2013年2月19日(火)
――では、これから小説家を目指す皆さんに、何かアドバイスをお願いします。
初心者向けかもしれませんが、貼り紙は効果があります。僕の小説は犬が活躍するので、他の小説より嗅覚が重要な要素になります。なので、パソコンの近くに“嗅覚”と書いた紙を貼っておきます。アニメやゲーム世代の僕たちは、視覚や聴覚は意識しなくても書けますが、嗅覚や味覚、触覚は忘れがちです。
しかし、貼り紙があると、常に“匂い”を考えながら小説が書けます。皆様の作品や自分の弱点にあわせて、これは忘れちゃいけない、という言葉を貼ってみると、プラスになるかもしれません。あとは“尻尾”という漢字には全部“しっぽ”とルビを振っています。漢字だけだと固いイメージがあって、動物のしっぽの柔らかさを少しでも出したかったので。ただの自己満足かもしれませんが、投稿作に自分のこだわりを詰め込んでみてはいかがでしょうか?
――これからどんな作家を目指していきたいですか?
自分の本を読んでいただいた皆様に「買ってよかった!」と思ってもらえる作家になりたいですね。それがすべてです。電撃小説大賞の<銀賞>はとがった作品が多いと言われています。だから僕も「攻めてこそ愛染、とがってこそ愛染」と自分に常に言い聞かせ、守りに入るような作品ではなく、挑戦していく姿勢で執筆していきたいと思っています。
――最後にこのインタビューを読んでくれた読者へメッセージをお願いします。
電撃文庫『塔京ソウルウィザーズ』は、《塔京》というとがった世界観ととがったキャラクターがぶつかり合う、“燃え”と“萌え”が熱いサイエンス魔法学園異能バトルです。異能バトルファンの皆様にはビギナーな方からコアな方まで、また、『ハリー・ポッター』のようなファンタジーファンの方にも楽しんでいただけるように執筆をいたしました。電撃文庫作家として、続編も頑張って書いておりますので、ぜひご一読くださいませ。
(C)愛染猫太郎/AMW
イラスト:小幡怜央(スクウェア・エニックス)
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