスターズ』の海外での発売日が決定。Xbox 360/PC版が2月13日に発売される他、Mac版も2013年初頭に発売されるとのこと。

 本作は禁酒法が施行された1920年代のアメリカ・アトランティックシティを舞台に、マフィア組織を経営してライバルと抗争を繰り広げていくSLGだ。ライバルと抗争を行う際には、さまざまな個性を持つキャラクターに武器を持たせて銃撃戦を行う、ターンベースの戦闘が展開される。またオンライン対戦も可能で、PC版とMac版のあいだでは、ハードの垣根を超えたクロスプラットホーム対戦も可能だという。『トロピコ』シリーズにも通じる、ブラックユーモアあふれるSLGとなっているだけに、日本での発売も期待したいが……。

(参考サイト:『オメルタ:シティ・オブ・ギャングスターズ』Mac版トレーラー(※リンク先はYouTube)

■スパイダーマンなど100名以上のヒーローが大活躍! 『レゴ』シリーズ最新作『レゴ マーベルスーパーヒーローズ』が2013年秋に海外で登場

 『レゴ』のビデオゲームといえば、『スター・ウォーズ』や『ハリー・ポッター』など、さまざまな有名映画やキャラクターをレゴブロックの世界観で再現している、海外では圧倒的な人気を誇るシリーズだ。その最新作として、マーベルコミックのスーパーヒーローたちが総登場する『レゴ マーベルスーパーヒーローズ』を、2013年秋に発売すると発表した。

 本作のストーリーは、マイティ・ソーの弟ロキと宇宙魔神ギャラクタスの地球侵略に対抗して、シールドのニック・フューリー長官がヒーローたちを招集するオリジナルの展開になるとのことで、スパイダーマンやハルク、アイアンマン、ウルヴァリンなど、総勢100名以上のヒーローやヴィランが登場するという。ちなみに本作の発売が予定されているハードは、PS3/Xbox 360/Wii U/PC/PS Vita/3DS/DSと、こちらもオールスターになっている。このところ日本ではあまりリリースされていない『レゴ』シリーズだが、近年は日本でもマーベル映画がヒットしているだけに、発売を期待したい。

(参考サイト:『レゴ マーベルスーパーヒーローズ』公式サイト

■人気ホラーACTの続編『デッドアイランド リップタイド』の豪華グッズ入り限定版が海外で発売決定!

 前作の惨劇を生き延びた4人の主人公が、新たな島でサバイバルを繰り広げる人気ホラーFPS第2弾『デッドアイランド リップタイド』。本作の発売に合わせて海外で、“ライゴー・モーティス(死後硬直)エディション”と銘打たれた特製グッズ入り限定版が同時発売されると発表された。

 この限定版には、ゾンビ・フラガールの人形や血まみれの腕の形をした栓抜きなど、なんとも微妙なテイストのグッズが同梱される。また、さまざまなDLCやデジタル・ストラテジー・マップも収録されるとのことだ。さらに限定版の発売だけでなく、なんと本作とタイアップした“ゾンビだらけの”結婚式も企画されている。こちらはイギリス限定だが、当選したカップルには結婚式だけでなく、ゲームにちなんでカリブ海への新婚旅行もプレゼントされる。ちなみに募集期間は今年のバレンタインデーまでとのこと。それにしても、一生の思い出となる結婚式をゾンビだらけにしたいカップルなんて、ホントにいるのだろうか? 本作はPS3/Xbox 360/PC用ソフトとして、海外では4月23日に発売予定だ。

(参考サイト:『デッドアイランド リップタイド』公式サイト
(参考サイト:『デッドアイランド リップタイド』ゾンビ・ウェディングUK 公式Facebookページ

■Xbox 360とWindows 8で対戦やセーブの引き継ぎも可能! ガイコツ姿の武将が合戦を繰り広げるSLG『スカルズ・オブ・ザ・ショーグン』が配信決定

 マイクロソフトは、史上初のXbox 360/Windows Phone/Surface/Windows 8用クロスプラットホームタイトル『スカルズ・オブ・ザ・ショーグン』を、1月29日より配信開始すると発表した。

 本作は日本の戦国時代を題材にして、不慮の死を遂げた武将“アカモト”が、死者の国の将軍の座を目指してガイコツ姿の侍たちを率いて戦うというターン制のSLGだ。カラス天狗や雪女など、さまざまな和風キャラが登場するグラフィックはユーモラスな雰囲気だが、弓兵や騎馬兵などを組み合わせて戦う、かなり本格的なSLGとなっている。

