News

2013年3月14日(木)

“シリーズ初”が満載の『スーパーロボット大戦UX』をレビュー! しゃべって飛び出て、きゅんきゅんきゅん♪

文:デルチ

前へ 1 2 3

■機体&パイロットのそれぞれにユニークな要素が存在!

 本作では機体とパイロットのそれぞれに特徴的なシステムが用意されているので、そちらもチェックしていきましょう。まず機体ですが、一部の機体に“特殊行動コマンド”が設定されています。これは、原作で機体が持っていた特殊な機能を再現したもので、例えばダブルオーライザーには“1ターン敵パイロットの能力を20下げ、味方パイロットの能力を20上げる”という効果を持つ“トランザムバースト”という特殊行動コマンドが用意されています。

 使用時はマップ兵器のように、効果範囲内のユニットに効果があるもので、過去作で例えるなら『マクロス7』の“歌”のような感じです。実際プレイしてみると、これがかなり効果的! 効果も原作を再現した形で多彩なものが楽しめます。ちなみに、敵の能力を下げる場合、回避されてしまうことがありますし、能力ダウンをブロックする特殊能力で無効化されたりすることもあります。

『スーパーロボット大戦UX』 『スーパーロボット大戦UX』
▲デモンベインの“アトラック=ナチャ”は、敵ユニットを移動不可にさせるという効果に。
『スーパーロボット大戦UX』 『スーパーロボット大戦UX』
▲敵パイロットの精神に影響を与える、ディスィーブの“ナーブクラック”。“トランザムバースト”よりやや効果は落ちるが、消費ENが少ないのが魅力。

 機体の次は、パイロットに用意された新システム“戦術指揮”をチェックします。過去作には、隊長クラスのパイロットが範囲内のパイロットの能力を上げる“指揮官”という要素がありました。基本的にはそれと似たようなシステムなのですが、異なるのはその効果が多数用意されているところ。また、その効果もすべての味方ユニットに影響を与えるというのだから、こちらも使いこなせばバトルが有利になることは間違いなしです。

 この“戦術指揮”は、1つのマップに1人しか設定できませんが、戦闘キャラだけでなく非戦闘員にも用意されているのがうれしいところ。『スパロボ』シリーズでは、どうしても戦闘員に強くスポットが当たってしまうものですが、非戦闘員キャラもバトルで活躍できるこのシステムは、ぜひ今後のシリーズにも継承してほしい要素です。

『スーパーロボット大戦UX』 『スーパーロボット大戦UX』
▲戦術指揮の適任者とも言える“孔明リ・ガズィ”なら、プレイヤーフェイズ時に攻撃力10%上昇。さらにサイズ差無効というなかなかの効果。指揮管制システムであるジークフリード・システムに乗り込む“皆城総士”なら、命中率+5%という効果に。
『スーパーロボット大戦UX』 『スーパーロボット大戦UX』
▲パイロットにスキルを付加する“スキルパーツ”。過去作では付け替え制のこともあったが、今回は消費制に。原作のアイテムなどが名称に使われていて、かなりの種類が用意されている。
『スーパーロボット大戦UX』
▲初回封入特典として、“キャンペーンマップ”と“ツメスパ”のダウンロードコードが用意されている。
『スーパーロボット大戦UX』
▲大人が電車の中でプレイしても違和感がない、シックなデザインの限定本体。

 そうそう、初めて尽くしの『UX』ですが、初回封入特典がダウンロードコンテンツという『スパロボ』初の試みも用意されているんです。こちらは、今回のプレイでは体験できませんでしたのが、用意されているのは“キャンペーンマップ”と“ツメスパ”の2種類です。“ツメスパ”は過去作でおまけ要素として楽しめた“ツメスパロボ”と同じようなもので、いわゆる『スパロボ』版の詰め将棋です。限られた手数や条件のなかクリアを目指すもので、シミュレーション好きにはたまらない戦術性を全面に押し出したステージになっているようです。

 そして“キャンペーンマップ”は、『UX』の参戦作品が繰り広げる本編からは無関係な独立したシチュエーションが楽しめるとのこと。どちらも、クリアすることでスキルパーツや資金をゲットできます。かつて『スペシャルディスク』などで楽しめた、ギミックに特化したシチュエーションでの戦いを楽しめる、おまけ的なものになっているようです。

 また、こちらも『スパロボ』初となる本体同梱版『ニンテンドー3DS LL スーパーロボット大戦UX パック』も同時発売されます。『スパロボ』のマップ画面をあしらったシックなデザインになっており、数量限定となるものなので、もし見つけられたら即購入必至なアイテムです。立体視演出も楽しめる大迫力の戦闘シーンだけに、LLの大画面で楽しみたいところですね。

【まとめ】DS系『スパロボ』の血を受け継いだ正統進化作!

 “パートナーバトルシステム”を中心に、DS系で展開されてきた『K』や『L』で培った要素がブラッシュアップされた『UX』。携帯機ならではのテンポを重視した作りになっていて、かなり快適なプレイ感で楽しむことができました。スーパーファミコン時代からプレイしている自分にとっては、難易度的にはやや低く感じましたが、パートナーの組み合わせや“戦術指揮”や“特殊行動コマンド”といった要素がいいアクセントになっていて、戦術面でもじっくり遊べるのは間違いありません。

 ストーリー的にも、初参戦作品を中心に各作品がしっかり描かれているだけでなく、主人公がそれぞれの作品をうまくつないでくれるポジションを担っているので、知らない作品があっても十分楽しめると思います。個人的に、逆に知らない作品ばかりのほうが先の展開にワクワクできるんじゃないかと最近思ったりもします(だからといって、新しいロボットアニメが放送されたら見ないのかと言われれば、がっつり見ちゃうわけですけど……)。

 これまで紹介してきたさまざまな要素も含め、3DSだからできた『スパロボ』だなぁと強く感じさせられた本作。『スパロボ』ファンはもちろん、未経験者の『スパロボ』入門としてもオススメできる1本になっていると思います。

(C)サンライズ・バンダイビジュアル・バンダイチャンネル
(C)XEBEC・竜宮島役場
(C)XEBEC/FAFNER PROJECT
(C)SEGA/AUTOMUSS/CryptonFuture Media, Inc. CHARACTER DESIGN:KATOKI HAJIME
(C)創通・サンライズ
(C)創通・サンライズ・MBS
(C)ぴえろ
(C)B・P・W/ヒーローマン製作委員会・テレビ東京
(C)藤原忍/ダンクーガノヴァ製作委員会
(C)2006デモンベイン製作委員会
(C)2008 清水栄一・下口智裕・秋田書店/GONZO/ラインバレルパートナーズ
(C)2009,2011 ビックウエスト/劇場版マクロスF製作委員会
(C)2010 永井豪/ダイナミック企画・マジンカイザー製作委員会
※画面は開発中のもの

データ

▼『スーパーロボット大戦UX』ダウンロード版
■メーカー:バンダイナムコゲームス
■対応機種:3DS
■ジャンル:S・RPG
■発売日:2013年3月14日
■希望小売価格:7,140円(税込)
▼『ニンテンドー3DS LLスーパーロボット大戦UXパック』
■メーカー:バンダイナムコゲームス
■対応機種:3DS
■ジャンル:S・RPG
■発売日:2013年3月14日
■希望小売価格:26,040円(税込)
 
■『ニンテンドー3DS LLスーパーロボット大戦UXパック』の購入はこちら
Amazon.co.jp

関連サイト

前へ 1 2 3