 本作は最大4人でのオンライン対戦が可能だが、上記のようにXbox 360やWindows 8といった異なるハード同士での対戦が可能な他、クラウドセーブ機能を利用することになって、ハードを超えてゲームの続きをプレイすることも可能になっているという。タブレットのSurfaceのように日本で発売されていないハードにも対応しているが、ゲーム自体には日本語も収録されているとのことで、日本でのリリースも期待できそうだ。

(参考サイト:『スカルズ・オブ・ザ・ショーグン』公式サイト

■群がる敵を全部まとめて吹っ飛ばすド派手なFPSが横スクロールACTに! 『シリアスサム ダブルD XXL』が海外で2月20日より配信開始

 『シリアス サム』といえば、次々に出現する大量の敵を問答無用に撃ち倒していくド派手なFPSとして、PCゲーマーには有名なシリーズ(※コンシューマ版は日本未発売)だ。

 2011年には同シリーズの外伝として、『シリアス サム』の世界観を2人協力プレイの横スクロールACTで再現した『シリアス サム ダブルD』がPCで登場している。この作品に新レベルや新武器など各種コンテンツを追加してXbox 360に移植した『シリアスサム ダブルD XXL』が、2月20日より海外のXbox LIVEアーケードで配信されることが発表された。

 ゲームシステムこそ横スクロールACTに変化したものの、取得した武器を積み重ねて同時に発射できる“ウェポン・スタッカー”システムによって醸し出される、画面全体が爆発で埋まるほどのド派手なプレイ感覚は健在だ。今回の配信決定に合わせて、ゲーム本編同様にコテコテなノリのトレーラーが公開されているので、そちらも要チェックだ。

(参考サイト:『シリアスサム ダブルD XXL』協力プレイトレーラー(※リンク先はYouTube)

■世界最大の家電見本市・CESでゲーム配信サービス“Steam”に特化した小型PCが発表! 次世代マシンはソフトのオンライン配信が主流に!?

 『ハーフライフ』や『レフト4デッド』といったゲームタイトルの他、PCゲームのオンライン配信サービス“Steam”の運営で知られるバルブ社と、PCメーカーのXi3社が共同で、Steamを使ってPCゲームを家庭のTVでプレイする目的に特化した小型パソコンを、アメリカ・ラスベガスで開催された世界最大の家電見本市・CESで発表した。

 CES会場にはこの他、バルブ社が自社で単独開発したモデルも含めて、複数のSteam専用小型PCが出展されていたと報じられており、かねてより計画されていると伝えられてきた“Steam”のリビングルーム進出が、いよいよ現実化してきたのではと見られている。次世代のゲームハードはソフトのオンライン配信が本格化すると考えられているだけに、現在PCゲームの世界で大きな成功を治めている“Steam”に注目が集まるのは当然だ。“Steam”以外にも、同じくCESで発表されたNVIDIAの携帯ゲーム機『Project Shield(プロジェクト シールド)』など、ダウンロード配信を前提としたゲーム機が続々登場してきており、今後の動向には大いに注目したいところだ。

(参考サイト:Xi3 公式サイト

■リビングルーム全体が巨大なゲーム画面に変貌する!? ゲームファンにとって夢のようなシステム“イルミルーム”の技術デモがCESで公開

 続いてもうひとつ、CESで発表されたハイテク技術の話題をお届けしよう。マイクロソフト傘下の技術研究機関“マイクロソフトリサーチ”は、TVモニターだけでなくその周囲にある家具や壁など室内全体にゲーム画面を投影する技術デモ“イルミルーム”をCES会場で発表した。

 薄暗くした部屋の壁や家具の表面にプロジェクターで映像を投影するため、モニターのように緻密な映像が描き出されるわけではないが、ゲーム画面の周囲にそれと連動した映像が浮き上がるため、臨場感が格段にアップしているように感じられるのは、公開された動画でわかるとおりだ。映像の投影に際して室内の形状をKinectを使ってスキャンすることで、より正確な形の映像が描写できるのだという。これはあくまで技術デモであり、このままの形で商品化されるわけではないとのことだが、ゲームファンならぜひ、こんな部屋の中でプレイに熱中してみたい!?

(参考サイト:マイクロソフトリサーチ 公式サイト